2004年6月

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2004/06/30

最近レバーを買ってきて食べることが多い。一種の夏バテ対策だね。実家の母親がこういう内蔵系の肉を嫌っていたため、成人して家を出るまでまともに食べたことがなかったけれど、結構美味しいもんだね。安いし(結局これが一番かな)。

料理研究科の魚柄仁之助氏によると、レバーは長く煮ると臭みが出て、その臭みを消すために大量の生姜などが必要になるということで、逆にさっと茹でるべしということらしい。実際にやってみてこれは納得。

レバーを買ってきたら、流水でよく洗い、血の塊が残っていたら丁寧にこれを取り去る。一口大に切り、沸騰した湯に投入。塩で辛めに味をつけ、30秒経ったら火を消し、鍋全体を新聞紙で包んで冷めにくいようにして、そのまま約15分。臭い消しの生姜やローリエは特に不要。

とり出したレバーにマスタードを塗って食べれば、それだけで美味しい。是非一度お試しあれ。豚でも牛でも鶏でもOK。

2004/06/29

暑い時には熱いもの、ということで、久しぶりにカレーうどんを作ってみたら、けっこういける。冬しか作っていなかったんだけれど、この暑い中カレーうどんというのも乙なものだね。

つくり方は簡単。自分で打った方が絶対に美味い。最初は何回か失敗するとおもうが、1袋1kgでも失敗すれば、大体形になるはず。詳しくは“手打ちうどん”を見るべし。それでも、なかなかふんぎれない場合がほとんどだと思うので、楽しみは減るが、市販の麺でもOK。

汁は、普通に昆布と鰹節でダシをひく。ひいたダシに豚肉を小さく切ったものと玉葱スライスを入れ、塩・醤油、味醂で普通のうどんの汁のような味をつける。他にも具を入れてもいいが、シンプルにまとめた方が美味しいと思う。すぐに火が通るので、小麦粉とカレー粉を混ぜて水でといたものを入れ、カレー味をつけて完成。

汁一般に言えることだけれど、単体で味をみた時に少し濃いなあというくらいじゃないと、汁としては薄すぎる。うどんの上から汁をかけ、葱を刻んでのせれば完成。一味唐辛子を振って食べるも美味しい。もちろん、汁を作る段階で鷹の爪を足せばいくらでも辛くできるけれど、カレーうどんはあまり辛くない方が美味しい気がする。カレー粉だけの辛さで十分でしょう。まあ、個人差は大きいと思うけど。

2004/06/27

最近、つくり置きの品の傷みが早くて、参ってしまう。二日と持たないものもある。きちんと冷蔵庫には入れているのだけれど。

締め切った室内だと、部屋の温度が上がり、冷蔵庫の放熱機能が上手くはたらくなっているだろうことは予想がつくのだが、いかんせん対策がない。窓を開けっ放しにして出かけるのが一番なんだけれど、最近都内は物騒だから、そうもいかない。冷房をつけっぱなしになんかしたら、電気代がどうなることやら。冷蔵庫も周囲がある程度涼しくないと、冷えないということなんですね。

そういえば冷房も同じ事。あまりに戸外が暑いと、室外機の熱放出がうまくいかなくて、効かないということが都内では最近多い。こんな日こそガンガン冷やして欲しいのに、という日に限って効かない。で、無闇に設定温度を下げ、室外機のファンはガンガン回り、どんどん熱気を放出して外はますます暑くなるという悪循環。どうしようもないんだけどね。

秋が来るのを待つしかないね。さいきんもう既に諦め気味。

2004/06/26

知人から大量に蕗を貰う。大好物なので、多少面倒くさいのもいとわず、下処理。まず寸胴に湯を沸かし、長すぎるものは湯に浸る程度の長さに切りそろえる。あとで皮をむくときに手間なので、その範囲内でなるべく長くしておくのがミソ。俎板のうえに7〜8本程度とりわけ、塩を振って手で転がす。塩の結晶が蕗に突き刺さるくらいの勢いで、強めに。

全部転がし終わったら、15分ほど放置してから、熱湯の中に投入。蓋をして火を止め、そのまま30分程度放置。途中で火の通り具合を確認して、柔らかくなりすぎるようだったら、適当な所で切り上げる。

