調理道具


★★★頻繁に使う ★★まあまあ使う ★たまにしか使わない

ピーラー ★★

ピーラーは、日本語で言うところの皮剥き器です。うちでは主に、大根・人参の皮を剥くのに使うのですが、実際の登場頻度はさほど高くありません。なぜなら、ほとんど皮を剥かないから。最近の野菜は軟弱に出来てますので、アクもほとんどありません。というか、アクの強い野菜を売ってしまったら、次からお客さんはその場所で野菜を買わなくなるのではないでしょうか。そんなわけで、特に皮を剥く必要もないのです。

ですので、考え方の順番としては、まず丸ごと料理してみて、それでどうも具合が悪いとなった場合に次からは皮を剥くと、このようになるかと思います。そうすると、煮物、和え物、酢の物色々試したんですが、特に剥く必要を感じないのですね。拙宅とて、たまには友達も来ます。で、その中には皮付きの野菜をそのまま料理するのはいかがなものかと考える、コンサバな方々もいます。うちのピーラーは専らそういう方々用。彼らが来る場合のみ、皮を剥きます。無論、剥いた皮をとっておいて、後で一人で食べることは言うまでもありません。捨てられないんですよ。手にプロテクトがかかっているのではないかと思うことすらあります。ただ、この方がロスが圧倒的に少ないですし、手順が減る分調理時間も短くなります。それに、何より頼るのは自分の舌だけというのが漢らしい。コンサバな実家の母親には全く理解してもらえないのが残念です。05/01/17(Mon)

上京した時に買ったので、うちのピーラーも勤続十年を超えました。あまり使っていないとはいえ、一応刃物の端くれ。ここの所やや切れ味が落ちてきたようなので、研ぎたいなと思うのですが、あの刃物の形状では、ちょっと無理。結局ピーラーは使い捨ての道具なのですね。非常に便利に感じるときもあるんですが、そういう所はやや気に入りません。研げない刃物なんて…、ってな感じです。05/09/07(Wed)

茶漉し ★★★

茶漉しは細かい道具の割に、出番は多いです。まず当然お茶を濾す。うちでは通年で自家製の冷たいお茶を常備してますので、それを作るときに使います。でも、それにもまして多いのは、料理の汁を再利用する場合。浅漬けの汁、昆布や野菜のいい味が出ているので、野菜を食べ切ったからといって捨てるのは勿体ないです。鶏肉の煮物、大量購入した鶏肉を連続して煮る場合、毎回ゼロから煮汁を作るのは勿体ないです。そういう場合い、前ロットの汁を茶漉しで濾し、何食わぬ顔して再利用。これ、味も良くなるので、なかなか使える手ではあります。要は、鰻屋の秘伝のタレのノリ。ただし、夏場は注意。容易に腹痛の原因となりますので、その辺はあくまで自己責任にて。必要に応じて、一度煮立てる等の処置をしましょう。

そんな茶濾し、繊細な方なら使い分けたりするでしょうが、ガサツな私は当然一本。キッチリ洗えば、そんなに気にしません。お茶の表面に油が一・二滴浮いていたからといって、どうって事はないのです。もし仮に外食の店でそのようなことが起こったら、その店には二度と行きませんが、自慢じゃないけど私、自分には激甘です。実際問題、毒が混ざるわけじゃないですので、茶濾しに残る程度のホンのごく少量、別の汁が入ったからといって、混入された方の味が劇的に変わるわけじゃありません。というか、そんなの毎回判別できていたら、それで一儲けしますよ、私。

網目が露骨に詰まってきたら、歯ブラシと洗剤のペアによる掃除が効果的です。味にはそんなに影響しませんが、漉すスピードが目に見えて遅くなるので、定期的なメンテナンスは必須です。05/01/16(Sun)

最近、茶漉しの掃除方法を変えました。ズバリ、焼き切る。うちの茶漉しは、取っ手も含めて総ステンレス製。いわゆる旧来の茶漉しは取っ手部分がプラスチックや木なので、この方法は使えませんが、うちのは大丈夫。ある程度目が詰まってきたら、ガスコンロの上にかざして、均一に炎が当たるように動かしながら、汚れを炭化していきます。茶濾し自体が小さな道具なので、ものの30秒もあれば、汚れはすっかり炭に。後は水で軽く洗い流せば完成。歯ブラシよりも、手っ取り早く綺麗になります。05/09/07(Wed)

カセットコンロ ★

冬場限定の登場となります、カセットコンロ。用途はもちろん、鍋。月に何度か、水炊きとかツミレ鍋とか、そういうのを楽しんでます。何はさておき、テーブル上で、オンタイムで料理が出来ていく感じがイイです。それに、何となくカコイイ。

本当は、元栓から直接ガスを引っ張ってくるタイプが欲しかったのです。これだと、通常の料理の時にも使えますから。でも、結構高いんですね。本体もそうですが、コードや接続用の器具類が結構高い。そんなわけで、不本意ながらカセットコンロになってしまいました。安売りで、確か本体が2,000円ちょっと。そんなんで買えてしまうんですね。

ところで、現在カセットコンロの出番は冬だけなんですが、それだと設備投資が無駄になっているのではないかという声が自分の中であがり、今ちょっと考えているのが、カセットボンベに付けて簡易火炎放射器にするアタッチメント。網の上で焼く魚に対し、上から焦げ目を付けられたりして、何よりカコイイ。魚柄氏によると、フライパンとこの火炎放射アタッチメントを併用すれば、オーブンが無くてもピザが焼けるそうな。う〜ん、ちょっと欲しい。でも、5,000円前後するんですよね。そこまで金を払うほど多用するとも思えんし…。1,980円ならすぐに買うんですけどねえ。多少後ろ向きに現在検討中。多分買わないな…。05/01/15(Sat)

簡易火炎放射器は、買ってません。やはり、うちの料理の傾向を考えるに、コストパフォーマンスが悪過ぎ。買っても滅多に使わないものに、約5,000円は払えません。そのかわり、最近急浮上してきたのが、被災セットへの組み込み。

ここ最近何だか地震が多くて、さすがに能天気な私も心配になり、あちこちのそれ系のサイトを巡って研究した結果、“カセットコンロがオススメです”という所が案外多かったのです。被災した場合に、これがあると温かいものが食べられるらしい。食物でなくても、水があればお湯が沸かせ、茶葉があれば茶が飲める。これ、結構重要らしいのです。というわけで、現在カセットコンロの定位置は、被災用セット詰め合わせ袋の中。こんなもの、役に立つ機会が無ければそれに越したことは無いんですけどね。05/09/06(Tue)

工具類

うちの台所には、あまり台所には似つかわしくない工具類がいくつか置いてあります。まず、大型のカッターナイフ ★★。梱包のガムテープやPPバンド切断に大きな威力を発揮します。キッチンバサミでも出来なくはないのですが、やはりこちらの方が、便利。

次に、ラジオペンチ ★。分かる人にはすぐ分かる、口先が細長くなったペンチの亜種です。これは、ダンボール梱包に使われる、大型のホッチキスを引き抜くのに便利。このホッチキスは、ダンボールごと強引に引っ張っても取れるのですが、本体が破れることが多く、美しくありません。ラジオペンチで金具だけつかまえて引っ張ると、スマートに取れます。とれた金具はそのまま不燃ゴミへ。合理的です。

