乾物


青海苔

青海苔、お好み焼き屋でよくある紙吹雪のようなやつです。これ、結構応用範囲が広いんです。お好み焼きに入れるのはモチロンですけど、和え物に少し入れると(場合によっては)とても美味しそうになるし、葱を切らした時の味噌汁の飾りとしても愛用。

うちでは例によって大量購入するんですが、青海苔は常温保存すると、色がどんどんさめてきます。ですので、保存場所は冷蔵庫の中。当面使う分をツイストボトルに入れておき、そうでない分は袋を厳重に輪ゴムで閉じて、冷凍保存します。こうすれば、ちょっとやそっとのことでは色褪せたりしません。

お好み焼きに使う場合、焼きあがりにパラパラと振りかけるのが一般的ですが、これだとこぼれて食べられない分が出てもったいないので、うちでは生地に混ぜ込んでしまいます。ただ、振りかけるのと比べて味が出にくいので、えっ?こんなに入れるのというくらい大量投入します。これは入れ過ぎだろう、と思っても案外大丈夫。モチロン、臨界点を超えると入れすぎになりますが、その辺は身をもって習得するしかないと思われます。鰹節も、このときに同時大量投入。ここ(だけ)はケチケチしないで太っ腹、というのが自家製お好み焼きを成功させる秘訣だと思ってます。具は1〜2種類でオッケー。その方がかえって素材の味を楽しめていいのです。04/11/16(Tue)

高知に実家のある友人から、四万十川の青海苔をお土産に貰うことがあるのですが、これは美味い。一般的に売っている青海苔が紙吹雪状なのに対し、これはいかにも海草という形を残しています。その時点ですでにポイント高し。で、袋を開けた時の香りが全然違う。そりゃあ、青海苔(並)だってきちんと青海苔の香りはしますが、青海苔(四万十)は、桁が違う。これを炊きたてのご飯にのせる、醤油をチョロッと垂らす、軽く箸でかき混ぜて、かぶりつく。オカズはいりません、いや、あるんですけどね。でも、これだったらご飯・味噌汁・お新香・茶で十分です。それくらい、味に迫力がある。う〜ん、さすが四万十川。

が、悲しいかなあくまで貰い物。補充がきかないので、お好み焼きにはもったいなくて使えません。無論ネット社会ですから、いくらでも取り寄せは出来るんですが、どうも食品を取り寄せるということに対して、抵抗感の強い私。加えて、ネット上のカード決済にも抵抗があります。やらないことはないんですが、やらないに越した事は無いというスタンス。高知まで買いに行く?うーん、それが一番なんですが、先立つもの+暇が無い+出不精。ダメダメですね。でも、この四万十川の青海苔は本当にオススメ。高知に行った際のお土産にも良いかも。ありふれたお菓子よりは気が利いているし、何より軽い。かさばるのが難点ですけどね。05/05/07(Sat)

小麦粉と並んで、100円ショップを利用する数少ない商品です。70g100円と、非常にお得。麩と言ってもいろんな種類がありますが、私が買うのはウマイ棒を輪切りにしたようなオーソドックスなタイプ。コレが一番安いんです。買ってきたら、すぐに袋から取り出してツイストボトルに入れ替え、常温で保存します。保存期間は?ですが、どうせ1〜2ヶ月で使い切ってしまうので、あまり気にしてません。麩には他にも巻き麩や車麩、さまざまな種類の飾り麩もありますね。巻き麩は子供の頃からの大好物で、味噌汁に入っているやつを伸ばして食べて、母親に行儀が悪いとしかられた思い出があります。車麩はとてもしっかりしているので、煮物に入れても他の具材に負けません。コワレだと安く買えるらしいんですが、うちの近所で取り扱っている店がないので、残念ながら常備はしてません。誰かくれないかなと待つばかり。

ただ、ウマイ棒輪切りタイプの麩でも、肉類をこってり煮る場合に入れると、煮汁を吸い込んで、本体の肉よりも断然美味しくなります。それをとりだして卵でとじ、ご飯にのせると、コレはもう安い麩だなんて言わせないほどの激ウマ料理となります。ただ、こんなことはごく稀で、ほとんどの場合は味噌汁の具として消費。水で一旦戻したりせずに、火を止めて味噌を溶いた味噌汁に放り込み、一息おくだけで完全に戻ります。うちでの投入タイミングは、ワカメ・緑豆春雨と同じ。使う汁椀にあらかじめ準備しておくと、手際よく作れていい感じです。04/11/15(Mon)

友人と話をしていて、麩が何から出来ているのかを知らないので驚きました。案外そういう人は多いかもしれません。麩は小麦粉からデンプン質を洗い流したグルテンを材料として作られてます。と、ふと気がついたんですが、そこから先を私も知らない。グルテンというのは、某美食家をモデルにした某有名料理漫画で、チューインガムの代用として登場したことがある食材で、ちょっと違いますけど、まあガムのような感じ。それがなぜ、フワフワサクサクの麩になるのか。

調べてみると簡単で、焼き麩の名前の通り焼いてるんですね。小麦粉からデンプン質を洗い流したグルテンに、もう一度小麦粉を加え、生地にして焼くとあのようなサクサク食材が出来るらしい。偉そうに、“麩は小麦粉から出来ているんだよ”なんて言ってましたが、自分だってその先を知らなかったんだから大した事ありません。すると、生麩というのはグルテンに再び小麦粉を混ぜた状態なんだろうか…。うーん、また調べてみなくては。でも、今日はとりあえず寝る。05/05/06(Fri)

ヒジキ

うちで使っているのは、芽ヒジキ。もっと巨大な茎のようなヒジキも売ってるんですが、こちらの方が使いまわしの幅が広いので、うちは芽ひじき派です。戻し時間も短くて済みますしね。ワカメや海苔のように、キッチンバサミで切る必要もなく、買ってきたらそのままザッとツイストボトルにあけて終わり。あとは用途に応じて使っていくだけです。

一番よく使うのはヒジキご飯。普通に水加減をしたご飯に入れて炊くだけの、料理ともいえない料理ですが、コレが美味い。ただ、ヒジキって予想以上に増えるので、加減を間違えるとヒジキご飯ではなく、ご飯ヒジキになってしまいます。うちでは3合のご飯に小匙一杯〜二杯程度。最初は増えた状態を無意識に考えて入れてしまうので、失敗しがちですが、別に食えなくなるわけじゃないんで大丈夫。数回失敗したほうが良く分かっていいかも、と思ってます。無責任ですね、すみません。

あとはスタンダードにヒジキの煮物。戻したヒジキをさっと炒め、油揚げ、人参、鶏肉なんかと一緒にいかにも和風って感じで煮たやつが大好きなので、よく作ります。定食屋で小鉢で出てくることが多いですが、一般的に油・醤油を使いすぎている気がします。私はヒジキを主役にしたいので、味付けは塩主体でその他の具はせいぜい2種類程度でやめておき、醤油は香りづけにとどめます。味噌汁や煮物にもいえるんですが、あまり色々入れると、それぞれの素材の持ち味が喧嘩をしてしまいがちな気がします。無論プロの技があれば別でしょうが、素人にはなかなか難しい。シンプルに素材の数を抑えたほうが、成功しやすいんじゃないかと思ってます。04/11/14(Sun)

というわけで、今日もヒジキを煮たんですよ。今日のレシピは、戻したヒジキ・小さく切った油揚げ・戻した大豆の三品。これを、醤油・酒・塩で煮る。今日のコンセプトは甘くしないということで、砂糖や味醂は一切使いませんでした。コンビニで売っているヒジキは砂糖をたっぷり使い、そのうえ戻したヒジキを一度油で炒めてあります。油っこくて甘いものは一般受けがいいので、偏屈者の私はその正反対で攻めてみました。すなわち、あっさり甘くない。

外で食べなれている人に出すと、十中八九一味足りないといってはねられますが、これに慣れると、外の味は濃すぎて気持ち悪く感じるようになります。別にどっちが良いとも言いませんが、現実問題私の味覚がそうなってしまっているんだから仕方ない。どうせ、私しか食べませんしね。でも、こういう味って一旦慣れるとホッとするんですよ。うちのヒジキの煮物は美味いです、自慢じゃないけど。05/05/05(Thu)

ワカメ

ワカメ、うちでは大活躍です。切らすことはありません。稀に貰い物で頂くときは、国産の由緒あるワカメだったりして非常に嬉しいんですが、あくまでそんなケースは稀。期待してはいけません。普段使っているのは、業務用スーパーで200g購入した中国産の安いやつ。いいんです、コレだって十分おいしいと思って食べてますから。

買ってきた(貰った)ワカメは、そのままでは使いづらいので、キッチンバサミで適当な大きさに切ってからツイストボトルに入れて保存します。毎晩味噌汁に入れるのですが、この時は沸騰後火を止めて味噌をといた後、放り込んで蓋をして30秒でオッケー。30秒の間にご飯をよそえばタイムロスもありません。お手軽。うちではこの時緑豆春雨もセットで入れることが多いです。油揚げ・白菜・ワカメ・緑豆春雨なんてのが定番中の定番。

あとは夏場に多いのが、酢の物。胡瓜を塩もみして、戻したワカメと一緒に酢で和える。日本人なら誰でも一度は食べたことがあるかと思いますが、これは実によく作ります。キャベツでも白瓜でも、それっぽい野菜だったら胡瓜に限る必要はありません。夏場多少食欲が落ちていても、酢の物だったら何となく食べられてしまうから不思議です。ちなみに、このときも熱湯でさっと戻した緑豆春雨を入れることが多いです。緑豆春雨とワカメのコンビはうちでは定番なのです。そうそう、刻んだ蜜柑の皮もよく入れますね。爽やかです。