湯を切り、今度は水をはって蕗を投入。そのまま一晩放置する。これで大体アクが抜けるはずなので、一本一本根元の方から皮を剥く。あとは好みの味付けで煮れば完成。

私はあっさりめが好きなので、昆布と鰹節でとっただしをすこししょっぱめに味付けし、そこに適当な長さに切りそろえた蕗を投入。ひと煮立ちしたらすぐ火を止めて、そのまま冷ませば完成。蕗は安いんだけれど、手間がかかるのでちょっと自分で買うのはためらってしまう。人から貰うと、傷ませてはもったいないという気持ちが出て、料理するんだけれど、まだまだ修業が足りない。

2004/06/25

待ちに待ったナス5本98円。もちろん、買う。3本はヘタをとって乱切りにした後、軽く炒めて煮物。水はギリギリ少なくして、醤油ベース。砂糖で少し甘めにして、鷹の爪を入れるのがうち流。タッパーに入れて、粗熱をとってから冷蔵庫に入れたので、数日間は堪能できるはず。

残りの2本はヘタをとったあと縦にスライスして、これまた軽く炒めて火を通す。ナスは油と相性が良いからね。そのあと酢醤油+胡麻油で味をつけ、青ジソの塩漬けを細切りにして少しからめる。どこかの居酒屋で出てきそうだけれど、日本人なら不味いわけがない味付けなので、安心して食べられる。

これからも定期的にナスが安く手に入るといいのだけれど。

2004/06/24

やっとキュウリが安くなってきたので、久しぶりに定番メニューのピリ辛漬。ヘタを切り落としたあと、まな板にのせ、スリコギでガンガン叩く。ちぎれるほど叩いてはいけないが、全体がひび割れる程度には叩く。ひび割れたら、端から2cm程度に切っていき、ボウルに入れ、塩を適当に振る。

しばらく放置して水が出たら、全体を良くしぼってから味付け。小さく切った昆布、輪切りの鷹の爪、で風味をつけ、酢と胡麻油で味付け。最初の塩が足りなかったら、塩も追加。その時の気分で、山椒、八角、蜜柑の皮、干し貝柱あたりを入れるけれど、入れすぎると味がややこしくなるので、一回に多くても2種類くらいしか追加しないのがミソ。酢がきいていると、この暑い陽気が続いても数日はもつので、便利。夏が近づき、キュウリが安くなると必ず作る一品。

2004/06/23

今までいろんな料理本を読んだし、何冊も持っているのだけれど、何度も読み返すくらい面白い本となると、本当にごく一部になってしまう。中でも好きなのは、壇一雄の“壇流クッキング”、これでしょう。

昭和44年にサンケイ新聞に掲載されたものをまとめた本なので、初出は35年も前。文庫の初版は昭和50年。しかしこれが面白いんだね。著者は俳優壇ふみの父親で、沢木耕太郎の“火宅の人”のモデル。家庭を放り出して、世界中・日本中あちこち放浪して、暮らしたとんでもない人らしい。

この本がスバラシイのは、著者が本当に美味しいと思ったものを、本当に美味しそうに書いていること。普通の料理本だと、細かいレシピがついているものだけれど、この本には一切なし。“何度か失敗してみるがいい”とか“好みの量だけ塩を入れるがいい”とかそんなのばっかり。だから、料理の作り方は細かく書いているけれど、レシピ本とは違うかもしれない。ただ、これなら自分でもフツーに出来るかも、と思わせ、更にこの料理は美味しそう、と思わせる筆力はさすが本業文筆家。並の食のコラムニストには書けない、かもしれない。

ただ、この本は結構時間のかかる料理が多くとりあげられていて、8時間煮ろとか、2時間蒸せとか、そういうのはちょっと手が出ない。でも、そういうのを差し引いても、何度も読み返して、いろんなヒントを引き出す本としては最上だと思う。実際この本からうちの定番料理になったものもいくつかあるし。オススメ。

2004/06/22

以前より、一度自宅で料理してみたかった豚ハツを購入。100g50円を600gで300円。安っ!ハツというのは心臓。ハートが訛ったものですね。そのものズバリ心臓の形をしていて、全体がコレ筋肉。血液が流れる穴があっちこっちに開いている代物。