それに、ラジオペンチは料理にも使います。黒胡椒は通常ミルで挽いて使いますが、スープに入れる時などは、ラジオペンチでホールを直接つぶした方がワイルドな感じになって良い場合があります。クチナシの実も、これでつぶして使います。ラジオペンチはニッパーのように切る機能も付いていますので、これも併用すると更に作業効率アップ。うちではあまりスパイスは揃えていませんが、ホールのスパイスを荒く潰すのに、ラジオペンチはもってこいだと思います。

そして、金槌 ★。これは鰹節削り器の調整用です。結構マメに刃を研ぐので、その出し入れのために必須。通常のDIY用とは別の、それよりも一回り小さなもので、この方が細かい力の調整をしやすいのです。

うちの台所は、高い場所に収納があるので、昔ながらの台形の踏み台 ★を用意しています。で、さすが日本人、空間を無駄にはしないので、この踏み台の脚部が収納を兼ねており、これらの工具は通常はこの収納の中に放り込んであります。別に工具箱もあるんですが、そっちに入れてしまうと取り出すのが億劫になってしまいますんで。やはり、道具はすぐに手の届くところに置いておくのがいいと思います。05/01/14(Fri)

カッターナイフって、切れ味が落ちてくると先を折ることで、切れ味復活を図ります。私は、そのタイミングでいつも悩むんです。包丁やナイフの類も、砥石をあてて切れ味復活する際に、厳密に考えれば少しづつ刃は減っています。しかし、これは肉眼では全く分からないくらい微妙なもの。ところが、カッターナイフは折ると結構豪快に減っていきます。これが、なんだかモッタイナイ。それに、台所に置いてあると濡れた手で扱うことも多く、刃全体に錆が浮いているので、先を折ってもあまり意味が無いんじゃないかとも思うんです。ダンボール解体の時に主に活躍するのは、先端部分ではありませんしね。そして、我慢して我慢して、どうしても耐えられなくなったら折る。私の性格が非常によくでていると思います。

ちなみに、カッターナイフで有名なブランドOlfaの語源は、“折る刃”だそうです。半年ほど前に知りました。安直ですね〜。

お玉 ★★★・木ベラ ★★★

独立させるほどの事もないので、まとめてしまいます、お玉と竹ベラ。どうせ壁に並んでかかってますしね(うちの事情)。お玉は持ち手までステンレス製の、割とプロっぽいヤツ。バリエーションとして、サイズの大小とか、ちょっと深かったりとか、注ぎ口が付いてるやつなんかがありますが、全て無視。うちでは一本でまかないます。飲食業をしているならともかく、そこまでお玉のために割くスペースも費用もないのでこうしてますが、実際十分です。以前は別途網のアク掬いがあったのですが、これもお玉で用が足せてしまうので、人にあげてしまいました。

最初買うときに、持ち手のところまでステンレスだと熱くなって不便じゃないかとちょっと心配したんですが、これは杞憂でした。要は運用の仕方の問題で、煮え立つ鍋に突っ込んだままにしておけばそりゃ熱くなりますが、特に用がない時は外に出しておき、必要時のみ突っ込めば、何の問題もありません。持ち手の素材が違っているよりも、ステンレス一体型のほうが清潔に保ちやすいので、正しい選択をしたと今では思ってます。

竹ベラはごく一般的な形のもの。今ではフッ素樹脂製が多いように見受けられます。完全に偏見ですが、私はフッ素樹脂が嫌い。竹だと使っているうちに先の方が熱で炭化してきます。フッ素樹脂だとそういうことも無く、ずっと同じように使えるんでしょうが、私はこの使い込んだ感じが好きなので、それでも竹製。無論、炭化するにしたがい、少しづつ料理に入っていますが、竹の繊維が強いんでしょうか、そのスピードは非常に遅い様に感じます。それにどうせ炭なんで、体の中に入っても平気。

この竹ベラは炒め物に使うのに加え、時にはフライ返しとして活躍します。以前はフライ返しも持っていたんですが、竹ベラで十分用が足りるので要らなくなり、これも人にあげてしまいました。フライ返しよりも先が狭いので、ちょっとしたコツが必要ですが、慣れればなんてことなくフライ返しに流用できます。この分野は少数精鋭。とはいえ、部門によっては専門職をそれぞれ雇った方がいいところもあるので、一概に少数精鋭礼賛というわけではありません。05/01/13(Thu)

ステンレスのお玉が一番活躍する時、それは炒飯を炒める時だったりします。普通の木ベラでかき混ぜながらフライパンをあおっても、ご飯の塊がなかなかほどけず、味が均一に行き渡らなかったりするものですが、その時にはお玉。お玉の裏で軽くご飯の塊をつぶしながら、フライパンをあおる。混ぜるだけだとどうしても、フライパンに接した面は平面上の位置取りが変わるだけで、全体に火が回らない傾向があります。あおって上下を入れ替えるのが、超重要。この時にも、お玉で軽くご飯を向こう側に押し出して、タイミング良くフライパンを引くと、炒めているご飯が手元のほうに落ちてきます。要練習ですが。何が言いたいかというと、すくうだけがお玉の能じゃないって事です。05/09/03(Sat)

計量カップ ★★&スプーン ★

私の料理では、基本的に分量は“勘と経験”によって決めるので、これらの道具の出番はあまりありませんが、ここぞという時にピンポイントで使います。まず、計量カップ。プラスチック製のビーカー型で、500cc入ります。別の場所でも書きましたが、この分量は実は結構イイカゲンです。500gの水と思って500cc量っても、水温によって一割程度違うなんて、ザラに起こります。小麦粉や砂糖だと、更にヒドイ。私の持っている計量カップが安物だからかもしれませんが、本当に厳密に重量を計る必要がある場合(私の場合だとウドンを打つ時)は、クッキングスケールを使ったほうがいいと思います。

計量カップを使うのは、米を炊くとき。米1合に対して水200ccが基本です。米は鍋で炊くのですが、コレ、結構イイカゲンでもそれなりに炊けます。水の量や火にかける時間が多少違っても、何とか形になります。最近、鍋で米を炊くやり方が色々なところで紹介されていますが、よく見ると火にかける時間はかなりバラバラ。でも、どれでもそれなりに炊けると思います。思うに、米は日本人の主食。誰がどんな風に炊いてもそこそこの味にならないと、ここまで普及しなかったんじゃないでしょうか。超美味に炊くための条件は厳しいにしても、そこそこ上手に炊くための条件は、そんなに狭くないと思います。

一般的には、米を研ぎ、米にのせた掌が浸るくらいまで水を注ぐ、というのが昔ながらのやり方です。これでももちろん大丈夫なんですが、もう少し毎日の味を均質化したいということで、うちでは計量カップを使っています。クッキングスケールを使えばもっと厳密なんでしょうが、そこまでする必要はないという判断。

計量スプーンは、更に使用頻度が低いです。現在レギュラーで使っているのは、お茶のストックを作るときに、ヤカンに定量の茶葉を入れるためのみ。雑誌やサイトでレシピを参考にすることもありますが、調味料の割合は全て無視します。レシピの味を頭の中でシュミレートしてみて、あとは専ら勘と経験。実は茶葉の時も普通のスプーンでいいんですが、あまりに使わないと可哀相なので…。ところで、計量スプーンって、それぞれが金属の輪でつながっていることがあるんですが、あれ、つなげたまま使うのはどう考えてもやりにくいように見えます。いっそのこと外してしまえば楽だと思うんですが、実家の母は頑なにつなげたまま使ってます。何か意味があるんでしょうか?菜箸の紐も以下同文。05/01/12(Wed)