多少飛び道具的な使い方としては、揉んで粉々にしたワカメを混ぜておにぎりにする、というのがあります。中に味噌を仕込み、ワカメニギリの時は海苔は使いません。ワカメと海苔って何となくかぶる気がするんで。ただ、どちらかというと白飯+海苔のほうが手軽なので、あまり作らない日陰メニューとなってます。いまいちこう、ワカメでなくてはいけない必然性が出ないんですよね。だから、うちではワカメはほとんど味噌汁と酢の物です。04/11/14(Sun)

何だかんだ書いてますけど、やっぱりワカメといったら味噌汁。うちで使うワカメの八割以上は、味噌汁用です。ちなみに今日の味噌汁は、ワカメ・油揚げ・シメジ。油揚げは業務用スーパーで10枚150円。一枚が三回分なので、一回分5円。シメジは一パック38円で買ったやつが、一週間以上使えます。味噌汁の具はその時々で変わるのですが、必ず入っているのは、ワカメと油揚げ。この二つがあれば、何はともあれ形になります。あとは、メインの料理で使った野菜の切れっ端でも入れときゃよろし。ビバ・味噌汁。

ワカメに限らず、最近は乾物を使う家はめっきり少なくなっていると聞きます。しかし、使い慣れるとこんなに便利なものはありません。なにせ、常温で保存できるのが強い。ホコリが入らない程度の蓋が出来る容器に入れて、その辺に放っておけばOK。最近の冷蔵庫はめっきり大型化してますが、それでも、何でもかんでも放り込めるほどは大きくありません。冷蔵庫外で保存できる食品と言うのは強いんです。うちなんて、そんな食品が20種類以上あります。乾物は、良いですよ〜。05/05/04(Wed)

緑豆春雨

通常のスーパーだと、100g・200gぐらいで袋に入って売られてるんですけど、当然うちでは業務用スーパーで1kgを460円(税抜き)でまとめ買い。緑豆春雨というのは、読んで字の如く、緑豆から取り出したデンプンを加工して作った春雨です。腐るもんじゃないので、保存環境にある程度気を配れば、5〜6年放っておいても多分大丈夫な代物です。

1kgの小麦粉というと、かなりコンパクトで取り扱いも簡単ですが、1kgの緑豆春雨はものすごくかさばります。こんなの個人消費者が買っていいの?って感じです。おまけに以前買ったときは、その1kgの春雨が包装の中でひとつの塊としてグチャグチャに絡み合ってまして、当面使う分をほぐしてタッパーに移すのがえらい大変でした。結構弾性があるので、ほぐしたり、キッチンバサミで切ったりしているうちに、はじけてあちこちに飛び散ってしまうんです。これはもう仕方が無いので、我慢してモクモクと作業するしかありません。豪勢にほぐそうとすると、その分豪勢に飛んでいってしまうので、あくまでチマチマと。

ところが最近は違います。100gづつ糸で纏められてるんです。このおかげで、ほぐし作業が格段に楽になりました。クレームが入ったんでしょうか?とにかく、ありがたい企業努力です。それに、100gというと私にとってはちょうど一回の食事分なので、非常に重宝。春雨と野菜の炒め物なんかの時は、ひと括りを湯に通し、戻して使えばいいわけです。

ただ、春雨を前面に押し出した料理を作ることは滅多になくて、少量を味噌汁の具にしたり、野菜炒めのアクセントとして使ったり、餃子の具に入れたり。本当に少しづつ使うので、1kgの緑豆春雨が2年は楽にもちます。460円で2年…、経済的でいいですねえ。04/11/13(Sat)

先日作った、緑豆春雨の炒め物が感動的に美味かった。湯で戻した緑豆春雨・刻んだ干肉・スライスした玉葱を、貰い物の昆明産辛味調味料と醤油をベースに、胡麻油でガーッと炒めるだけ。炒めるだけなんだが、これが美味い。丼にご飯をやや小ぶりに盛って、そこに炒めた緑豆春雨をドサッとかけ、かき混ぜながら食べても美味いし、ご飯の横に置いて単品で食べても美味い。

あっさりした煮物やお浸しがメインのうちの食事の中では、結構異端な存在。二日続けて作ると飽きてダメなんだけど、三週間に一回くらい作ると美味しく食べられる、そんな味。こういうコンセプトの料理を増やしていってもいいかな、と思うきっかけの料理となりました。でも、まだまだ未完成。昨日書いたように、これにトロミをつけてみるとどうなるかとか、ほんの少し酢を加えてみても面白かもしれない、なんて思ってます。現在研究・開発中。05/05/03(Tue)

片栗粉

前回小麦粉をとりあげたので、片栗粉もいいだろうということで、なし崩し的に書いてしまいます。ただ、小麦粉に比べて活用の幅は極端に狭いし、使用量も極端に少ないです。まずはスープのトロミ付け。定石です。同量の水で予め溶いておいた片栗粉を、鍋や炒め物に入れて、トロミをつけます。分量は、勘。少なすぎるとトロミがつきませんし、多すぎると料理にヤマト糊をぶち込んだかのような惨状が発生します。まあ、何度も失敗してれば、そのうち上手くいくようになりますって。私も何度失敗したことか。

あとは、切り落としの魚が安く買えた場合、片栗粉をはたいて熱湯をくぐらせ、酢醤油というのをよくやります。私、コレが大好物なんですよ。白身系が一番美味いですね。秋刀魚や鰯でも実は結構イケル。赤身はやめたほうがいいかな。まあ、好みですから赤身がいいという人もいるでしょうけど。私なら赤身は小麦粉→ムニエルを選びます。粉にこだわらなければ、鮮度のいい赤身はヅケ丼ですけどね。

似たような白い粉ではありますが、使用頻度は小麦粉に比べてがくっと落ちます。まあ、虫もつかないし気になるほどの劣化もしないので、冷蔵庫に無造作に放り込んで保存中。一年くらい経ってまだ使い切ってないけれど、今のところ味に問題は無いみたいです。やはり愛着が少ない分、小麦粉に比べて文章に愛が無いですね。その辺は、ご愛嬌。04/11/12(Fri)

壇一雄の壇流クッキングを読むと、杏仁豆腐を作る際にコーン・スターチを入れると、舌触りがまことに滑らかになるけれど、固まり具合の判断が難しくなるので、セッカチ・ママは使わぬほうがよいだろう、なんて書いてあります。セッカチ・ママなんて面白い言葉だなというのはさておき、文豪壇一雄は、この固まり具合は何度も失敗してみないと分からない、私などは十遍以上失敗した、と書いてます。甘いものはそんなに好きじゃないんですが、杏仁豆腐は例外的に好き。あのつるっとした舌触りがたまりません。今年の夏、暑くなって着たら何十編か失敗してみようと思ってます。

冬場、風邪気味の時に片栗粉と砂糖を水に溶き、火にかけてトロミを出したものに生姜の香りをつけたものを作ることがあるのですが、確かにこれも固め具合は難しい。中華のトロミを出す時も、狙ったとおりの状態にするのは実はかなり至難の技で、私はいまだに出来ません。片栗粉の制御が出来るようになるということは、料理の上級者の証なのかなと思ったりします。私などはまだまだ。05/05/02(Mon)

小麦粉

うちの食生活の基幹を担う食材といってもよいでしょう、小麦粉。乾物に分類するのは多少違和感がないでは無いですが、乾いてるから乾物と押し切ってしまいましょう。100円ショップの類は嫌いなので基本的には使ってませんが、小麦粉はココのを使います。稀に1kg100円の安売りを通常のスーパーでしていることもありますが、常時1kg100円で買えるというのは大きい。特にうちでは一人暮らしのブンザイで、1ヶ月に2kgの小麦粉をコンスタントに消費します。パン・ケーキ類を作らない一人暮らし家庭としては、破格に多いのではないでしょうか。

案外見落とされがちですが、小麦粉で重要なのは保存と鮮度です。以前そんなに小麦粉を使っていなかった頃、1年くらい経った小麦粉を使ったところ、賞味期限は切れていなかったんですが、黴臭くて食べられたもんじゃありませんでした。開封後に無造作にその辺に置いておいてはいけないなと痛感したものです。現在では未開封のものはポリのストックケースに保存し、開封後は冷凍庫保存です。うちの消費ペースだと、購入後のストック期間を入れても、最長1ヶ月で完全に使い切ってしまうので、鮮度が問題になることはありません。乾燥した場所で保存し、なるべく早く使い切る、小麦粉はこれに限ると思います。

小麦粉といっても大別して薄・中・強の三種類があり、更に国内産の地粉なんてのもあります。ただ、100円ショップで扱っているのが薄力粉だけなので、うちでは必然的に全て薄力粉。私はウドン大好き人間で、週に3〜4度は手打ちするんですが、ウドンに使う粉は中力粉とどの本を見ても書いてます。でも、どうせグルテンの含有量が数パーセント違うだけでしょ?と割り切って作ってみたら、普通に作れます。また、このペースで3年もウドンを打ってたら、遊びに来た友人を驚愕させられるくらいのものは薄力粉でも作れるようになってしまいました。自慢ですが、ミソジのカレーウドンは大人気です。全て手作りで、その辺の店のカレーウドンには圧勝します。ちなみに、打ち粉は片栗粉を使うべしと指南書には書いてますけど、私は面倒なので同じ薄力粉でやってしまいます。中国の粉料理だと、ベースと打ち粉は同じものを使うそうなので、うちは中国流?まあともかく、自分の舌がOKと言ってるので、相変わらずのマイ・ウェイです。