売っている段階でかなりきれいに洗ってはいるけれど、まだ所々に残る血の塊を流水できれいに洗い流し、5ミリ位にスライス。これをつけダレに漬け込むわけだけれど、〜のタレといった既製品は使わない主義なので、いつものように今回も適当。ベースは醤油と味醂。ここにその辺にある香りの良さそうなものをみじん切りにして突っこんでいく。葱、ニンニク、生姜、玉葱があったので、無難に入れる。輪切りの鷹の爪、胡麻、胡椒、干した蜜柑の皮、八角も入れる。最後に少しだけ胡麻油をたらして、全体を良くかき混ぜる。しばらく放置して味をしみこませたら、あとは焼くだけ。

フライパンで焼くか、網で焼くかしばらく悩んだあと、今日は網焼き。脂肪の無いハツは、油を使わないで焼いたほうが美味しいような気がしたから。しかしまあ、ひとり暮らしで600g。そうそう食べきれるものじゃないので、しばらくはまた豚ハツ。いろいろ食べ比べれみたい。

今日の網焼きについては、上々。モノが新鮮だったせいか、はたまた色々入れた自家製のタレが悪くなかったせいか、ご飯のお供にぴったり。次は豚レバーかな。

2004/06/21

以前は生ゴミをスーパーで貰った小さな透明のビニール袋に入れ、それを貯めてから生ゴミの日に出していたのだけれど、なんとなく生ゴミの中にビニールが入っているのが気になっていた。

それなので、思い切ってビニール袋を新聞紙に変更。フルサイズの新聞紙1枚を二つに折り、水を切った生ゴミを端にのせ、固く巻いていくだけ。

生ゴミが出るたびにやるので量が少ないせいか、水分が染み出てきて臭いが気になるのではないかという心配は杞憂。全く大丈夫だった。同時に、少ないながら古新聞の有効利用が出来て満足。とっているのは一紙だけとはいえ、毎日朝夕刊が入ると、結構な量になる。資源ゴミに出すのだけれど、自分の家で有効に再利用できればこれにこしたことは無い。

2004/06/19

郵便局や新聞屋で貰った日本手拭がたまってきたうえに、食器拭きもいいやつが少なくなってきたので、ここ数日は細切れの時間を見つけて食器拭き作り。大層な名前をつけているけれど、やることは簡単で、たまった日本手拭を50cmの長さに切り、端を2回折ってほつれないようにしたあと、アイロンで折れ線を固定。マチ針を数箇所に打って、端からザクザク縫うだけ。

縫い仕事とはいえないくらい簡単で単純な作業だけれど、これが結構ハマル。ラジオやCDなどの音ものは一切消して、静かな部屋でひたすら運針に励んでいると、頭の中が真っ白になって気持ちがいい。おまけに運針なら職場の同僚(女性)の誰にも負けない(意味なし)。

気持ちがいいのだけれど、料理と違っていつもいつもあるわけじゃないところが難点。一度作った食器拭きは軽く1年以上はもってしまうので、そんなに作業の必要は無い。雑巾がぼろくなると、食器拭きの中で一番ぼろいやつを2枚縫い合わせて雑巾を作るのだけれど、これもそんなに需要があるわけじゃない。

最近ミシンが欲しいのだけれど、こんな理由でミシンを買うほどは縫い仕事が無いのが悩みの種。ミシン、面白そうなんだけどな。そのうち買ってしまうとは思うが。

2004/06/18

田舎から送ってもらった米の中に、丸のままの大きな唐辛子が何本も入っていた。虫除けの古風な手。とはいえ、もう既に虫が入っている様子なので、本当に効果があるのかは疑問。入り込んでくるのを防ぐ力はあるかもしれないが、一旦入ってしまったものを追い払うまでの力は無いような気がする。今までも一緒に炊いてしまったことが多々あるに違いないが、別に違和感も感じなかったので、そのままにしてある。実家のばーちゃんなんて“貴重な蛋白源ぢゃ”とかのたまっているくらいだから、その程度のものなんだろう。

で、その唐辛子。そのままでは使いようが無いので、キッチンバサミでヘタを取り、中の種を取り除いてから、小口に切る。10数本の唐辛子が、小さな壜に収まってしまうのはなんとなく気持ちがいい。が、ほとんど終わった頃に悲劇が。電話がかかってきて、一瞬注意がそれたんだろうね、思わずその指で目尻をこすってしまったのがウンのつき。やってもうた〜、と思った時はもう遅い。恐るべきカプサイシン。目尻が燃えるように痛い。そしてそのままのたうちながら三十分。