そんな風に、うちではイマイチ迫害されている感のある計量カップ&スプーンも、気が付けば十年選手。スプーンはステンレス製なのでまだいいんですが、若気の至りで買ったプラスチック製の計量カップは、まったく味が出ません。ただボロくなっただけ。やはり、当時多少無理をしてでもパイレックスか何かの、もう少しいいやつを買っておけばよかったと、少し後悔しています。まぁ、いいやつを買ったからといって、使用頻度が上がるなんて事は、全く無いわけですが。ただ単に、台所の風格ってやつです。05/09/02(Fri)

魚焼き網 ★★★

うちのガス台は、コンロが二口とグリル。このグリルを使えば、魚焼き網は要らなそうなものですが、要ります。というか、グリルがツカエナイ。大体のグリルがそうかと思うんですが、密閉された空間で火を使うため、グリル内の温度が上がり過ぎないように、底に水を入れて使うように指示されています。これがいけない。この水が蒸発し、中に入れたものにまとわり付いて、どうあがいてもカリッと焼けません。いろいろ工夫したんですが、どうも無理。

それに、グリルはいわば引き出し状になってますから、内部の掃除が大変です。引き出して外せば、食材をのせる部分は掃除できますが、内部は事実上無理。無理なのに、焼いた魚や肉の脂が飛び散ってますから、そのまま置いておくと不潔なことこのうえないのに、掃除できないという無念。実家のグリルなんて、悲惨なことになってます。

というわけで、うちではコンロにのせる魚焼き網を使ってます。これだと、使用後にばらして完全に掃除できるし、何よりグリルと違って、焼き具合が常に視認できます。グリルも蓋の部分がガラスになっていれば中が覗けるのでしょうが、どのみち屈まなければ無理。これに対して、魚焼き網であれば、食材が常にオープンな状態なので、他に作業をしていても、ひょいとそちらを見るだけで進行状況が確認できます。この差は、大きい。そして、先にも述べた焼け具合の圧倒的な差。グリルで焼くとどうしても水っぽくなるのが、魚焼き網だとどうあがいてもカリッと焼けます。

無論、ある程度熱くなってから魚をのせないと、皮が網にくっついてしまうとか、最近のグリルの様に煙を処理する機能が付いていないので、盛大に煙が出るとか、それなりにマイナスはありますが、皮がくっつくのはグリルでも一緒だし、煙は換気扇をつければいいだけなので、私にとっては問題ありません。やっぱり、魚を焼くときは魚焼き網ですよ。とはいえ、本当は七輪+網を夢見てるんですけどね。05/01/11(Tue)

先日ラジオを聴いていたら、スガシカオ氏(私は結構好き)が最近の趣味として、七輪で季節の野菜や肉魚を焼いて食べることを挙げていました。なんて渋く、そして羨ましい。炭で焼くと、やっぱり全然違うのですよ。しかし同時に彼は、同じ局のDJに、“スガさんってジジ臭い趣味してるんですね〜。”といわれたと憤慨していました。そう、七輪は誤解を受けやすいのです。超グルメなんですよ、あれは。

しかしながら、うちでは相変わらずガスコンロ+魚焼き網を使用。うちは二階なんで、廊下で七輪で秋刀魚なんて、ただの不振人物ですよね。でも、今日スーパーで100円だった秋刀魚、七輪で焼いたら500円くらいの味にはなっただろうなあ。いや、ガスで焼いたんですけどね。05/08/31(Wed)

麺棒&ビニールシート ★★★

変な組み合わせですが、分かる人にはすぐ分かる、ウドン打ちのためのセットです。麺棒は、最初の頃は製菓用の30cm程度のものを使っていましたが、やがて飽き足らなくなり、製麺用の90cmのものへ。樫の木で出来ていて、ずっしりと重いです。全然話は違うんですが、私はドラクエ世代。初代のドラクエの最も弱い部類の武器に“ひのきのぼう”というのがありました。本当に弱くて、最弱のスライムもマトモに倒せないという代物。しかし現実に手に入れた、“かしのきのぼう”。こんなの腕に当たったら間違いなく“痛恨の一撃”で骨折れますし、頭なんか殴られたらイッパツで死にます。硬くて重いので、ただ振り下ろすだけでも相当な威力。ドラクエは嘘つきです。

それはともかく、しばらくはその製麺用の麺棒を使ってたんですが、慣れてくると、1人分なら30cmのヤツでも十分作れるような技術が備わってきまして、現在は90cmのは隠居してます。短い方が収納も楽なので。“かしのきのぼう”は、手の届くところにおいておけば、防犯用になるかもしれませんね。

ビニールシートは東急ハンズで売っている0.5mm厚の透明のもの。最初の頃は、スーパーで貰ったビニール袋を使っていました。実際はこれでも十分なんですが、いくつか問題があります。一番問題なのは、スーパーで貰える袋の大半は、白い不透明な袋であるということ。これだと、生地を入れて踏んだ場合、中の様子が視認できません。どうしても透明な袋が必要なんですが、手に入るのは非常に稀ですから、何度も使うことになります。(スーパーの出口においてあるロールの透明ビニール袋は小さすぎて不可。)そうすると、所詮ビニール袋ですから、破れるんです。

そんなわけで、ビニールシートを東急ハンズに買いに行こうかと思っていた矢先に、職場で余ったのが出たので貰ってきました。約1m四方で透明。二つ折りにし、中に生地を挟んで踏みます。0.5mmと書くと薄く感じるかもしれませんが、一般的なペナペナのビニール袋と比べると、超極厚です。これだったら100年踏み続けても多分破れません。いい物を手に入れました。ウドン打ちの技術は着実に向上しており、その辺の並の店には負けません。05/01/10(Mon)

ウドン打つんですよ〜、なんていうと必ず作り方を聞かれます。中には奇特な人がいて、後で実際に打ってみたりもするようなんですが、99%失敗します。料理全般に言えることですが、ほとんど料理経験の無い人が、レシピ本を見てその通りにやっても、大体上手くいきません。料理って、どれだけ包丁を握ったか・何回煮物を作ったかといった、踏んだ場数の量が必要という面が少なからずあるからです。

私は好きで色々料理を作りますが、ウドンを含めた小麦粉料理は、特にその場数が重要だと感じます。ウドンなんて原理自体は超単純で、水・小麦粉・塩をよくこね合わせ、伸ばして切って、茹でるだけです。材料の分量も基本的に数値が決まってますんで、その通りにやればいいだけ。でも、出来ないんですよね〜、これが。とにかく場数。平松洋子さんが、週に一回は小麦粉料理をしないと手が覚えないとどこかで書いていたそうですが、全面的に賛成します。ボウルに材料を入れてさっと混ぜるたその時点で、手の感触から水の量の微調整が出来るようになるまでに、私もかなり時間がかかりました。

そういう意味で、小麦粉料理は私の中でほかの料理とは少し違った位置づけになっています。打てば打つほど足りない部分が見えてきて、精進の日々。それに、人前でウドンが打てたりすると、結構かっこいいんですよ。05/08/30(Tue)

キッチンバサミ ★★★

今使っているのは、二代目。初代は上京したての頃に安売りの店で買ったのですが、刃を合わせてある部分が壊れて使い物にならなくなりました。確か、鯛か何か骨の硬い魚を切った時に壊れたんですが、そんなんで壊れてはダメですね。典型的な安物買いの銭失い。で、買いなおしたのがドイツ製の無骨なヤツ。東急ハンズで3,000円弱だった記憶があります。