ムニエルなんかの時に、切り身に粉をはたいて焼きますね。で、残った粉。指南書によってはガスコンロの油汚れを吸い取らせて掃除に使う、なんて書いてます。いかなる形であれ、食べ物を捨ててしまうなんてモッタイナイことです。まあ、ただ捨てるよりはずっとマシですが。話を元に戻して、最小限の粉でやろうとすると、どうしても上手くはたけませんので、多少多めに粉は準備せざるを得ません。で、残った粉は水で練ってスイトンです。ポリ袋に粉と切り身を入れて振ると粉が少なくていい、というアイデアもありますけど、多少なりとも粉が残ることに変わりはなく、私にとって根本的な解決法にはなりませんでした。スイトンにしてしまえば、一粒残らず粉を再利用できます。粉に肉や魚の臭みがついてないかって?気にしなければ、気になりませんって。病は気からです。04/11/11(Thu)

相変わらず怒涛の消費速度を見せる小麦粉。ウドンや焼餅でメインに使う場合、一回に150g+打ち粉で170gほどの粉を消費します。ということは、1kgの袋が6回で無くなるわけです。週に3食小麦粉メインの食事をするとして、2週間で一袋。やはり早い気がします。しかし、その分技術の上達は早い。

小麦粉料理って、他の料理に比べて技術の占める割合が多い気がします。煮物・焼き物なんかだと調味料の使い方である程度リカバーが出来なくもないですが、ウドン・水団・焼餅なんかは所詮水と小麦粉と塩しか使っていないので、割と誤魔化しようがありません。そして、技術を上げるためにはどうするかというと、とにかく場数をこなすしかないです。とにかく、作って作って作りまくる。

手打ちウドンの店を経営して、毎日何十人分のウドンを打っていたら、嫌でも上手くなると思います。だから、プロには絶対にかないません。でも、毎週のように打っていたら、素人でもそれなりに上手くなっていくのが実感できて楽しい。と、ここまで書いてこれは料理全般に言えることだなと感じました。たまに、どうやったら料理が上手くなるのかなんて聞かれることがありますが、そりゃあもう、場数をこなすのが一番だと思います。無論本やテレビやネットから情報を仕入れることも重要ですが、畳の上でいくら水泳の練習をしても上手くならないように、結局のところ実戦あるのみなんですね。

ウドンを打っていて、このことを特に強く感じます。毎日やっていれば、ある程度までは誰でも上手くなります。そして、この“ある程度”が案外バカに出来ないレベルだったりするので、料理って面白いなあと思うんです。05/04/30(Sat)

ゴマ

当然予想されることかと思いますが、うちで買うのは洗いゴマ。それも、普通のスーパーで売っている50g小袋ではなく、業務用スーパーで1kgまとめ買い。ハイ、一人暮らしなのにムダとか言わない。使い切る自信があれば、こちらの方が断然お得。1kg680円(税抜き)でした。去年の6月に買ったものが、まだ1/3ほど残っていますが、消費ペーストしては極めて順調。このペースだと、使い切るのに2.5年程度かかる計算になりますが、密封保存してますし、都度炒めるので、香りも上々。

うちでは、2週間分程度をまとめて炒ってすり鉢で半ズリにし、塩を少々加えてから、ツイストボトルに入れて冷蔵庫で保存してあります。ここでいくつかの選択肢があります。すり鉢ではなく、卓上擂りゴマ器で都度擂ってはどうか?確かにこの方が香りはいいですが、この方法には、私好みの卓上擂りゴマ器が無いという致命的な欠点があります。プラスチック製の赤や黄色のハンドルのついた道具なんて、うちには置けません。私の美学に反しますから。そして、私の美学に沿った卓上擂りゴマ器を今まで見たことが無い。

また、電動のフードプロセッサーを使うという手もありますが、これも却下。私、極力アンプラグドでいきたいんです。それに、実家にありますが、使ったあとの掃除が結構面倒で、そのうち使わなくなってしまいがち。継続して使っていける道具というのは、シンプルで手入れが簡単という条件が絶対に必要だと思います。その意味で、ゴマを擂るのにすり鉢以上に適した道具は無いというのが、私の見解。

それに、すり鉢でゴマを擂るなんて、全然大した作業じゃありません。5分も擂ってれば、半ズリにはなります。以前一回だけ、ゴマ豆腐を作ろうと最後まで擂ったことがありますが、これは本当に大変。かなり手抜きでも半時間はかかります。えらい好評でしたが、(無償では)もう二度とやりません。筋肉痛で腕がボロボロ。それはともかくとして、半ズリ止まりのゴマならば、5分もあればできます。

無論楽をしたければ炒りゴマ、もっと楽をしたければすりゴマを買えばいいんですが、数分の炒り→5分のすり鉢という手間と、失われる香りを比較すると、私は手間の方をとります。手間っていっても、たかがこんなもんですから。それに、安いし(本音)。

最後にすり鉢について少し補足。すり鉢はなるべく大きいほうが使いやすいです。一人暮らしでそんなに大量のものを擂ることは無い場合でも、できるだけ大きなものの方が安定も良いし、ダイナミックにスリコギが動かせて作業もはかどります。

また、使用後は熊手のミニチュアのようなステンレス製ササラを使って掃除します。竹製のものもあって、本来はすりおろし器の掃除用。すり鉢はどんなに丁寧に洗っても、溝の間に擂りカスが残ってしまうので、これは便利。無ければ、お浸しを作ってさらいましょう。胡麻和えが一品出来上がります。カス呼ばわりして捨てるなんて、モッタイナイことです。出来たスリゴマは、ご飯にかける・お浸しに使う・ウドンにかけるなど、八面六臂の大活躍でございます。04/11/10(Wed)

こうやって、古い順から順番に読み返して思ったことを付記しているわけですが、偶然にも今日胡麻を炒りました。胡麻を炒る時のあの香りがたまりません。ただ、こうやって家で胡麻を炒ってすり鉢でする家は、もはや少数派と思われます。ということは、ほとんどの人はこの香りを知らずに、売っているすり胡麻を食べていい香り…、なんて思っているんでしょうね。甘い、甘過ぎます。その場で炒る胡麻のいい香りに慣れてしまったら、すり胡麻なんて買えません。

そういえば先日、デパートで炒りゴマ器というのを見つけました。存在は知っていたのですが、実際に見たのは初めて。素焼きで前方後円墳みたいな形。鍵穴型ともいいましょうか。丸い部分の片側に穴が開いており、そこから胡麻を入れて直火で炙り、炒りあがったら四角い部分の尻から出来たゴマを取り出すという簡単な構造。ちょっと面白そうだなと思ったのですが、焼きのテイストが好みでなかったんで買いませんでした。あれ、便利なんですかね。機能性ばかりを重視するんじゃなくて、もう少し焼き物としてのクオリティも追求して欲しかった。05/04/29(Fri)

海苔

うちで買うのは切っていないタイプの海苔。それも、少し傷がついて格安になったハネばかり。味は変わらないのに安くなる、こんなに美味しい話はありません。ちなみに味付け海苔は、すべからく私の気にくわない味付けが施されているので、買いません。貰ってもさりげなく人にあげてしまいます。海苔は味をつけてないものに限ります。

買ってきたらそのまま切らないで置いておくグループと、20mm*3mmくらいに切ってしまうグループに分けます。切らない分は、天気がいい日お散歩おにぎり用。私が作るのは俵型で、最初から巻いておいてしっとりしているのが好きなので、握るそばから巻いていきます。巻くときにその日のおにぎりの大きさに合わせてその場でカット。とはいえ、同じ人間が握るんです、大きさはほぼ決まってるんですけど。

使用頻度としては切る分のほうが圧倒的に多いです。5:1くらい?台所に座り込んで、黙々と切っていると悲しくなってくるので、好きなCDを聴きながら。ツイストボトル一杯なんて、20分もあればできてしまいます。これで一か月分のお弁当に毎日振りかけても大丈夫な海苔が出来上がります。勿論、切った状態の海苔も売ってます。が、自分で切ってみるといかにそれが割高な買い物かがよく分かります。どうせ1か月分せいぜい20分です。私は自分で切る方を選びます。自分の手間賃はタダですから。

せっかく切った海苔ですから、お弁当に使うだけではもったいないので、他にも色々使います。その状態から更に揉んで紙吹雪状態にしたものをお浸しのアクセントにしたり、手打ちウドンに振りかけてモリをザルにしてみたり(グレードアップ!)。お好み焼きに入れたりもします。玉子焼きに混ぜても美味しいですね。

しかし、なんと言っても海苔の食べ方の王道は、炙って醤油。これしかありません。ハイ、おっさん臭いとか言わない。正式には2枚重ねて炙ると良いらしいんですが、1枚でも私的には十分美味しいので、そこまでこだわってません。

最後に、保存するとき一番注意しなくてはいけないのが、湿気対策。でもこれは簡単で、冷蔵庫で保存すればイッパツです。冷蔵庫内ってかなり乾燥してますんで、多少しけった海苔でも冷蔵庫に入れてしばらく置いておけば復活します。ただ、確実に香りは落ちますので、勿論最初からしけらせないに越した事はありません。また、冷蔵庫内の匂いが移らないようにも、注意。一度に切らずに、ひと月分くらいづつこまめに切るのが一番だと思います。04/11/09(Tue)

そういえばどこかで、しけった海苔を佃煮にして食べるという話を聞きました。小さくちぎって鍋に入れ、水をさして火にかけて、じっくりと煮詰めていくそうです。味付けは醤油・砂糖(蜂蜜)。かなり煮詰めるので、最初の味付けはかなり薄めにするのがコツだそうです。確かに、大量にしけった海苔があればいい方法かもしれません。市販の海苔の佃煮って、かなりいろんな調味料が入っているのであまり好きになれないのですが、自分で作るとその心配もなさそう。