以前何も知らずに、その指でコンタクトを外してひどい目にあってから、十分気をつけているんだけれど、今回はやってしまった。まあ、コンタクトの時よりはずっとマシだけれど。でも、自分、またやるんだろうなあ。

2004/06/17

豚ハツでツケヤキでも作ろうかと思って買物に行くと、メカジキの粗が大きなトレーに一杯200円だったので、あっさりメニュー変更。価格が同じくらいで、倍以上入っているのだもの。

メカジキの粗は、(1)整形時にでたペラペラの切り身、(2)血合いが入った大きな切り身の二種類。(2)は一口大に切って、味醂醤油につけ、フライパン焼き。今日はそこにニンニクをすりおろして入れてみた。なにせ、最近暑くてスタミナの重要さを痛感しているから、というのはウソで、なんとなく。なにせ大量なので、4〜5日はメカジキのスタミナ焼きが続く。全然平気だけれど。

(1)は量そのものは(2)よりずっと少ないけれど、質は上等。それなので、包丁で叩いて葱とあわせ、葱トロ丼。醤油を多めに振りかけて冷蔵庫に入れておけば、次の日ぐらいまでは食べられるはず。

粗の内容は魚によって様々。金目鯛なんかだと頭を割ったものが入っていることが多いし、鮪はメカジキと似ているけれど、腹骨が入っていることが多い。ま、ケースバイケースで使い分ければよろし。

2004/06/16

いつもより少し遅い時間に買物に行って、その日1,300g198円でサラダ油の安売りが行われていたことを知った時の悔しさといったら。おまけにそれを、売り切れ後の空箱で知ったら…。

そういえば先日も黒胡椒を量り売りで10gあたり90円、50g分450円で買った帰り、他の店をふとのぞいてみると、その店では100g398円。半値以下…。もちろん品質が違うのかもしれないけれど、胡椒の品質なんてそんなに関係ないし、何より悔しさ先行。100g買っても、冷蔵庫に入れておけば腐るものでもなし。

このような事態に陥らないために、調味料や乾物については、いつ、どこで、いくらでどれだけ買ったかをエクセルを使って記録し、重量単価まで出してチェックしているのだけれど、胡椒はそんなに使うものじゃないので、最後に買ったのがエクセルで記録をはじめた時より前だったため、記録が無かった。痛恨。

こんなことをしていると、自分がA型であるということを実感するとともに、柳沢教授に似てきていることに笑ってしまう。

2004/06/15

夕方買物に行くと、手羽先28円が2割引だったので2パック購入。500g強入っていて、130円。実はコレ、鶏ガラといって売られている代物で、手羽の一番先だけを集めたもの。本当の手羽“先”。付いている身は少ないけれど、煮込むといいダシが出るし、何より安いので愛用。鶏にしては複雑に骨がついているが、尾頭付きの魚を食べるのに比べたら、何ほどのことでもない。

手羽先の定番料理は、壇一雄の本で知った煮物。手羽をぴったり入るくらいの鍋に入れたら、水を手羽の半分程度の高さまで入れる。あとは適当に味付けをして、火にかけ、沸騰したら蓋をして弱火で40分。アクとりも何もしない。味付けは和風にしたければ醤油・味醂・生姜あたりを入れるし、中華なら胡麻油・八角なんかでそれっぽくする。今日は洋風に塩胡椒とローレル。壇一雄も書いているが、ワインなんかを入れるともちろん美味いし、バターを少し落としても良いけれど、今うちには両方無いので、省略。

一気に500gは食べきれないので、冷蔵庫で保存することになるが、鳥手羽の煮汁は、あっという間に固まる。いわゆるゼラチン。コレがまた美味い。そのまますくって食べても良いし、和風ならご飯に乗せ、半分溶けたぐらいをご飯と一緒に食べると最高。

何よりも500g勝手130円というのがいい。骨が入っているので、少し歩留まりは悪いけれど、それでも破格なのは確か。何より美味しい上に作るのが簡単だから。ちなみにつけダレにつけておいて焼く方法もあるけれど、ダシをも味わいたいので、だいたい煮てしまう。焼くのもそれはそれでとても美味しいんだけどね。

2004/06/14

少し前に実家から届いたカボチャ。以前から、鮮度が落ちるのが早まるから、ワタと種は抜いた方がいいといっているんだけれど、人の話をロクに聞かない実家の母、相変わらずワタと種が入っている。ワタは使いようがないけれど、種は美味いので、干す。とはいえ、梅雨時。天気の合間を縫うようにして干すので、乾燥は遅いし、雨がかかるとそこからカビる。それでも一週間ほどかかって、やっと干しあがったカボチャの種。