この品が特徴的なのは、ニギリが適度にヘナヘナであること。通常は円形部分に指を入れて作業するんですが、より力が必要な場合は、この円形部分を掌で握りこむことが出来ます。こうすると、ハサミ状態の時よりもずっと力が入れられますので、ナイス。それから、この品は二枚の刃を分離することが出来ます。私のキッチンバサミは、ステンレス製ですが、ステンレスというのは錆びないのではなく、錆びにくいだけですから、保存状態が悪いと錆びます。特に、刃の合わせ部分は水分が残りやすいので、錆びやすいです。刃を分離できると、錆がひどくならないうちにクレンザーで磨いてしまえますので、長く愛用することが出来ます。

刃のメンテナンスは、特に何もしていません。包丁ほど使用頻度が高くないので、それほど切れ味が落ちないのかもしれません。アルミフォイルを丸めて切ると切れ味がある程度復活するそうですが、どうも付け刃っぽくて信用してません。キッチンバサミの刃は包丁の刃と違い、直角の刃が二枚すり合うことで物を切るように出来てますから、要はその直角を復活させればいいわけです。普通の砥石と番手の高いサンドペーパーで何とかなりそうな気がしてます。以前職場の手動裁断機の切れ味を復活させたことがあるのですが、要はそれと一緒なので、大丈夫でしょう。別にそれで商売しようって言うんじゃないんで。05/01/09(Sun)

最近よく聞く話として、最近の若い衆の家には包丁が無くてキッチンバサミしかないとか、お袋(=母)の味がお袋(=袋)の味になってキッチンバサミで十分になったというのがあります。まぁ、そうなのかなと思ってみたり。私は料理好きなのでそれでは飽き足りませんが、お金がなくて外食が出来ないので仕方なく自炊というスタンスの人にとっては、簡単手軽であればあるほどいいわけで、一概に批判も出来ないと思います。

実際、うちでのキッチンバサミの用途のかなりの部分は袋開けだったりします。冷凍食品やレトルト食品は買いませんが、スーパーの野菜はほとんどがビニール袋に入ってますので、それを開けるのに使用。無論手や包丁でも出来ますけど、やっぱりハサミが便利です。あとは、万能葱を小口切りにする場合。少しでも包丁の切れ味が落ちていると、潰れて綺麗に切れませんが、キッチンバサミを使えば手軽に綺麗な小口切りが出来ます。料理屋で使うような大量の小口切りを作るのにはもちろん不向きですが、家で使うくらいのほんの少しの小口切りなら、キッチンバサミに軍配が上がります。あんまりこだわらずに、便利なように使えばいいんじゃないでしょうか。05/08/29(Mon)

すり鉢・スリコギ ★

いまどき無い家も多いかもしれません、すり鉢&スリコギ。でも、このセットをうちではとても重宝してます。私は一人暮らしですが、持っているすり鉢は一人用の小さなものではなく、家族で使うような普通よりやや大きめのサイズ。スリコギも、おもちゃのような小さなものではなく、それにあった大振りなものです。ずっと以前トンカツ屋に入った時に、ママゴトに使うような小さなすり鉢にゴマが入って出てきました。その場ですって使ってくれということだったんですが、独り暮らしとはいえ、そういう道具は全く実用向きではありません。

土産物屋に行くと、よく、木肌を残した民芸風のスリコギを売っています。山椒の木がいいとかなんとか、聞いたことがありますが、うちのはそういうものではなく、何の変哲もない、飾り気のないもの。私の嗜好として、あまりに民芸調なものは、好きではないですし、かといって、あまりに工業デザインなものもダメなので、道具のチョイスはある意味大変。そんなわけで、いろいろ考えた挙句、一昔前ならどこの家庭にでもあったようなすり鉢とスリコギに落ち着いてしまいました。すり鉢も、手作りのものを沢山見たのですが…、良い出会いがありませんでした。

これらをうちでよく使うのは、ゴマを炒ってするときと、鰯や鯵でツミレを作る時。フードプロセッサーでも出来るんですが、後片付けが大変だし、何より私は極力非電化志向なのです。すり鉢でしたら、熊手をおもちゃにしたようなステンレス製の専用掃除道具がありまして、それを使うと残さずあっという間にキレイになります。フードプロセッサーに水を入れて掃除すると、中に残った食材は水と一緒に下水行きですが、このミニ熊手で掻きとったものは、全て残さず頂くことが出来るのも、ポイント高し。なんといっても、食べ物は捨てずに全て食べつくすことが基本だと思います。それに、フードプロセッサーよりすり鉢で作ったほうが美味しいらしいですよ。自分で試したことがないので、本当かどうかは分かりませんけど。05/01/08(Sat)

最近少しすり鉢スキルがアップしまして、割と長時間すっていても、あまり疲れなくなってきたですよ。コツはズバリ、力を入れずにリズムですること。自分はまだまだですが、上手くなればなるほど、余計な力を入れなくても済むようになる予感がします。ただ、これは文章で読んでもサッパリダメで、実際に経験していかないと、決して上手くなりません。毎日胡麻豆腐なんて作っていたら、あっという間に上達するんでしょうけど。

そうそう胡麻豆腐、以前胡麻から作ったことがあるんですよ。油が滲み出るまで徹底的にするんですが、こんな割に合わない食べ物は無いと思いました。二度とやりません。あの頃に比べたら、多少はスムーズに出来るかとは思うんですが、それでもやっぱり嫌。寺の僧侶が修行の一環として作るというのも、非常に分かるとシミジミ思ったものでした。胡麻豆腐は買って食べるものです。(すりゴマを使えば簡単ですが、それは邪道ということで。)05/08/27(Sat)

布巾・台布巾 ★★★

以前、布巾は百貨店の調理道具売り場で買ってました。でも、一枚100円〜200円と結構高いんです。うちでは食器を拭くための布巾2枚・台布巾1枚の3枚1セットを週に2セット使います。週末にまとめて洗濯するので、乾かす時間を考えると必要なのは最低3セット9枚。ただ、不測の事態もかなりあるので、布巾はあればあるほど困りません。そんなわけで、ある時期からうちでは布巾を買うのをやめ、買ってきたサラシを60cmの長さに切って使っています。

何よりいいのは、安いこと。大きな手芸店に行くと、サラシは一反700円〜800円程度で買えます。一反は11mほどありますから、単純計算で18枚の布巾がとれます。一反800円で計算しても、一枚45円と格安。そして、布巾として売っている布よりもずっと頑丈。布巾布はたぶん吸水性を良くするためでしょう、横糸の打ち込みが弱く、ほつれ始めるとあっという間にダメになってしまいますが、サラシ布の頑丈なことといったら。どんなにガシガシ洗ってもホツレ知らず。漂白剤でガンガン漂白しても全く平気です。半面吸水性では劣りますが、数人分の食器を拭くくらいなら、問題ありません。

60cmに切り取ったサラシは、端をかがっておくとほつれてこないのですが、うちではあえて切りっぱなし。これだと最初のうちは、洗濯の折に大量の糸が出るのですが、それを乗り越えてしまえば、フリーになった縦糸部分がいい風合いになってきます。これも、アジ。こうして作った布巾は、最初は食器拭き用として活用し、もうアカン、というくらいくたびれてきたら、二枚を縫い合わせ、台布巾に加工します。ただ、うちではこうして作った布巾が30枚以上あるので、サラシに切り替えて何年もたちますが、まだまだ台布巾に回ったものはありません。今使っている台布巾は、布巾として買ったものが、あちこちほつれてしまったヤツを縫い合わせたものです。