ただ、そこまで手間をかけるくらいなら、そのままの形で食べてしまうんですよね。上手く運用しているので、しけらせることもまずないし。すごく安い海苔が大量に手に入ったらやってみてもいいかもしれません。火はストーブが最適でしょうね。じっくりとろ火で長時間ですから。やっぱり、ストーブ欲しいなあ。05/04/28(Thu)

キクラゲ

乾燥キクラゲ、大別して白と黒があります。一般的には当然白の方が高価。味も上品な感じです。うちはというと、安い黒と言いたいところですが、白です。私がキクラゲを買う店では、白と黒の値段がほとんど変わらないんです。私の記録では、70gが380円。70gとはいいますが、乾燥状態での重量なので、結構あります。それに、この程度の値段なら、いくら貧乏人の私といえど、買えますとも。

純粋に味の面から言うと、黒が好きなんです。キクラゲ自体の香りは黒の方が強い気がしますし、炒め物なんかに入れたときに、“オレはココだ!”と黒く主張するんですね。白いと、噛むまでどこにキクラゲがいるんだか分からない。でも、一般的にずっと高価なはずの白が、黒と同じ値段で買える、と言われたときに白を買ってしまうのは、ひとえに私の修行が足りないせいかと思われます。好きなら素直に黒を買えばいいのにね。

キクラゲは5分もあれば戻りますんで、豆のように前の食事のときから水に漬けておいて、ということをする必要はありません。というか、それをやると歯ごたえが無くなりすぎます。5分で戻る、ということを頭において、その食事の準備の手順の中で戻せばいいです。水で、と書きましたけど、私は日本酒で戻すことが多いですね。うちではキクラゲはほとんど炒め物に使うのですが、このとき日本酒で戻しておくと、炒めた時に香りがとてもいいのです。あれば紹興酒なんかを上手く活用すると、更なるレベルアップがはかれるかもしれません。

学生時代によく行った中華料理屋でオヤジに習った一品。いまだに時々作ります。戻したキクラゲ、厚めにスライスした玉ねぎを超強火で素早く炒め、卵とじ。味付けは塩コショウとガラスープ(うちでは省略)。簡単だからといって、バカにしてはいけません。これ、美味いんです。なにしろ看板メニューの一つであるこの料理、700円でバンバン出てましたから。オヤジ、元気かなあ。もう麻雀に負けて店を手放したりしてはいけないよ。04/11/08(Mon)

以前はもっぱら炒め物に使っていたキクラゲ、最近では中華風酢の物にも進出してきました。キュウリをスギコギで叩き潰し、塩で揉んでから酢の物にします。叩き潰すのは、包丁できれいな切断面を作るよりも、こちらの方が味がよく染みこむから。味つけは、酢・醤油・胡麻油・鷹の爪。干し肉と玉葱は微塵切りにし、戻したキクラゲは大振りにカット。これらをよく混ぜて一晩寝かすと激ウマ。そして何よりもこれからの季節、酢の物はただのお浸しに比べてずっと保存が利くということ。食欲が落ちがちな夏場にも適してます。とはいえ、私は食欲が落ちるなんてまずないんですが。05/04/27(Wed)

高野豆腐

うちの乾物の中でも一・二位を争う人気者の高野豆腐。まず安い。近所の底値だと100g100円を軽く切ります。100g29円の鳥胸肉と比べてしまうと高いんですが、何せ乾物、増えます(これ、超重要)。そして、常温保存可。うちではあっという間に食べてしまうんで、長いこと保存することはありませんけど、常温でも2〜3年は余裕で平気なんじゃないでしょうか。ビバ、高野豆腐。反面、普通の豆腐は2丁98円の安売りのときしか買わないので、出番は少ないです。やはり、室内に保存していても腐らないというのが、大きい。

魚柄仁之助氏の料理本を見ていると、本当に色々な使い方をしています。戻した後ちぎってハンバーグ風にまとめてみたり、味噌を塗ってから焼いて味噌田楽風にしたり。でも、うちでは保守本流の煮物一本です。カボチャ・サトイモ・ジャガイモあたりの根菜類とよくあうので(カボチャは根菜じゃないですけど、まあ、似たようなもんでしょ)、一緒に煮ることがほとんどです。味付けは、気持ち甘めの方があうかな。それでも、砂糖は野菜の味を壊しがちなので、ごくつつましく使用。味醂だけでやめておく場合も多いです。カボチャは本体が甘いので、これらを入れる必要は無し。いちいち戻してから煮るのも面倒なので、丸ごと煮物の中に放り込み、戻ったところを取り出して包丁でサイコロに切って、再び鍋の中へ。面倒だからという理由だけではなく、別に戻してしまうと中に煮汁以外の水分が先に入ってしまい、味がしみこむのに時間がかかるような気がします。やはり、手抜きが一番。

出来上がった煮物はタッパーに入れて保存しているんですが、なぜか無意識のうちに高野豆腐から食べてしまうようで、最後のほうでは野菜だけになってしまいます。なにせ、煮汁が染み込んだ高野豆腐は最高です。なるべく均等に、と気をつけてはいるのですが、ダメですね。ついつい先に食べてしまう。いつまでたってもガキです、自分。04/11/07(Sun)

友人や同僚と話をしていると、高野豆腐は好きじゃないという人が意外に多くて、驚きます。食べられないほど嫌いというわけでは無いけれど、そんなに好きじゃないというレベル。よくよく話を聞いてみると、あのパサパサしたのがダメみたいです。どうやら潜在意識の中で、みずみずしい食品の代表格である豆腐と比較しているフシがある。確かに、豆腐と高野豆腐は元は一緒ですけど、もはや全く別物の食品といっていいと思います。そして、高野豆腐はあのパサパサが命。パサパサしているから、旨味のある汁を吸い込んで美味しくなるんじゃないかと、私は声を大にして言いたい。

というか、そんなに好きじゃないんなら、家で迫害されている高野豆腐をもってきて私に恵んで欲しいくらいですよ、本当に。きちんととった出汁を含ませた高野豆腐ほど美味しいものはあまりありません。ビバ、高野豆腐。05/04/26(Tue)

クコの実・干葡萄

このページを書くべくgoogleで調べたんですが、クコってナス科なんですね。とはいえ、ナスとは似ても似つかないその姿。干したクコの実は干葡萄に良く似ています。5mmくらいの大きさで、しなびていてまさに干葡萄。ただ、もう少し赤に近い色といえばいいでしょうか。中華料理の食材を扱っている店に行けば手に入ります。私は業務用スーパーで買いました。20gくらいの小袋入りを買うと結構高いんですが、ある程度まとめて買うと割安になります。今あるやつの価格を調べようと思ったんですが、なぜかエクセルに記録が残ってない…。おかしいなあ。まっ、そんなに高くないということで。

食べたことのない方も多いかもしれませんが、煮物や浅漬けに入れると、フルーティーな香りと微妙な甘さを料理にプラスしてくれます。中華素材とはいえ癖は無く、非常に使いやすい。うちではやりませんが、パウンドケーキなんかに入れても合うと思います。私がよくやるのはキャベツや白菜の浅漬けにほんの少し入れて隠し味にするのと、サツマイモをクチナシで黄色く煮る時に入れて甘みと香りをプラスする、のが二大用途。あとはカレーやスープの味付けに使ったり。とにかく癖が無く、使いやすいうえに香りもいいので、かなり使用頻度は高いです。常備してある家は少ないかもしれませんが、これはお勧め。

聞くところによると、クコは目にもいいらしいです。熱湯を注いで、お茶のようにして飲む。ただ、私はあまりお勧めしません。お茶の代わりというとあまりにも貧相だし、クコの長所である甘みと香りもただ熱湯で煮出しただけでは、そんなに活きているとは思われないからです。料理に使った方がずっとおいしく食べられます。目にはいいかもしれませんけど、薬じゃないんだから、美味しくない食べ方をわざわざすることも無いんじゃないか、と思って一度っきりでやってません。美味しいと思う人、いるのかなあ。

干葡萄は、使い方としてはほぼクコの実にかぶります。皿にそのままのせて、酒のつまみ、なんていうダンディなことはできません。酒、飲めませんし。何より勿体ない。煮物・漬物に変化をつけたいときにその時の気分でクコと二択というのがうちのやり方です。

本当は、これに加えて干アンズや干プルーンも欲しいんです。が、これらは単体で美味しすぎて、そのままガンガン食べてしまうんです。で、二泊三日で一袋が空、なんてことがザラに起こりますんで、買ってません。これらは結構高いんで、こんな使い方をすると勿体なくて仕方がない。そういう事のない方でしたら、ぜひ買って、上に書いた干葡萄やクコの実のように使ってみると、味の幅が簡単に広がってとてもいいと思います。ああ、私にもっと強い意志があれば買うのに。一晩一個限定とか、絶対守れないからなあ。04/11/06(Sat)

と書いてから半年後、干プルーンは買ってしまいました。800gで480円という価格に惹かれたといってもいいでしょう。一月ほど前に買って、まだ半分以上残ってます。まさに、自分を褒めてあげたい心境。煮物にも使いましたが、やっぱり口寂しい時に食べてしまうんですよね。消費の八割はつまみ食いです。改善の余地あり。残りは煮物の甘味付けに使いました。刻んでサツマイモ・カボチャなどの甘くしたい煮物に入れる。とはいえ、単体ではとても十分な甘さは出ないので、砂糖も使いますけどね。ただ、香りがとてもいいので食も進みます。これでつまみ食いさえなくなればなあ。

また、昨日偶然長野のお土産に干アンズを貰ってしまいました。早速二個ほどつまみ食い。これもツイストボトルに入れてありますので、今後煮物に浅漬けに幅広く活用していこうと思ってます。でも、やっぱり八割はつまみ食いで消えるだろうな。でも、なるべく料理に使いたい。禁煙できない愛煙家の気持ちがちょっと分かったかもしれないです。05/04/24(Sun)