1割ほどはカビてしまったし、1割ほどはスカスカで食べられない。残り8割とはいっても、もともとたかが半分のカボチャに入っていた種の量。全然たいしたことはなく、完全に自己満足。炒りすぎるとカラカラになり、風味もとんで台無しなので、表面が軽く色づくくらいまで、目を離さず、細心の注意で炒る。

炒ったものは、ラジオペンチで挟み、殻は割るが中身に力がかかる前に止めるという絶妙の技で割りながら食べていく。ラジオペンチを使うと、殻を割ること自体は難しくない。が、中身を割る前に止めるというのが結構難しい。以前彼女がやったら、ことごとく失敗して悔しそうだった。まあともかく、割ったやつは塩も不要。そのまま食べると、ナッツのようなほんのり甘く香ばしい香りがして、美味い。売っているカボチャの種のような立派な大きさのものは望めないけれど、塩をふらないのでそのものの味が良く味わえる。

労力に見合った量が得られるかといわれれば、全然なんだけれど、半分遊びみたいなものだからね。それにしても売っているカボチャの種、あれって中国なんかで種が大きくなる種類のカボチャからとっているんだろうけれど、やっぱり一個一個割っているのかなあ。朝から晩までカボチャの種を割る、なんかシュールな仕事だなあ。

2004/06/13

テフロン製のガスレンジ、くぼんだ所に汚れがたまり、熱で変質してきわめて取れ難くなることがある。そういうのを見つけては、テフロンに傷がつかないように注意を払いながら、カッターの先でこすってとるのが好き。ある程度カッターで傷を入れると、そこが取っ掛かりになって、クレンザーでも楽にとれるようになる。あれが気持ち良い。全くの自己満足の世界。いつもいつもやるわけではないけれど、はじめてしまうとはまって抜け出せなくなるので、危険。

同様に危険なのは、ドイツで発明されたという、水だけで汚れが落ちるスポンジ。結構有名な商品だけれど、固くしぼって汚れをこすると、大概の汚れがどんどん落ちて、非常に気持ち良い。こするたびにはがれて小さくなっていくので、見た目はスポンジだけれど、消しゴムに近いかも。特に蛇口などの金属部分は、無敵の汚れ落とし度を誇る。これもまた、はじめてしまうと抜け出せなくなる非常に危険な道具の一つ。

だいたい、掃除自体危険であって、本当に小さな台所であっても、徹底的にやろうと思うとそれこそきりが無くなる。奥まった角の部分とか、隙間の間とか。だから、日々の料理を快適にできる程度でやめておくのが適当ではないかと最近は思う。あまりやりすぎると、きれいにすること自体が目的になってしまうから。それに、料理の合間にチョコチョコと掃除する癖をつければ、見た目そんなにはひどくならない。

それでもたまに上に書いたように、細かい所にはまってしまうんだよね。決まってストレスがたまっている時なので、それはそれでいいかもしれないが。

2004/06/12

延々と食べてきた白モツもついに最後。脂っこくて途中で嫌になるかと思いきや、1時間弱ゆでて脂がかなり抜けていたせいか、最後まで美味しく食べられた。またすぐにゆでる予感。なにせ100g50円切るから。

最後は単体で使うにはちょっと少なめの白モツと、漬け込んであったタレ。モツにかなり吸われてはるものの、タッパーの底に薄く広がるくらいは残っている。結構良い調味料を使った味醂醤油なので、捨てるのももったいないということで、今回は全部使って炒め物。玉葱、人参、ジャガイモなどそのあたりにある野菜を火が通りやすいようにマッチ棒くらいに切る。汁が多めになるのが見えているので、高野豆腐を戻してよくしぼったものをサイコロに切る。

モツも高野豆腐にあわせて切っておき、弱火のフライパンにモツを入れてじっくりと脂を出す。頃合を見計らって野菜を投入。火を最強に強めてあおる。半分くらい火が通ったら、モツのタレと高野豆腐を入れ、高野豆腐に汁を吸わせながら、全体に火を通して完成。