ところが、これはこれで、もう何度も洗濯していますからすっかり布がヘロヘロになって、いい感じなのです。ほつれだすとそこを縫って補強して使い続けますから、次は雑巾に回そうと思っているのですが、全然そこまで行き着きません。

週末の土曜日の夜、一週間分の布巾をまとめて洗濯板で洗い、そのまま翌日まで漂白漬け置きしておいて、翌日洗濯機にかけます。うちは台所で洗剤を使わないので、布巾は結構油を吸ってしまっています。ただの漬け置き洗いだと、その油が繊維の間にしみこんでしまい、とり切ることが出来ないのです。そこで昔ながらの洗濯板。古いからといって馬鹿にしてはいけません、大活躍なのです。

戦後すぐの料理本を古本屋で買って読んでいると、その著者は、初めて行った家の主婦の料理の腕をはかるのに、布巾とフライパンを見ると書いていました。きちんと洗濯された布巾がすぐ使えるように十分な数ストックされているか、鉄のフライパンがよく手入れされて黒光りしているか、この二点でほぼ分かるのだそうです。それを読んで、ますますせっせと布巾のメンテナンスをする今日この頃なのです。05/01/07(Fri)

大家さんに、サラシを布巾として使っていることをばらしたら、余っているのがあるからと、また一反手に入ってしまいました。現在、布巾総数約40枚。あと十年は軽くもちます。もうしばらく要りません。食器洗い用の布巾は、何枚かの糸化が進んできました。もうそろそろ限界が来ているのですが、洗ってしまう→あと一回使える→最後に洗って捨てよう→もう一回使えるという、笑い話のようなループに陥っています。下着や靴下なんかでもよくありがち、捨て所を失うというやつです。サテ、どこまで使うか、自分でも楽しみにしている面はあります。05/08/26(Fri)

土鍋 ★

うちにあるのは、米であれば1合半がやっと炊ける位の小さなもの。でも、独り暮らしにはちょうど良い大きさです。出番はもっぱら冬。寒い日に水を張って昆布を放り込み、白菜と鳥のモモ肉だけの水炊きをするのが、冬の楽しみのひとつとなっています。

土鍋は、強火にかけて急に熱したり、底が濡れたまま火にかけると割れてしまうことがあるそうなので、取り扱いの際にはそれだけ注意します。何せ長年使っていますので、愛着も多少あり、自分の不注意で割ってしまうと後々非常に後悔しますから。それから、もう一つ。土鍋はとても保温力が強いので、吹き零れそうになって火を弱めても、すぐには熱がひかずに結局吹き零れてしまいます。普通の鍋に比べて火加減調整に対する反応がとても鈍いので、早め早めの火加減を心がける必要があります。まあ、慣れれば誰でも出来ますけどね。

このように一人鍋をするときは、調理はガスコンロの上で行い、食べる段になって初めてテーブルの上のカセットコンロに移動してきます。ガスコンロの方が火力が強いですし、多分同じだけ温めた場合の燃料費も安い。あらかた仕上がったものを、カセットコンロでごく弱火を使って保温しながら食べると、これはもう冬が楽しくなってしまいます。自分の中では、気分はまさに鬼平なのです。ああ、やはり自分はイケている、そう思いながら冬の寒い日に鍋をつつくのは、オトナのオトコの楽しみといえましょう、フフフ。05/01/06(Thu)

最近やっと下火になった感があってホッとしています、土鍋でご飯を炊こう運動。イエ、土鍋でご飯を炊く行為自体は、全然否定する気はないんですけど、なんだか土鍋メーカーに踊らされている感がアリアリで、どうも好きになれませんでした。確かに、土鍋でご飯を炊くと美味い、それは認めます。でもね、昨日まで電気炊飯器でご飯を炊いていた人が、いきなり土鍋に切り替えるというのは、辛いと思うのですよ。

土鍋でご飯を炊くこと自体は、そんなに難しいことではありません。一昔前なら誰でもやってましたからね。しかし、今まで電気炊飯器が勝手にやってくれていたことを、マニュアルでするのは、それなりに大変です。特に、食事の準備の際に、ご飯だけ炊けばいいという状態は割と稀。普通は、味噌汁を作ったり、炒め物をしたり、お浸しを作ったり、その他の作業が結構あります。それらの中で、自然にご飯を炊けるようになるには、それなりに経験が必要だと思うのです。

そこで土鍋。宣伝文句には、簡単にご飯が炊けるように書いてます。まぁ、簡単なんですが、それはご飯を炊くことだけに集中した場合。他の作業との並列は、結構経験値要りますよ。というわけで、この宣伝文句にほだされて買われた、ご飯炊き用の土鍋、結構死蔵率が高いんじゃないでしょうか。やっぱりね、順番から言ってまず手持ちの鍋で炊けるようになる→土鍋を買うというのがいいように思います。ハードよりもソフトですよ、絶対。05/08/25(Thu)

ヤカン ★★

うちでは容量2L程度のどこにでも売っているようなアルミ製のものを使っています。真冬の寒い時期は別として、冷蔵庫にお茶を冷やしてストックしてありますので、それを作るのがうちのヤカンのほぼ全仕事

。以前、行きつけの喫茶店でバイトをしていた大学生(男性)と世間話をした折、家で飲むお茶は全てコンビニで調達するという話を聞き、マスターや他のスタッフとしばらくかけて彼を説教(?)したことがありました。彼は、家で沸かすなんて面倒くさくてやってられないというのですが、もうね、アホかと。ヤカンで茶を沸かす程度の楽勝な作業を面倒くさいなんて言っていたら、この先ロクな人生が待っていないぞと、わけの分からん論法で彼を追い詰めたことを思い出します。たかがコンビニでお茶を買っているだけなのに、そこまで周囲からやいのやいの言われて、今考えるとちょっとかわいそうでした。結局のところ、喫茶店でバイトするくらいならそれくらいやれよということなのですが。でも、こういう人多いんでしょうね。

まぁ、それはともかく、家でお茶を作るなんて楽勝なのです。沸騰させるのはガスが勝手にやってくれますし、粗熱をとったり冷蔵庫で冷やしたりするのも人間の手が入るわけじゃありません。それらを除いてしまえば、冷たいお茶を作るための作業なんてほんの微々たるもの。風呂に入りながら、掃除をしながらなど、他の作業と絡めてやれば何の苦にもならないと思います。ところが、その労力を肩代わりするコンビニのお茶の需要ってすごいですね。あれ、かなりの利益率だと思います。これ以上大企業を儲けさせることはないと、貧乏人根性でせっせとお茶を作る毎日。夏場は特に消費が激しくて、2Lのお茶が1日半〜2日で完全に無くなってしまいます。こんなの、外でなんて買ってられません。

今使っているヤカンは、取っ手がプラスチック製のごく普通のものなんですが、本当は昔学校なんかで使っていたような、取っ手まで真鍮製の、薄い金色に光るヤツが欲しいんです。取っ手が熱くなるので、素手では持てなかったりしますが、そんなの問題じゃありません。でも、滅多に売っていなかったり、売っていても大きすぎたりでなかなか手に入らないのです。骨董市なんかでもそんなに出ていないし、まあ、気長に探しています。05/01/05(Wed)