紫蘇の塩漬け

私の住んでいるアパートの周りには、どういう経緯で根付いたのかは知りませんが、紫蘇が大量に自生しています。大家さんに尋ねると、“ああ、そんなもんいくらでも採っていいよ”と言うので、毎年採って塩漬けにして保存しています。作り方はアホみたいに簡単。

鍋に湯を沸かし、塩を一掴み(一つまみじゃないよ)入れます。採ってきて洗った紫蘇をそこにホンの一瞬だけ通し、すぐに冷水に放ちます。適当な容器にこの紫蘇と塩を交互に積み重ねながら入れていき、最後に重石をかけます。二日目か三日目くらいまで汁があがってくるので、適宜それを捨てて三日もすれば出来上がり。保存しやすい容器にもう一度塩と交互に詰めなおして完成。こうしておけば、常温で保存できます。

私が一番好きなのは、海苔巻きのように、これでご飯を巻いて食べるやり方。シンプルですが、激ウマです。あとは胡瓜や大根で酢の物を作るときに少し刻んで入れると、風味がとてもよくなります。一緒に入っている塩も、紫蘇の香りを十分に吸い込んでいますんで、これを手につけながらおにぎりを作れば、まさに紫蘇ニギリ。休みの日に公園でボーっとするときなんかに、にぎって持っていくことが多いですね。

私はこうやって貰った紫蘇を使っているんですが、売っている紫蘇、これはやめたほうがいいかもしれません。うちの実家の隣の家は紫蘇農家でして、その様子を見ているとちょっと…。紫蘇って病害虫がとてもつきやすい植物なんだそうです。でも、飾り野菜の位置づけなので、少しでも虫喰いがあると商品価値がゼロになる。そうならないために、どうするかというと…。食品の安全性には比較的無頓着な私ですが、あの様子を小さい頃から見ていると、売っている紫蘇はちょっと食べられません。刺身のツマについてる場合なんかは、あまり食べることもないでしょうからいいんですが、こういう風に食べる野菜と捉えた場合には、売っているものはちょっと…、と考えてしまいます。

私が使っているものは、勿論無農薬。その辺の野良猫のナニがかかっているかもしれませんが、その現場を見ているのでない限り、洗えばOKです。虫喰いも沢山ありますけど、別に味に支障はないし。もし周りに紫蘇が生えている環境にある方がいれば、ぜひ塩漬けにすることをお勧めします。通年いつでも美味しく食べられますよ。あっ、すみません、乾物じゃなかった。04/11/05(Fri)

紫蘇の塩漬けというくらいですから、塩が大量に使われてます。最近開発したのですが、この塩を使った茶漬けが美味い。紫蘇本体は使わずに、使うのはあくまで塩だけ。いや、使ってもいいんですけどね。お茶碗に軽くご飯をよそい、紫蘇の風味のしみこんだ塩をパラパラ。切り海苔を散らし、熱いお茶を注ぐ…だけ。一見海苔茶漬けなんですが、ちょっと違う。

紫蘇の爽やかな風味が食欲をそそる、シンプルお茶漬け。多分、二日酔いの時などに最適なんでしょうが、私は飲まないのでよく分かりません。でも、つきあいの外食後のちょっと胃が重いなってな時に、さっと作って食べるのが、よろし。魚の切り身なんかで作るお茶漬けの時はワサビが決め手になるんですが、その決め手だけを取り出した感じの茶漬け。勿論、ケンカしてしまうのでワサビは入れません。お茶碗一杯普通に盛って0.5合くらいなんですが、お茶漬けをする時は0.3合くらいがちょうどいいんじゃないかと思います。売っているものではないので、実際作るのはなかなか難しいかもしれませんが、紫蘇塩のお茶漬け、オススメです。05/04/23(Sat)

スルメ

うちで常備しているスルメは、普通やるように炙って食べることはしません。あくまで旨味をとるための乾燥烏賊という把握です。これから書くやり方は、魚柄仁之助氏のウケウリなので、詳しく知りたい方は彼の本を読まれるといいと思います。そのうち“うちの料理本”みたいなコーナーを作って紹介しようとは思っていますが。

スルメを買ってきたら、まず足の部分と本体の部分に分離します。本体の部分は2〜3匹分を重ねて、鰹節削り器でガンガン削ってしまいます。そうすると糸状のスルメができますんで、これをツイストのプラスチック容器に入れて乾燥剤とともに保存します。

本体を削っていき、これ以上削ると指が危ないくらいになったら、キッチンバサミで使いやすい大きさに切って別のツイストボトルに入れておきます。また、ゲソの部分も、一本づつ分離したあとキッチンバサミで適当にカットして、こちらの容器に一緒にツイストボトルへ。

糸スルメの方は使い方簡単。炒め物・お好み焼き・煮物と何でもOK。何せ糸状になっているので、スルメのあの歯ごたえは欠片もありません。どんな料理にもすぐに馴染んで、烏賊の旨味をプラスしてくれます。おまけにカサが増えますんで、2匹分も削ればかなり使いでがあります。私が一番好きなのは、小麦粉を水でゆるく溶き、そこにこの糸スルメを入れてクレープのように焼いたものを醤油で食べるやり方。シンプルですが、とても美味しいのです。ビールにもあうんじゃないでしょうか。カレーに入れても、味に深みが出ていいですよ。食べるとき邪魔にもなりませんしね。

ゲソの方は、スルメの歯ごたえが十分残ってますんで、こちらはいわゆる“乾物”と捉えます。使いたい食事の前の食事のときに、水や酒に漬けて柔らかく戻しておいてから使います。同様に戻した大豆・ヒジキと一緒に煮るのがうちの定番ですが、別にそれに限る必要はありません。私の中では、干貝柱や干海老と同一線上にありますので、これらを使う料理の中でこれらと置き換えてやれば、また違った味わいが楽しめます。糸スルメに比べてこちらは歯には優しくないですが、味わいは糸スルメよりもずっとしっかり出ます。料理によって使い分けると、1匹のスルメを2度楽しめて、非常に得した気分になります。04/11/04(Thu)

年末に帰省した折に、上に書いた糸スルメのクレープをビール好きの父親に作ってあげたら、美味いと感動しておりました。やはり、いいビールのツマミになるようです。全部糸スルメでは芸が無いので、干し海老バージョンも作ってみました。こちらも、イケル。小麦粉の値段なんてタカが知れてますし、スルメや干し海老はやや高価ですが、ほんの少ししか使わないので、料理としては非常に安価。そして、すぐ出来る。味も極めてシンプルですしね。たまに夜中に小腹が空くと、焼いて食べてます。そして、やはり美味い。05/04/22(Fri)

押し麦

押し麦とは、精白した大麦を蒸気で加熱し、ローラーで圧力をかけて扁平状にした後、乾燥させたものだそうです。私が買っているのは1kg290円。3合の白米を炊くときに、大匙2杯程度を入れます。うちではいつもご飯を炊くときに豆と押し麦を入れるのです。銀シャリは炊きません。

聞きかじりの知識ですが、白米は精米して糠を落とすときに色々な栄養素が失われてしまっているそうで、せっかく手間隙燃料かけてご飯を炊くんだから、色々混ぜたほうが栄養的にも得かなと、勝手に考えての混ぜご飯です。ただ、あくまで銀シャリの延長なので、いわゆる炊き込みご飯のように塩や醤油で味を付けることはしません。こうすることで、大概の和風のオカズとなら違和感なく合わせることができます。

一応、失われた栄養素を補充する、なんて書きましたが、この食品はビタミンが多いとか何とかは、ほとんど考えていません。〜が多く含まれているから食べるんじゃなくて、美味しいから食べるわけです。深くあれこれ考えなくても、いろんな食材を少しづつ多品種とっていれば、とりあえず問題ないんじゃないでしょうか。それに、〜を摂取するためにこの食品を食べるというのは、食事を薬のように捉えているみたいで、嫌です。うちで炊くご飯にしても、白米に少量の豆と押し麦を混ぜるわけですが、味に変化もつくし、美味しいし、くらいしか考えていません。あんまりキリキリカロリー計算なんかをすると、胃が痛くなって食事が美味しくなくなります。適当でいいんじゃないでしょうか。

3合の白米に大匙2杯の押し麦だと、食べた感じはほとんど銀シャリと一緒です。ヤマトイモが安いと麦トロを食べたくなるんですが、この時は2合の白米に1合の押し麦と、かなり押し麦の量を増やします。こうすると炊きあがりはパサつくんですが、すりおろしたヤマトイモとよくあうんです。濃い目にダシをとった味噌汁とあわせると、他には何もいりませんね。04/11/03(Wed)

私がいつも押し麦を買うのは、家からちょっと離れた業務用スーパー。自転車で10分強です。平日は行けないので、週末にまとめ買いということになります。ところが、最近押し麦が品切れのことが多い。3回に1回は品切れ。押し麦なんて、超マイナーな食材だと思っていたんですが、人気爆発(古っ!)なんですか?近所のスーパーでも同じ物を扱っているんですが、価格が90円高の380円。悔しいので、買いません。健康食ブームのあおりなんでしょうか、押し麦が品切れになることがあるなんて、ちょっと前までは考えてもみませんでした。

というわけで、最近は押し麦ではなく同じシリーズ商品の麦粒というやつを買うこともあります。押し麦は文字通りローラーで潰してペッタンコになってるんですが、こちらは麦の形そのまんま。炊くと硬いんじゃないかなと思ったけど、実際やってみると全く違和感はありません。価格も同じだし、まあいいかと採用中。何となくですが、ビタミンなどの栄養もありそうだし。05/04/21(Thu)