予想通りモツの味をたっぷり吸った高野豆腐と白モツ、そしてしゃきしゃきの野菜がなかなかのコンビネーション。納得の出来。

時代小説なんかを読んでいると、その頃は刺身醤油なんかも残ると元に戻していたらしい。まあ、状況にもよるだろうけど。現在では、かなりケチな私でも最後に残った煮汁や漬け汁は捨てがち。刺身醤油もまた然り。もちろん全部が全部使えるわけではないけれど、せっかく買った食材なのだから、なるべくロスの無い様に最初から調節し、それでも余ってしまったものは無駄なく工夫して使うようにしていくのが今後の課題かな。これが案外難しいんだけどね。

2004/06/11

珍しいことに、鰹の砂ずりを見つけたので買ってくる。いわゆるハラミ。内臓を取り出す時に、腹の部分を薄くカットする、その部分。鮭のものはよく見かけるけれど、鰹のは滅多に見ない。これ、美味しいんだよね。定番は塩焼き。ただ、とても脂ぎっているので、それをうまく処理しないといけない。大根おろしを添えるのが王道だけれど、私は胡椒を多めにふるのも好き。これは以前、どこかのお土産物であった方法で、なるほどと思い以来自分でもやっている。鰹の脂と胡椒のピリッとした食感が、うまくマッチするのが面白い。

こういうものは概して一夜干にすると素晴らしく美味しいのだけれど、残念ながら梅雨真っ只中。梅雨に入ったばかりで梅雨明けを願うのもなんだしなあ。確かにジメジメして鬱陶しくはあるんだが、こういう季節ならではの美味しい食べ物もたくさんあるわけで、人間って贅沢だねとつくづく思う。

2004/06/10

実家から送ってきた野菜の類。米は送ってもらうんだけど、野菜が来るのは珍しい。よっぽど向こうで取れて処分に困ったからに違いない。内容もナス・キュウリ・カボチャ・オクラと季節感満載。まっ、嬉しいんだけどね。

ナスは自宅流に、ザク切りにしてから油で軽く炒め、醤油ベースのダシで煮る。いわば普通のナスの煮物。普通と違うのは、これでもかというくらい鷹の爪を入れて辛くするところ。これを冷蔵庫で冷やして食べるのが大好物。辛いのが苦手な人には薦められないけど。

キュウリは普通に酢の物。これはもう、本当に普通。板ずりをしてからスライスして、塩もみ。戻したワカメ・千切り生姜・胡麻とあえれば出来上がり。あえて動物性のものは入れないのがミソ。入れるとキュウリが控えになってしまうから。

カボチャは我流の煮物。適当な大きさにきってダシを使わずに水から火にかける。火が通ったら味醂と塩で甘めに味をつけ、醤油をほんの少し。干し葡萄を入れて火を止めれば出来上がり。塩を入れるので、デザートみたいな甘さにはしない。全体がほんのりと甘くなるくらいで甘さを抑えるのがコツかな。これがいつもの定番。番外編として、種はワタをきれいに取り除いて、窓の外で干す。干しあがったものを言って食べると美味しいんだけど、今の季節はなかなか乾かないからなあ。乾く前にかびてしまうかも。

オクラはさっと熱湯に通したあと、そのままだし汁に漬け込むか、小口に切って酢醤油と鰹節であえるか。まあ、それはそのときの気分次第。

今は一人暮らしようの冷蔵庫がこれでもかというくらい満杯なんだけど、3〜4日もすると、結構空き空きになるんだよね。自分の大食いっぷりを一番自覚する瞬間。

2004/06/09

ダシに使っている干し貝柱が切れたので、買ってきた。130gで980円。業務用スーパーで買ったので、一般の店よりは安いけれど、それでも高い。本当はホタテの貝柱を買いたいのだけれど、こちらは50gで1,500円。私が買っているのはイタヤ貝という種類で、ホタテの貝柱よりずっと小さく、小指の先くらいしかない。小柱といわれているものだと思われる。ダシの出方は、悲しいくらいホタテ貝には劣る。が、グラム単価で3倍以上のホタテ貝を日常的に使う勇気はまだ無い。難しいところ。

買ってきた貝柱は、ラジオペンチを使ってひたすら細かく砕いていく。料理によっては形が残っていないといけないものもあるけれど、私はそんな料理は作らないので、とにかく砕く。こうしておくとダシがでやすいし、何よりさっと使えるので便利。ただ、手間がかかる。たった130gなのに、これを砕くには半時間以上かかるのが難点。なにせ一粒一粒がとても小さいので、数がある。ボウルの前でかがみこんでせっせと貝柱を砕く姿は、とてもじゃないが他人には見せられないなあと思う。