前回と同じ喫茶店で、今度は別のスタッフ(女性)が“ヤカンなんて要らないですよ〜。”と言っていました。彼女は独身一人暮らし。家でお茶を沸かす時は片手鍋&ティーポットのコンビネーション。冷たいお茶も、大き目の片手鍋で作ってしまうのだそうです。まぁ、それはそれでアリかなと思いました。台所用品を極力増やしたくない、それは私も深く頷けるところです。お茶を沸かすのにしか使わないヤカンではなく、汎用性の高い鍋というのは、十分合理性のある選択だと感じました。ただ、粗熱をとったり、冷水筒に移したりする時には、やはりヤカンが便利です。あと、うちでは去年から潰れて直火にかけられなくなった湯たんぽに入れる熱湯も、ヤカンで沸かしていますので、夏も冬もかなり活躍してます。今年は買い替えかな、湯たんぽ。05/08/24(Wed)

ミンサー ★

ハンドルを回して挽肉を作る、手動の機械です。鋳物製で値段は確か二万円弱。万力の要領でテーブルに固定し、作業します。ボディがプラスチック製で、吸盤で机に固定するものだと三千円ほど出せば買えますが、道具としての重みに欠けるので、今の品物を選びました。アホですね、自分。こういうコダワリさえなければ、設備投資がもっと安くあがるんですが、まあ、一種の病気ですから…。

ところが、二万円弱かけておいて、使うのは年に一回、味噌の仕込みの時のみです。味噌の仕込みで大変なのは、何といっても茹でた豆をつぶす作業。茹でる作業自体も3時間から4時間ほどかかりますが、一度鍋をセットしてしまえば、あとは焦げ付かないように時々見張っていれば良いだけなので、実は全然大したことありません。茹でた豆をつぶす作業は、とにかく手を動かさないことには一歩も先に進まないので、こちらの方がはるかに大変なのです。

ミンサーが無い場合は、マッシャー(マッシュポテトを作るための、先を直角に折ったヘラのような器具)で荒くつぶしておき、その後すり鉢とスリコギで地道につぶすという方法が一般的です。が、これ本当に大変なのです。豆が熱いうちはまだいいのですが、冷めてくるととたんにつぶしづらくなってきます。しかし何せ人力ですから、そんなにチャキチャキと処理していけるわけも無く、どうしても冷めて作業が大変になってしまいます。それに1人分とはいえ、一年分の味噌を仕込もうとした場合、すり鉢一回で終わるわけはありません。軽く10回は必要。そのたびに丁寧にすりつぶす作業は、想像を絶するものがあります。多少豆が残っても田舎味噌風で良いだろうと思うのは素人の浅はかさ、キレイにつぶした方がずっと美味しいのです。ここで手を抜いてはイケマセン。

初年度こそこの方法で頑張ってつぶしたのですが、その大変さにすっかり懲りてしまい、それでも自家製の味噌にすっかり魅せられてしまった私は、迷わずミンサーの購入を決めたのでした。

もちろん、この用途意外に使ってもいいんです。挽肉を作ったり、魚のすり身を作ったり。でも、全くやってません。ミンサーってあとの始末が結構大変。部品数は所詮一桁ですが、使うたびに分解し、きれいに汚れを落として洗浄し、完全に乾いたら錆が出ないようにサラダ油を薄くひいて片付ける、この手間を考えると、おいそれとは使えないというのが実情。味噌作りは年に一度のイベントの様になっているのでやりますが、日常の作業で使うのは、私にはちょっと無理です。

二万円弱もかけてこの稼働率。客観的に考えると全然ペイしてませんが、まあ、楽しいから良いかなと、こういう品物がひとつくらいあってもいいかなと自分を甘やかしています。それこそ万人には全くオススメできませんが、味噌作りを毎年やるような物好きの方なら是非導入されると良いと思います。05/01/04(Tue)

ミンサーをググってみたところ、楽天市場で“家庭用電動ミンサー”というのを見つけました。価格は46,200円(送料・税込み)。価格は、ちょっと高いような気もしますが、電化製品としてはまあ許せる範囲内なのかなと思います。しかし、そのスペックがすごい。20〜30kg肉・魚を20分、40kgみそ豆を20分で処理。通常2〜3kgの肉・魚で、一般家庭の台所はてんてこ舞いになりますが、その量をミンチにするのに要する時間、わずか2分。“業務用”ではなく、“家庭用”というのはちょっと苦しいんではないかなという、ハイスペックっぷりです。10kgの味噌を作るうちの茹で大豆約6kgがなんと3分で粉々に。“プロ仕様”と銘打てば、案外売れるんじゃないかと思ったりもしました。ちなみに、重量7kgと超級です。

05/08/23(Tue)

収納ボックス ★★

これは巨大タッパーとも言うべきもので、よく押し入れ収納なんかに使われている、プラスチックのアレです。これも本当は木のものが欲しいんですが、プラスチック製って安いんですよね〜。この辺も妥協してます。ただ、中身が見えるというのはやっぱり強み。うちの収納ボックスは専ら乾物の収納に使ってますが、同じものを三つ揃えているので、やはり中が見えてよかったなと思います。積み重ねも楽ですしね。

同じボックスは米櫃としても使ってます。百貨店の大きな台所用品売り場に行くと、ボタンひとつで定量の米が出てくる便利な米櫃も売ってますが、アレ、掃除が大変で好きじゃないんです。道具全般に言えることですが、ギミックが多くなるほど壊れやすくもなるし、掃除も面倒になります。必要最小限の機構は必要ですが、それ以上の“あれば便利”という機構は無い方がすっきりしているし、取り扱いも簡単です。うちの米櫃は単なるプラスチックの箱なので、落としたりしない限りは壊れようがないですが、市販の米櫃だといろんなトラブルが起きる予感もします。やはり、シンプルイズベスト。

このボックスは冬になると沢庵の漬け込みにも使います。大根がバカ安になると買ってきてしばらく軒先で乾かし、その後沢庵に加工するのですが、ボックスは幅があるので、大根を曲げずにかなりの本数入れられるのです。ボックスにぴったり入る板を準備し、その上から重石をすれば、何の問題も無く沢庵作成箱に変身。無論沢庵臭くなりますので、その後の運用には気をつけなきゃいけない場合も出てきますが、所詮食べ物の匂いです。問題ありません。道具を使いまわすと、なんだか得した気分になるのはきっと私が貧乏性だからでしょう。05/01/03(Mon)

私の実家では米を作っているので、ストックがなくなりそうになるとメールで催促して送ってもらいます。自家製の米で気をつけなきゃいけないのは、とにかく虫が沸きやすいこと。あくまで自家用にと作ってますんで、農薬系は必要最小限。食の安全という面では理想に近いのですが、その代償として、油断するとコクゾウムシと小さな蛾が発生することがあります。研いだ時に大体流れてしまいますし、あまり気にしないので沸いてもいいんですが、やはり無いほうがベター。というわけで、米のストックは完全入れ替えを心がけます。

米がなくなってから催促をすると、空白期間が出来てしまうので、少し早めに催促をして、前のロットの米と新しいロットの米が両方ある状態にします。ボックスの中には古い米がほんの少し入ってますが、ほんの少しでも入っている時は、新しい米は決して足さない。とにかく完全に使い切り、そのチャンスに必ずボックスを乾拭きして、残った糠などをリセットします。こうすると、案外虫は発生しません。