豆類

うちで常備している豆は、大豆(納豆用小粒)・小豆・緑豆・ひよこ豆・レンズ豆の5種類。種類によって幅はありますが、どれも大体100g100円前後です。買ってきたままビニール袋に入れておき、輪ゴムやクリップで封をしていると、見掛けも悪いし、何より使うときにひと手間かかるので、うちでは全て同じプラスチックのツイストボトルに入れて保存しています。ずらっと並べておくとかっこいいし、何よりも料理上手に見える(これ、案外重要)。

豆といって真っ先に思いつくのは、甘く煮た煮豆ですが、うちでは作りません。甘く煮た豆は好きじゃないんです。。豆の味よりも砂糖の味が前に出ていて、オカズとしてはどうかと。だから、うちで作るのはポークビーンズのように、ダシ+塩味のような料理か、ご飯に炊き込むかのどちらか。ご飯に炊き込む時は、これらの豆の中からその時の気分で2種類、各大匙1杯くらいずつを必ず炊き込みます。何となく、栄養的に良さそうな気がしますし、炊きあがった時の色合いもきれい。ご飯を炊く時は、その前の食事のときに米を水に漬けてザルにあげ、準備しておくんですが、そのタイミングで豆も水に漬けておきます。米と違ってこちらは漬けっぱなし。

ポークビーンズのようなスープにしたい場合は、前の食事のときに使いたい分の豆を魔法瓶に入れ、熱湯を注いで蓋。こうしておくと、その食事の時までに軟らかく煮えているので、後は塩コショウで味をつけたり、湯を足したりすれば完成。時間も手間もかかりません。

豆料理でネックになるのは、何よりもこの水で戻す、という作業だと思います。これが億劫に感じられて、日常的に豆料理をしている家庭は案外少ないのでは。でも、前回の食事のときに水に漬けておく、これだけで簡単に豆料理を毎日の食事に取り入れられるので、習慣付けてしまえば全く簡単。うちは5種類ですけど、豆の種類を増やせば簡単にバリエーションも広がるし。私もおいおいあと2〜3種類は増やしたいと思っています。

豆料理番外編として、夏場はモヤシを作ります。この中で使うのは緑豆。緑豆を大匙1杯ほどビンに入れ、水を入れ、すぐにその水を切ってから蓋をして、暖かくて暗い場所に置いておくだけ。毎日水を入れ、そしてすぐに水を切るのを忘れずに。ほんの数日で、ビンいっぱいの新鮮この上ないモヤシが食べられます。冬場は温度が低くて発芽しないので無理。料理研究家の魚柄氏は、風呂の残り湯に浮かべておくそうですが、うちはユニットバスなのでそれも無理。そういうのが可能な家庭でしたら、通年で楽しめるでしょうね。とにかく自家製のモヤシは新鮮で美味。火を通すのがもったいなくて、醤油やドレッシングを少しかけただけでもすごく美味しいです。根の部分まで全て食べられます。中華料理のウンチクによると、歯ごたえを良くする為に根と頭はとるそうですが(孫悟空の如意棒とか言うんですよね)、そんな無粋な事言わずに全部食べます。モヤシってこんなに美味しかったんだとびっくりしますし、何より一袋30円で売っているモヤシがいかに高いのかも実感できます。家で作ると同じ量を、5円以下で作れてしまいますので。

ところで、この豆の中でひよこ豆を見ていていつも思うんですが、全然ひよこに似ていないと思うんですよね。似てると思われる方、いらっしゃいますか?どう頑張っても、ひよこには見えてこない。04/11/02(Tue)

仕事中に血糖値が下がって、意識が朦朧とすることがあります。仕事場には、そんな時のためのお菓子箱が用意されているのですが、その中に見慣れないチョコレートがありました。パッケージを見ると舶来品の様子。深く考えずに口に入れたんですが、不味い〜。吐き出しそうになりました。パッケージの裏を見ると、訳文が貼り付けてあり、“チョコレートの食べられないあなたにも、チョコレートと同等の代用品。いなご豆を使って作りました。”とあります。メイド・イン・オーストラリア。

早速ネットで調べてみると、ダイヤモンドの単位で有名なカラット、その語源となったCarobという豆の日本語訳だそうです。それがなぜ“いなご豆”になったのかは激しく謎。イナゴがダメとは言いませんけど、そういう訳にしなくてもいいじゃないかと思います。Chick Pea→ヒヨコ豆やLentil→レンズ豆なんかはもうそのまんまなんですけどねえ。そういえば店で見たことないなと思ったら、豆の形での輸入はされていないそうで、製菓材料として粉末でのみ国内に入っているそうです。豆の形では一度食べてみたい気もしますが、もうあの偽チョコレートはいいや。05/04/20(Wed)

リンゴの皮と芯

ゴミじゃないかと思われるかもしれませんが、違います。(うちでは)れっきとした食材です。リンゴを剥くと皮と芯が出ますね。種は食えないので取り出して、残った部分を窓の外の網でカラカラになるまで干します。前回採りあげた陳皮と同じ要領です。カラカラになるまで乾いたら、これもキッチンバサミで細かく切って保存します。

これも使い方色々。うちでは常時紅茶・烏龍茶・プーアル茶などを作って冷蔵庫で冷やしてあるんですが、紅茶にプラスすると(エセ&タダ)アップルティーになります。毎回飲もうとは思いませんが、たまに飲みたくなるのです。あとはほぼ陳皮と同様。浅漬けに入れたり、カレーに入れたり。陳皮よりも癖がないので、更に使いやすいです。が、最近うちでは一人のときは皮まで食べてしまうので、ほとんど生産がありません。芯だけだと量が少なくてあっという間に消費してしまいます。それなので、うちでもほとんどお目にかかることはないという、ある意味幻の食材なのです。

これ以上項を分けるのもどうかと思うので、ここで書いてしまいますが、柿の皮・梨の皮も非常に有用です。これらもカラカラに乾かしたあと、キッチンバサミで切って保存します。音楽など聴きながら作業をするとあっという間。こういう果物の皮や芯系はほのかな甘みと香りを料理に付けるとき非常に重宝します。ただし、気をつけなくてはいけない点が一つ。蜜柑の皮・リンゴの皮や芯は小さく切ってしまえ食えますが、柿の皮・梨の皮や芯は食えません。ですので、これらは少し大きめに切っておき、食べる際に選別できるようにしておいたほうがいいと思われます。勿論、食えるという方は、これらも細かく切ってOKです。

それから、冬場にはありがちですが、大量のリンゴに辟易したときには、芯ごとリンゴを緯線で1cm輪切りにし、そのまま干すというのをよくやります。調味料も何もなし、ただ干すだけ。こちらは保存目的ではないので、カラカラになるまで干す必要はありません。というか、そこまで干すと美味しくない。適度に乾いた状態になると、ドライアップルって言うんですか、英語にすればいいってものじゃないんですが、全く食感が変わります。好き好きですが、リンゴ嫌いの実家の母は、こうすると美味しいと言っております。フレッシュなリンゴに飽きた時にはぜひ一度お試しを。お茶請けに最高。04/11/01(Mon)

今回読み返してみて、大事な皮を書き忘れていることに気がつきました。そう、スイカの皮。自分で買うことはあまりないのですが、職場で貰うことがあるのです。人の齧った皮はさすがにパスしますが、自分の食べた皮は回収して一品でっち上げます。食べ終わった皮、歯型がついているところと表面の緑・黒の部分をナイフで薄く削ぎ、捨てます。ここは無理。で、残ったところを5mm程度にスライスし、塩もみしてから昆布・鷹の爪とあえて一晩おくだけ。要するにスイカの皮の浅漬けです。味はそう、キュウリの浅漬けから青臭さを抜いた感じ。結構美味い。私、かなり好きですよ。

今年の冬はよくリンゴを買いました。搬送中に傷がつき、値が付かなくなったやつね。明らかにダメそうな部分をナイフで摘出し、残りを先に書いたように1cm厚の輪切りにしてドライアップルに。個人的には富士が好きなんだけど、選り好みはしてられません。紅玉でもジョナゴールドでも王林でも、何でも食べますよ。一時供給過剰になってしまい、ルーツが見切り品であることは伏せて大家さんにおすそ分けしたら大好評で、後日ボウル一杯のミカンに化けました。損得はおいておいても、こういう交流ってなんだか嬉しいです。05/04/19(Tue)

陳皮

マニアックですね、陳皮。偉そうに書いてますが、要するに蜜柑の皮を干したやつです。スパイスのコーナーでも買えるんですが、所詮干した蜜柑の皮、作ります。作るといってもアホみたいに簡単で、冬場は飽きるほど食べる機会のある蜜柑、普通なら捨ててしまうこの皮を、窓の外の常設してある干しネットの中で一週間ほど乾かすだけ。干しあがったものを、端からキッチンバサミで切れば完成です。材料費タダ、最高。ちなみに切ってから干すのは、不可。ちょっと考えればすぐ分かりますが、網の隙間からこぼれてしまい、歩留まりが悪いです。乾き自体は早いですけど。また、乾ききっていないものを保存すると、カビますんで、徹底的に乾かしましょう。きちっと作れば、何年でも保存可能です。というか、陳皮って古いものほど珍重されるんですよね。

去年はタダということで調子に乗って次々と増産したところ、約5年分のストックができてしまいましたので、しばらく作りません。自分、アホじゃないかと思いますが、実際アホでしょう。丁寧に作ろうと思ったら、裏の白いところをこそげてから、ということになるんでしょうが、面倒くさいのでやりません。というか、キッチンバサミで刻んだ後、ザルに入れて揺すれば、乾燥した余分な白皮部分は下に落ちてしまいます。勿論まだたくさん残っていますが、これを見て自分を納得させます。しかし何よりも、気にしないことが重要。