でも、ダシ系はこうやって小さくしておくと便利。昆布はキッチンバサミで5mm程度に切って容器に入れておくし、ダシジャコも小さく切って冷凍保存。桜海老はもとから小さいのでさすがにやらないし、鰹節は使うたびに削ってこそだからやらない。まあ、ケースバイケースかな。

2004/06/08

東京も梅雨入り。毎日暑くて湿気が多く、早くもバテ気味。この季節になると、つくづく体力の無さを痛感する。なにせ、体を動かすのは嫌いと周りに公言しているから。でも、こういう時期だからこそ、昨日買ったモツのような食材が良いかも。

ニラが見切り品で10円、セロリが50円で売っていたので、両方買う。ニラは数本折れて傷んでいたが、そんなものはとればいいだけだし、セロリは真ん中から折れていたけれど、鮮度は良い。ニラはザク切り、セロリは傷みやすい葉を先に食べるということで、こちらもザク切り。

小さ目に切ったもつを軽く炒め、卵でとじる。いったんとりだしたら、油の残ったフライパンで、セロリ→ニラの順に入れて素早く強火であおり、モツを戻したら完成。味付けはモツのつけダレベース、塩・酒で味を調整し、胡椒・花椒で風味を加える。初めてにしてはなかなか良いかも。丼のご飯の上にざっとあけて食べると、うまい。

ニラ・セロリの香りの強さが、もつの臭みをうまく消し、さらにモツも卵でとじてあるから、そこでも臭みが弱まって、とても食べやすい。といっても、モツの臭み自体私は全然平気なのだけれど。

2004/06/07

少し離れた場所で、モツ類を安く買える店を見つけたので、早速白モツを買ってみた。業務用スーパーの方が更に安いんだけれど、さすがに白モツの冷凍ブロックはうちでも無理。ここは500gくらいのパックに入っていて、100g50円弱。いろいろ調べると、最安値というわけではないけれど、まあ、悪くない値段。肉や魚を主力に扱っているだけあって、鮮度も良いし、品揃えもなかなか。

自分で白モツを料理するのは初めてだけれど、調べてみるととりあえず茹でろということなので、食事中、台所にいる時間を使って1時間弱茹でてみる。茹でる前はまるでゴムホースだった白モツが、なるほどこれだけ茹でると食える固さの食材に変身。

季節柄痛みがはやいので、醤油・味醂・胡麻・唐辛子なんかを適当に混ぜ合わせた焼肉のタレ風のあわせ調味料と一緒にタッパーに入れ、冷蔵庫で保存。とりあえずそのままフライパンで焼いてみると、これ、ご飯のお供にぴったり。網で焼いても良いだろうし、小さ目に切って野菜炒めに入れても良いかも。また一つ使える食材が広がって、今日も有意義な一日。

2004/06/06

気がつくと今朝はだいぶ朝寝坊。まずいっ、と飛び起きて近所のスーパーに向かう。確か今日は卵一パック88円の特売日。着いてみると案の定、ほとんど売れてしまっているが、ラッキーなことにかろうじて少しだけ残っていた。みんな朝早いんだね。いまや卵をこの値段で買えるのは超貴重。この店でも二週間に一度程度しかない機会なので、逃すと大変。通常は、160円前後が相場だから。

故池田万寿夫が男の手料理というエッセイ集で冒頭に紹介している“コロンブスの卵丼”という料理があって、なんてことはない、半熟目玉焼きを丼ご飯の上に乗せ、醤油かソースをかけて食べるというものなんだが、これが結構好き。ご飯が炊いてあれば、インスタントらーめんより早く出来てしまう、という超手抜き料理ながら、結構イケル。著者は意外性がないからと、醤油よりソースを推奨しているが、やっぱり醤油でしょう。

卵かけご飯も王道ではあるのだけれど、固まりかけた白身と黄身の食感と風味が面白く、こちらも捨てがたい。ご飯を少なめにして、なるべく下品にぐちゃぐちゃと混ぜて食べるのが美味しさのコツかな。2〜3ヶ月に一回程度しか作らないのだけれど、たまに食べたくなる一品ってあるでしょう?