おばあちゃんの知恵系で、鷹の爪を入れると、米櫃に虫が沸かないというのがありますが、私には以前その鷹の爪を虫に食われた実体験があります。思うに、鷹の爪は新規の虫の侵入を防ぐ効力はあるかもしれませんが、元からいた虫を追い出すまでの力は無いようです。何せ食品ですから、そんなに強力な薬品を使うわけにもいかないので、私のように、チャンスを見てリセットしていくのがベストなのかな、と思います。05/08/22(Mon)

鰹節削り器 ★

鰹節を自宅で削っている家は少ないかもしれませんが、これ、花鰹とは味が全然違います。和食が好きな方には、特にオススメしたい。うちで使っているものは、百貨店で確か1万円ほどで購入したもの。グレード的には松竹梅の竹ランクでしょうか。使ってみて感じるのは、大きいものが良いということ。梅ランクのものは全体的に小ぶりで、幅も狭いです。使ったことないですが、多分、削りにくいと思います。大きすぎる必要はないですが、ある程度の幅の刃が付いていた方が、作業効率はずっと良いと思います。

割と重要であり、しかしそのために多くの人が購入を思いとどまる大きな原因となっているのが、メンテナンス。刃物ですから、研がなきゃいけません。要は鉋と一緒なんで、台から刃を取り外し、研いで戻す。包丁よりも更にひと手間ふた手間かかりますし、挟んで前後に動かせばアラ不思議研げてしまう、みたいなお手軽研ぎ器が使えないので、少し敷居が高くなってしまうのだと思います。しかしこれも、美味しい鰹節を食べるためと思えば、そうそう苦にならないのは私が食いしん坊だからでしょう。

刃の取り外しは、台の特定の位置を金槌で叩けばいいだけなので、誰でも出来ます。研ぎ自体は、包丁よりずっと刃渡りが狭いですし、包丁と違って曲線部分が全くないので、その意味では楽。ヤマは何といっても刃を戻すところ。目安は葉書の厚み一枚分だけ刃を出すことだと言われています。出し過ぎると、鰹節が引っかかって刃が毀れるという最悪の事態に。ですので、勘がつかめないうちはとにかく控えめに。刃が出足りなくても削れないだけで、ダメージはさほどありません。むしろ、刃毀れの方が致命的。砥石で研いでいけばリカバリーも可能ですが、何せ時間も手間もかかります。最初はとにかく、ほんの少しだけ刃を出すことを心がけたほうがいいと思います。

それから、これは乾物の鰹節のところにも書きましたが、鰹節の湿度が案外重要です。湿気すぎると刃に引っかかり、刃毀れが起き易くなる反面、乾き過ぎると今度は削った鰹節が粉になりやすくなります。この辺は完全に慣れなのですが、どちらかというと乾きすぎた方が楽。とにかく、刃毀れだけは起こさないように注意することがか肝要かと思います。05/01/02(Sun)

シンプル・イズ・ベストなんですよ、夏は鰹節茶漬け。ご飯炊く、炊いたご飯を笊に入れて水洗いする事で熱とヌメリをとる、茶碗にごく軽めにそのご飯をよそって塩パラパラ、掻きたての鰹節のせる、山葵添える、冷やした緑茶回しかける。最近あまりに暑いので、昼間家にいるときは、もっぱら笊ウドンかこの冷やし茶漬けです。花鰹でもいいんですけど、やっぱりねえ、掻きたての鰹節には敵わないですよ。万歳、鰹節削り器。05/08/20(Sat)

タッパー ★★★

基本的にプラスチック製品は嫌いなんですが、こればっかりは仕方ありません、タッパー。無論、プロ仕様の蓋付きステンレスボックスとか、琺瑯容器といった選択肢もないではないですが、これらは高い。一個二個しか使わないんであれば奮発もしますが、何せタッパー、うちは独り暮らしですがそれでも30以上はあります。それを全てこのような上等容器に置き換えるとなるとその費用は、考えるだけで恐ろしいことに。それにやっぱり中身が外から見えたほうが、作業がはかどるので、そういう意味でもこの分野はプラスチックが良いようです。

使っているタッパーは大きく分けて二種類。冷蔵庫で惣菜を保管するための四角いものと、常温で乾物を保存するための丸いもの。総菜用はいわゆる普通のタッパーで、足りなくなると東急ハンズで補充してます。100円ショップという手もあるんですが、どうも品質が疑わしいので、うちでは使ってません。また、あちこちの店で買ってメーカーがバラバラになると、冷蔵庫の中できれいに積み重ねられず、空間のロスが出るので、これらは固定します。ただ、最近東急ハンズの扱い商品が、メーカーは変わらないものの、新商品に入れ替わってしまい、ちょっと困ってます。必要な時は注文して送ってもらいますが、やっぱり現品があった方が手間がかからなくて良いんですけどね〜。

乾物用の丸いものは、蓋を捻ると開くようになっています。収納面では四角い方が空間ロスがないんですが、こちらの方が素早く取り出せるので、ニーズに合っているということでツイストタイプのタッパーを採用。乾物を使うときって、他の料理をしていたりしてかなり急いでいる時が多いので、こちらの方が都合が良いのです。総菜用のものと同様に、積み重ねの便宜のため、メーカー・製品は固定しています。こちらも東急ハンズにて購入。

最近ここに加わったのが、先に書いた新製品で、形は普通の四角いタッパーなのですが、蓋に開閉式の小さな穴が開いており、この穴を開けると蓋を付けたまま電子レンジで温めが可能なのです。こちらは専ら冷ご飯専用。一回分づつタッパーに入れておけば、そのまま電子レンジで温められて重宝です。ただ、機構が複雑になった代償として、積み重ねた時に微妙に高さが狂ってしまうのが難点。それなので、一般総菜用のタッパーは相変わらずそういう機構の付いていない従来のものを愛用しています。

最初から使っているものは、さすがに少しくたびれてきました。木や鉄の製品と違い、それが味にならないのが少し残念。まあ、私が生きている間は使えるでしょうけどね。05/01/01(Sat)

タッパーって、割れるんですね。いつも冷凍庫内に入れてあるタッパーを取り出そうとして、うっかり手を滑らせ、床に落としてしまいました。その時、床がちょうど底面の角の部分に当たり、見事なヒビが。破片になって飛び散りこそしませんでしたが、立派な“割れ”です。冷凍庫の中にずっと入っていて、プラスチックが堅くなっていたというのも一因ではあるでしょうが、ちょっとビックリしました。ところで、ヒビが入ったタッパーですが、いまだかわらず使用中。水物を入れるのは憚られますが、そういう用途ではないので平気です。一番古いタッパーはいつのものか、自分でもよく分からなくなってきました。05/08/19(Fri)

フライパン ★★★

このサイトを読んでくださっている方には想像が付くかもしれませんが、うちのフライパンは鉄製です。私はテフロン嫌い。ある意味一貫してますね。たしかにテフロンはくっつきませんし、手入れも楽。多くの家庭で使われているのも非常によく分かります。しかし、テフロンって長年使っている間にどうしても傷が付いてきて、そこから痛んできませんか?無論いいものは傷が付きにくいでしょうが、付かないということは無いでしょう。

テフロンのフライパンというのは、土台の金属のうえに、テフロンを薄く膜状にコーティングしてあるわけで、いくらテフロン自体が丈夫とはいえ、何かの拍子に引っかき傷でも付いてしまえば、そこから傷みが始まります。そして、いったん始まった傷みは修復不可能。それに、実家で使っているのを見ていると、案外傷が付くものなんですよ。