簡単に作れる割にはこの陳皮、意外に出番の多いです。特に浅漬け系には大活躍。キャベツ・白菜なんかの葉物を塩もみして、浅漬けにする時に入れるのは、うちではこの陳皮と鷹の爪・昆布の三点セットが定番です。カレーを作るときの隠し味に使ったり、粉吹き芋の目先を変えるときに入れてみたりと、とにかく活躍の場が多い。レモン汁と組み合わせると、マリネにも使えます。何せタダで手に入れたものですから、他の乾物と違い、全くケチケチする必要がないのです。手軽にお金持ち気分ですね。ええ、小市民ですから。04/10/31(Sun)

前回も書きましたが、今年は全く陳皮を作りませんでした。蜜柑を食べる機会は多かったんですが、皮は全て廃棄。なんだかもったいないような気もします。以前、皮の厚い柑橘類を貰った際に、何度か茹でこぼして渋み・エグミをとり、砂糖をからめてザボン漬のようなお菓子に加工したことがあります。悪くない。ですが、かける手間と結果がつりあうかといわれると、ちょっと。アクをとるのも一晩がかりですし、かなり大量の砂糖を使うので、砂糖代もバカになりません。一シーズン一回作ればいいほうかな。というわけで、蜜柑の皮の有効な食べ方があれば是非。鏡を拭くとか、マジックの落書きが消せるとかそういうのはとりあえず必要ないので。ですが、多分無いでしょうねえ。05/04/18(Mon)

干貝柱

一般的に干貝柱というと帆立貝ですが、高くて買えません(キッパリ)。高い寿司屋で出てくるような大きな貝柱をそのまま干したやつ、これはもう、涙が出るほど美味しいですが、高いです。上野や築地に行けばコワレを安く売ってるんでしょうが、なかなか行く機会もなくて。私が買っているのは、小柱サイズの貝柱を干したもの。タグにはイタヤガイと書いてあったような気がします。ホタテの貝柱に比べてると味はやや劣りますが、それでも貝柱は貝柱。要は使い方次第です。私が買っているのは130gで980円。帆立貝でなくても決して安くはないんです。

買ってきた貝柱は全部一度ボウルにあけ、ラジオペンチを使って片っ端から壊していきます。姿のままで使うような上品な料理はうちでは作らないので、とにかくダシが出やすくするためと、使いたいときにタイムロスなく素早く使えるようにするためです。細かくした貝柱はツイストのプラスチックボトルに入れて、乾物コーナーにおいておきます。

こいつも、他のダシと同様あらかじめ水につけておくと、良い味が出ます。昆布+貝柱でご飯を炊くと、そりゃあもう最高。よくある炊き込みご飯と違うのは、うちでは醤油を使いません。味付けはごく少量の塩のみ。しょうゆ味の炊き込みご飯って、一口二口食べるとすぐに飽きてしまうんですよ、私。それに、うちの食卓ではオカズもそれなりに数を揃えるので、ご飯が突出してしまうと困るのです。塩味の炊き込みご飯、結構好評ですし。04/10/30(Sat)

最近干し貝柱ご飯がマイ・ブーム。米を研いでザルにあげる際に、小さなタッパーに入れて酒を振りかけておいた、干し貝柱と小さく切った昆布。これを混ぜて炊くだけ。味付けは相変わらず無し。味醂+醤油だとお約束の味になるんですが、これだと一食でもういいやとなってしまうんですよね。要するに、飽きやすい。他のおかずともあわせ難いですし。その点、味付け無しだと普通の白飯の延長として食卓に乗せられますので、便利。とはいえ、たまにはコテコテお約束の炊き込みご飯にすることもあります。その際には、冷凍してある油揚げを小さく刻み、人参があったりするとこれも刻んで入れたりするとぐっと本格的になります。3ヶ月に1回くらいかなあ…。05/04/16(Sat)

干海老

思うに、干海老というのは大別して二種類ありまして、一つは中華料理で主に使われる殻無の干海老で、もう一つはお好み焼きなんかでよく使われる殻を付けたままの干海老。多分前者の方がよくダシが出るんですが、私は値段の安い殻付きのやつ(一般的に桜海老といわれてます)を使ってます。業務用スーパーで70g入りが880円。見方によってはとんでもなく高価ですが(グラム単価で1kg100円の小麦粉の約125倍!)、70gもあると1年間はもってしまうので、それを考えると安いかも。もうワンランク値段の安いやつもあるんですが、こちらはタグを見ると赤色色素で色をつけているようで、パスしてます。

使い方は簡単。海老とはいっても体長3mmほどの超小海老なので、殻が邪魔になるということはありません。ほとんど昆布の使い方と同じ。使う一回前の食事のときに、水を張った鍋に必要量の干海老を入れておくだけ。冷蔵庫に保存してあってすっかりカラカラなので、場合によっては指先で揉んで粉状にしてから使う場合もあります。お好み焼きを作る時には、そのまま投入しますね。

小腹がすいたときによく作るのですが、お好み焼きより少し緩いくらいの生地に、この干海老と青海苔だけを入れ、薄く焼いたものに醤油をつけて食べるのが美味しいです(鰹節削り器で削ったするめのバージョンもあり)。うちには置いてないですが、ソースをつけて食べるのもいいかも。完全にビールのオツマミ系ですね。

ただ、昆布・鰹節・煮干に比べ、子供の頃からインプットされている味ではないですし、癖も比較的強いので、これら三つに比べるとダシとしての出番は少ないです。後日書く予定の、貝柱を割ったものとコンビで餃子の具に使うとか、カレーのダシに使うとか、非常にスポット的ですが、それでもたまに食べたくなるので常備してます。04/10/29(Fri)

正月に帰省した折に、山間部のドライブインでなぜかやたら安い干海老の袋詰めを見つけまして、喜んで買ってきました。多分中国や韓国あたりで安く大量に作ったものを詰め替えて売っているのでしょう、胡散臭い土産物の中に紛れていたのを、サルベージしてきました。これが案外、いける。着色料も使っていないようだし、海老も割と大き目。近所の業務用スーパーで買うよりもよほど割安です。こういう事もあるんですね。

というわけで、最近は干し海老だけの薄焼きがお気に入り。重量比で小麦粉:水=1:2のユルユルの生地に干し海老だけを混ぜ、フライパンで薄くクレープ状に焼いたものに、胡麻油をたらした醤油をつけて食べます。休日の昼間、あまりお腹も空いていないけどとりあえず何か食っとくか?ってな時にうってつけ。魚柄情報によると、はったい粉(麦を炒って挽いた粉)を入れるとシットリするらしいので、現在導入を計画中。でも、案外高いんですよね、はったい粉。どうしようかな。05/04/15(Fri)

煮干

ダシの三大巨頭といえば、昆布・鰹節と煮干です。煮干は他の二つに比べて癖が強いです。なにせ、魚丸ごとですから、無理からぬことでしょう。煮干でダシをとる定石として、頭とワタをとり、軽く炒ってから使うというのがあります。これはつまり、強い癖を少しでも弱めようという努力の現れなわけですね。特に保存環境が悪くて焼けてしまった煮干、これはこういう処理をしないと魚臭くてちょっと食べられません。(腹の部分が黄色っぽく酸化して変色してしまったものをこう呼びます。常識?)

ただ、うちでは鮮度の良い小ぶりの煮干を買ってきて、即冷凍庫に入れてしまいますんで、こういうことはしていません。ダシも丸ごととりますし、とった後も取り出しません。無論、何ヶ月も冷凍庫に入れておくと、今度は冷凍庫臭がついてしまうので逆効果なんですが、数ヶ月で使いきれる分量しか買わないので、この心配も無用。それに、小さい煮干だとダシに使ったものをそのまま食べられるので、もったいなくないんです。頭・ワタの臭みや骨も、なりが小さいとそんなに気になりません。生来の魚好きなので、余計にそうなのかもしれませんが。

味噌汁のダシを煮干でとる場合、その味噌汁を食べる食事の前の食事の時に、必要量の煮干と水を鍋に入れて準備しておきます。夏場は冷蔵庫ですが、そうでなければコンロの上に放っておきます。別に半日やそこらじゃ傷みません。こうすると、効率よく良いダシが取れていい感じ。それでも、鰹節や昆布に比べてダシの味自体が前に出てくるので、うちでは根菜メインの味噌汁の時には煮干を作るという、一応のルールがあります。逆に葉物中心の時は鰹節。肉や魚がメインの時は昆布を使います。動物性の旨味が重なるとどうしても喧嘩してしまいますので。ただ、ルールは破るためにあるわけで、キャベツの味噌汁には煮干を使った方が好きですし、体調があまり良くない時には普段平気な煮干の匂いが気になって、使わないときもあります。それに、鰹節ダシの豚汁はいいですよ〜。要するにその場その場の気分次第、というわけです。

ダシに使う以外だと、酢昆布同様酢煮干というのをよく作ります。作り方はその名前の通り、タッパーに入れて酢を振りかけておくだけ。一晩置くと柔らかくなって美味。昆布・煮干のミックスで作ることが多いですが、別に単品でも大丈夫。やめられないとまらない、で気が付くと無くなっているというパターンが多いです。買った煮干の1/3くらいはこうして無くなっているような…。煮干で味噌をすくって食べるというのもやりますね。そばに胡瓜のスティックなんかを添えると、カッコもつきます。こうして書いてくると、まるで酒飲みみたいですねえ、全く飲めないんですけど。04/10/28(Thu)