2004/06/04

風邪完治。自由になる時間を全て睡眠にあてたたまものかもしれない。やっぱり風邪は寝て治さなきゃ。

先日、他人のフライパンの手入れをしたものだから、自分のフライパンが気になってくる。使う度に手入れはしているものの、縁の方には大分汚れが堆積し始めているので、思い切って手入れ。五徳にフライパンを引っかけ、強火で汚れを焼いていく方法なので、これから暑くなってくるととてもじゃないが出来ないから。

これ、実は結構楽しい。鍋の縁からうまく炎が内側にまわると、内側に堆積して固く層になった油汚れが燃えていく。汚れが炭から灰へと変化して、高熱で白っぽくなった鍋肌から垢の様にはがれていくのを見るのは、とても面白い。持ち手の接合部でビスが出ているところは特に汚れがたまるのだけれど、ここは炎が回りにくいので、炭化した状態で錐をゆっくりと刺し、汚れをはがしていく。鍋肌を傷つけないように注意して作業すると、汚れがペリペリとはがれてこれも面白い。

きれいになったら一回水洗いしてからもう一度熱し、今度はゆっくりと冷やしてから油を塗りこんで完成。

こういうの好きな人って多いと思うな。ただ、以前にも書いたとおり、テフロンのフライパンではこの作業は不可。だからといってはなんだけれど、私はテフロンは嫌い。確かにくっつきは無いけれど、テフロンは少しづつはがれていって、元に戻すことは出来ない。いわば使い捨ての製品。手入れをすることで寿命が延び、愛着がわく品の方がいいと思っている。

2004/06/03

風邪が治らない。今回は長引くなあ。大して重症じゃないのが幸いなんだけれど、それにしても鬱陶しい。一人暮らしは気楽だけれど、こういうときだけは誰かと一緒に住んでいたらなあ、と思う。

特に食事作り。こういう時だけは負担が大きい。日頃の食事が食事なだけに、味付けが濃く、油っこい外食や弁当は体が受け付けない。ましてや、体が弱っている時だから。となると、相変わらず自炊するしかないわけで、体調が比較的いいときに、頑張って作りだめておく。その作りだめがなくなるまでに、頑張って治す。もちろん、市販薬は多少飲むけれど、基本的には風邪は食べて寝て治すものだと思っている。

仕事もなかなか休めないしなあ。本当は休んでしまって一気に治した方がいいのだけれど。体が弱ると人間どうしても弱気になるね。今日も気合入れていかなくては。

2004/06/02

東京は暑かったり寒かったり。気温の差が激しいのが災いしてか、風邪をひいてしまう。鼻水がひどい。しかし、こんな時でも全く食欲が落ちない自分に半分あきれている。いつもどおり買出しの巡回に行ってしまうのだから。

ただ、最近は暑さで食べ物がすぐ傷んでしまうのに困っている。野菜も、調理しないで冷蔵庫に入れておくといいのだが、火を通してしまうととたんに傷みが早くなる。それなので、味は濃い目、唐辛子・ニンニクなどの香辛料使用、酢の物多用などで季節を乗り切ることになる。あれっ、と気が付くとこれって夏バテ対策でもあるんだね。傷みにくい料理が、同時に夏バテを解消するといわれるメニューにもなっているのは、実に不思議。

先日ショックだったのは、たまに作るホットケーキ用にストックしておいたリンゴジャムにカビを発見したこと。リンゴの50%の砂糖を使ったんだけど、ダメだった。まあ、最近貰った蜂蜜があるので、しばらくはこれでいけばいいだけのことだけれど。

2004/06/01

6月に入り、東京は雨。近所を歩けばそこここで紫陽花は咲いているし、今年は梅雨入りも早いと聞くし、嫌でも季節の移り変わりを感じてしまう。

しかし、そちらよりも私が強く季節の移り変わりを感じるのは、スーパーの野菜。最近は通年であらゆる野菜があるとはいっても、安く手に入る野菜はやはり旬のもの。キュウリやナスやトマトが安くなってくると、嬉しくなってしまう。どれも好物なので、この季節からは、どれかが毎日のように食卓に並ぶことになる。

中でも好きなのは、ナス。鷹の爪をたくさん入れて、ダシジャコで醤油味に煮たものは、祖母がよく作ってくれたなつかしの味で、今でもよく作るし、熱いのを我慢して作った焼きナスも定番。フライパンで焼いたものに、刻んだ大葉と生姜をのせたものも、食が進むことこのうえなし。

ナスはいいねえ。

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