東京で手に入る煮干というと、主にカタクチイワシを干した、細長いやつなんですが、先日小鯵を干した煮干を貰いました。2〜3cm程度の小鯵を丸ごと干したもので、使い方はカタクチイワシのやつと同じ。これ、美味いわ。カタクチイワシよりも私は小鯵の方が好み。ただ、このあたりでは売ってないんですよね。東と西の食文化の違いでしょうか。無論ネットを使えばすぐに手には入りますが、ネットで食材を買うというのはどうしても抵抗があるので、パス。近所でどこか売ってないかなあ。

というわけで、最近また嗜好が少し変化しまして、煮干ダシはほとんど使ってません。ここのところは、酢に漬けて味噌をすくって食うのがお気に入り。まさに酒の肴といった感じですが、これをつまみながら、夕ご飯の仕度をするのですよ。オッサンですねえ。05/04/14(Thu)

鰹節

うちの食卓の目玉の一つが、鰹節を自分で削っていること。ところが、最近は本節(削ってない塊の鰹節ね)を売っている店がほとんどないんです。近所のスーパー全滅、業務用スーパーダメ。わざわざ鰹節を削る家庭なんてほとんどないし、業務用ならなおさら削ってる暇なんてない、ということの現れでしょう。私の行動範囲内で売っているのは、自然食品の店と百貨店の地下食品売り場の二箇所のみ。

私は大体百貨店で買っていますが、2本入りで約400gが2,400円。決して安くはないです。が、その味を知ってしまったらもう花鰹には戻れません。その時の使用頻度にもよりますが、1回買うと大体4〜5ヶ月持ちます。一ヶ月に換算すると、500円〜600円。私は安いと思いますが、まあこのへんは人それぞれでしょう。喫茶店1回分だと換算する私の頭にとっては、安い。

鰹節を削るのは、案外難しいです。鰹節削り器と鰹節本体の両方を良い状態に保っていなくてはなりません。鰹節削り器についてはいずれうちの道具のページで紹介するとして、ここでは本体の良い状態について書きます。ずばりそれは、湿り具合。梅雨の時期なんかに、無防備に鰹節を常温保存していると、鰹節が過度に湿気を吸ってしまいます。こうなると、削る時に鰹節が刃に引っかかり、上手く削れません。無理に削ろうとすると刃を欠くことになり、専門店に研ぎに出して高い金と長い時間をとられるか、自分で研ぐとしてもすごい手間と時間かかってしまうことさえあります。逆に冷蔵庫の中に入れっぱなしで過度に乾燥してしまうと、湿っていた時とは違いよく削れはするのですが、削ったものが片っ端から粉になってしまい、あのふわっとした削り節になりません。

これを防ぐためには、固く絞った新聞紙(レタスなどでもOK)で鰹節を包み、一晩冷蔵庫に保管というのが良いそうなのですが、いつ使うかも分からないのに、使う前の晩にわざわざこの作業をするというのは、ちょっと非現実的。というわけで、非常に難しいので、私自身もこれという解決策をいまだ見出していません。ビニール袋に入れて冷蔵庫・乾きすぎないうちになるべく早く使い切るというディフェンシブな方法を取ってます。ですので、うちの鰹節はどちらかというと粉状に近いもの。味は同じなのでいいんですが、よい方法がありましたら募集中。

削る方向も、きれいな鰹節を作るために非常に重要です。鰹節には木の木目と同様な目がありますので、これに逆らって削ると粉になります。生だったときに皮がついていた方を上にし、頭がついていた側から削っていく。これが定石です。でも、こういう単なる知識は一度覚えてしまえば誰でもできるので、上記の湿度管理よりははるかに簡単。ポイントは、なんといっても湿度管理でしょう。

削りたての鰹節は、非常に香り高いので、多く使う必要はありません。花鰹の数分の一の量で十分なダシが出ます。さらに、使う量が少ないので、煮物に使った場合などは濾す必要もないと思います。濾して捨てるなんてもったいない…。そのまま入れっぱなしにして食べます。非常に繊細な料理を作る場合は濾しますが、一般的な家庭料理の場合は、ダシ昆布同様私は取り出す必要を感じません。そのまま食べてしまいます。

小さくなって削りづらくなった鰹節は、指を削ってしまう前に、醤油につけます。10日もつけると、すっかり柔らかくなるので、包丁で微塵に切ってご飯に乗せて食べます。コレ、最高。いわば猫飯のアナザーバージョンですね。つけておいた醤油は煮物に転用。というわけで、いい鰹節は捨てるところがありません。値段は張りますが、その価値はあると思っています。

厳密に言うと、鰹節には雄節、雌節、亀節の三種類があります。鰹の身のどの部分を使って作ったかによる分類で、それぞれ味わいが違うそうなのですが、味覚オンチの私はイマイチ違いが分かりません。ブラインドで並べられたらお手上げというレベル。ですので、あまり気にせず、手に入ったものを使えばいいんじゃないでしょうか。削りたての本節を食べる機会に恵まれたら、とりあえず猫飯。これで削りたての鰹節の魅力が十分すぎるほど分かります。04/10/27(Wed)

私の持っている鰹節削りには、鰹節が小さくなった時に添える板がついており、これを使うと手で持って削るのよりもずっと小さくなるまで削ることが出来ます。ところが、最近この添え板の端が、鉋で削ったように削られていることに気がつきまして、私の胃の中に入ったんでしょうねえ。鰹節と鉋で削った木っ端って、色も形も似てるし。まあ、いいんですけどね。

最近高知のお土産で生節というのを貰いまして、これ美味しいですね。鰹節(本節)と違い、黴付け乾燥をしていない鰹節で、ナイフで削れるくらい柔らかいので、ダシというよりも食材という感じ。削ってご飯の上にのせ、醤油をたらして食べたらば、猫飯とはまた違った美味しさでした。ネット販売だと簡単に手に入るんですが、私は基本的にはネット上では買い物はしないので、また誰かがお土産で買ってきてくれるのを待つのみ。いつになることやら。まあ、地方の特産品なんてそんなものでいいんですよ。いつでも手に入ったらありがたみも失せてしまいますから。05/04/13(Wed)

昆布

昆布は、ここ数年来うちではずっと貰い物です。周囲に料理が趣味ということを言いふらし、土産は乾物系がいいと言い続けていると、嫌でも貰う機会が増えます。無くなったら自腹で買う気満々なんですが、そんなに大量に使うものでもないので、無くなりません。ありがたいことです。

貰った昆布は、すぐにキッチンバサミで約5mm幅に切って、ツイストボトルで保存します。下手に時間を置いて乾燥してしまうと切りにくくなるので、貰ったときに切ってしまうのが一番効率がいいです。こうしておくと、使いたいときに一瞬で使いたい量を取り出せるうえに、あとで食べるときにも食べやすいです。ええ、食べますとも。うちは代々禿げる家系ですから。

ダシをとる場合、正式には沸騰したお湯にさっとくぐらせ、本体は取り去ってしまうんですね。こうしないと昆布の臭みが出てしまうらしいです。でも、うちで作る分にはそこまで繊細なダシひきをする必要を感じないので、入れっぱなしです。稀に微妙な味の吸い物を作る時は正式な方法に近いひき方をしますが、これは本当に例外。ヘロヘロになった昆布が好き、という趣味のせいもあります。それに、昆布を入れっぱなしにした煮物が、特に昆布臭くて食べられなかった、ということはないんですよね。私が鈍いのかもしれませんが。

昆布はダシとして使う以外にも、酢昆布にしても美味しいです。タッパーに昆布、酢を振りかけて一晩おけば出来上がり。私は晩御飯を作りながらよく齧ってます。おっさんくさ〜。でも、市販の酢昆布でこのレシピの美味しさは証明済み。おまけに異様に簡単にできますんで、よく作ります。お奨め。

変わった使い方としては、私の大好きな料理研究家魚柄仁之助氏のアイデアなのですが、昆布を4〜5枚まとめて鰹節削り器で削り、糸状にするというものがあります。これを小鉢にとり、少量の酢と醤油を入れてグリグリ混ぜると、モズクみたいになって美味しい。まあ、元が同じ海草ですから似るんでしょう(すごい適当)。私も何度か試してみました。でも、肉厚の高級昆布ならともかく、お土産で貰う程度の比較的薄い昆布では、何枚か束ねてもきれいに削れないんです。削れた場合はこのようにするととても美味しいんですが、手持ちの昆布ではいかんせん歩留まりが悪い。それなので、最近は全然作ってません。いずれリッチになって、高級昆布を手に入れたあかつきには…。04/10/26(Tue)

最近めっきり魚柄氏が本を出さなくなりましたが、どうされているんでしょうか。もう一生分のお金を印税で稼いでしまったので悠々自適、ということなんでしょうか。また魚柄節が聞きたいものです。

魚柄氏&昆布といえば、とろろ昆布を自作しようとしたエピソードも印象に残ってます。とろろ昆布は普通の昆布を専用の鉋で薄く削ったものだそうですが、さすがの魚柄氏もこれは無理だったようで、その代用として前述した鰹節削り昆布が誕生したそうです。今でこそとろろ昆布も抵抗無く食べてますが、小さい頃は嫌いでした。母の実家に遊びに行くと、なぜか必ずウドンの出前をとってくれるのですが、そこにたっぷりととろろ昆布が入ってたんですが、それが嫌で嫌で。磯臭さと酸っぱさが混ざったようなその香りが大嫌いでした。それがいつの間にか平気になってしまったのだから、分からないものです。結局敵として残ったのは、椎茸だけです。

それはともかく、先日生まれて初めて昆布の素揚げというのを食べました。戻していない状態の昆布を細く切り、油でからっと揚げて塩をまぶしただけのもの。美味しいんですね、これ。いきなり好物になってしまいました。でも、うちでは揚げ物はしないし、そんなに頻繁に貰えるものでもなし。次に食べることができるのはいつになることやら。市販のものは塩が強すぎるから、やっぱり手作りがいいなあ。05/04/12(Tue)


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