ですので、テフロンのフライパンを使う場合には、ある程度傷んできたら買い換える、というのが常識的な選択になろうかと思います。で、私はここのところが気に喰わないのです。自分でメンテ出来ない、壊れたらハイ買い替えの商品、私はそういう商品を愛用することは出来ません。それなので、うちは断然鉄フライパン派。

鉄製のものは油断をするとくっつきますが、ポイントを抑えておけばほぼ大丈夫。それは、使う前後の処理。まず使う前、必ず油を引いて火にかけ、少し煙が出始めてから使います。十分温まっていない状態で食材を入れると、十中八九くっつきます。特に炒飯なんか作ろうとしているときは、見事なほどにくっつきますんで、注意。こうなってしまうとあおることも出来ません。フライ返しでイジイジと混ぜるだけになって、出来上がりも美味しくないのです。だから、フライパンの使用は必ずよく温めて油を馴染ませてから、です。どんな本にも書かれていることですね。

そして使い終わったら、必ず温かいうちにササラを使って、洗剤を使わずに洗うこと。ササラというのは、テレビで中華料理屋さんが料理をしているのを見ると、中華鍋を洗うときに必ず使っている、アレです。竹を細く裂き、それをまとめて針金で縛ったもので、これでまだ温かいフライパンをガシガシこすって、物理的に汚れを取り去ります。何せ、物理的に取り去るもんですから、フライパンが冷えてしまうと辛いんです。

そして、何より大事なのは洗剤を使わないという点。洗剤を使ってしまうと、表面の油の皮膜がはがれ、一晩で赤錆が出ます。こうなってしまうと、出た赤錆をサンドペーパーでこすり落としてもう一回黒錆を付ける、という作業の必要が出てきますので、面倒です。洗剤は使ってはなりません。ただ、こういうふうに赤錆が出てしまっても自分でメンテできるというのが、鉄製フライパンの魅力でもあるんですが。

ササラで洗ったフライパンは、少しだけ火にかけて表面の水分を飛ばしておきます。ここまですれば完璧。慣れれば、何も考えずにオートでこの工程が出来るようになります。

こうして数年使っていると、フライパンの縁の部分や取っ手が付いていて内側にビスが出ている部分なんかに汚れがたまってきます。油が何重にも層を成して固着したもので、そうそうとれませんので、そのまま料理に使っても問題はないと思いますが、気分的によいものではないので、これが目立ってきたら大掃除をします。この汚れ、本当に頑固なのでちょっとやそっとのことではビクともしません。漬け置き洗いなんか全く無意味です。が、焼いてしまえば一発。

ガスコンロの五徳、これにフライパンの縁を引っ掛けて、火が直接汚れを舐める状態でしばらく放置します。そうすると汚れが炭化して、あっという間に取れるようになります。一定時間ごとに回して、全体の汚れを万遍なく炭化してやると完成。汚れがひどいと同じ場所に5分以上火を当てないといけない場合もあるので、全部汚れを落とすには結構時間がかかります。綺麗になったらもう一度よく熱してから自然に冷まし、薄く油をひいて完成。結構手間のかかる作業ですが、数年に一度のことですし、作業後は新品かと見違えるくらい綺麗になりますので、毎回楽しんでやってます。

この作業はまさに鉄製フライパンの専売特許。テフロン製のもので同じことをすると、表面加工が傷んでその時点でフライパンがオシャカになります。テフロン製は、傷んだら買い替えが基本です。04/10/16(Sat)

鉄製のフライパンを使っていると、そこから鉄分が料理に溶け出し、コンスタントに不足しがちな鉄分を補えるので体に良いという説がありますが、私は鉄製フライパンを使うにあたり、そんなことは毛ほども気にしていません。フライパンのチョイスといえば、現実的には鉄vsテフロンであり、私は双方の長所短所を見比べたうえで、鉄を使っているだけなんですよね。無論、テフロンも使ったことはあります。そうそう、最近この選択肢にチタンが加わりました。使ったことは無いですが、なかなか良さそう。何より、軽いというのが魅力的。そして、無垢である点はテフロンよりも鉄に近いので、多少荒っぽく扱っても大丈夫そうだし、錆びないらしい。問題は価格の高さですけどね。うちは中華鍋を持たず、全てフライパンでやってしまっていますが、もし中華鍋が欲しくなったら、今度はチタンかなと思っています。05/08/18(Thu)

寸胴 ★★

いきなり水を差すようですが、普通に家庭で料理をする場合、寸胴は要りません。うちでも、2通りの用途を除いて、使うことはほとんど無いといってもいいくらいです。私は、その用途のために1万円近く出して買ってしまったわけですが。ちなみに、うちの寸胴のサイズは直径・高さともに24cm。口まで注ぐと、10.8Lの水が入る計算になります。大きい。

用途の1つ目は、ウドンを茹でる目的です。寸胴を買うまでは、直径20cm・高さ10cmのよくあるサイズの両手鍋で茹でていたんですが、これでは1人分の麺を茹でるのにも小さすぎました。麺の量に対して水が少なすぎるために、すぐに水が小麦粉でドロドロになり、水の粘度があがって吹きこぼれ易くなります。吹きこぼれないように水を少なくすると、更に粘度が上がり、もっと吹きこぼれやすくなるのに加え、麺の表面もドロドロになって、全然美味しくありません。吹きこぼれないように火を弱めると、今度は湯の中で麺が泳がなくなり、火が通る前に表面が溶けてしまいます。

というわけで、美味しいウドンを茹でるためには、大きな寸胴はどうしても必要だったのです。このサイズでも、最強火で放っておくと吹きこぼれますが、7分の火くらいを使って、麺を寸胴内の熱湯の中で泳がせることができます。3〜4人分までだったら、楽々OK。うちで作るのは今のところMAXこれくらいなので、とりあえず問題ありません。

もうひとつの目的は、味噌作り。私は毎年10kgの味噌を仕込むのですが、この際うちでは乾燥大豆1.2kgを使います。これを一晩水につけ、柔らかくなるまで茹でるわけです。水につけた乾燥大豆は、約3倍に膨れ上がります。つまり、3.6kg。また、大豆を茹でるとすごい量の泡が出ます。初めて見る人は、石鹸でも入れたんじゃないかと思うくらいの泡立ちっぷりです。

豆腐を買うときに、パッケージに注目すると、ほとんどのものに“消泡剤”と書かれています。豆腐も大豆を茹でて作るんですが、この時に出る大量の泡を消すのに消泡剤は必須らしいです。勿論、昔は使いませんでしたし、私も使いません(手に入れられません)。大量の泡が出る3.6kgの大豆茹で作業。大きなサイズの寸胴がなければ、やってられないのです。

勿論、いくつかの鍋で分けて煮ることもできなくはありません。しかし、鍋の大きさ・火の強さを合わせないと、煮えあがるタイミングに違いが出てしまい、作業工程が面倒になります。やはり、一気に茹でた方が何かと都合が良いのです。

そんなわけで、うちでは寸胴が必須なわけですが、こんな家はたぶん特殊なので、一般的に言って寸胴なんて要りません。自分でウドンを打って茹でたり、自宅で味噌を醸造したり、そんな家そうそうないでしょ?こういう一般家庭にとって特殊な品については、切実にあったらいいなとせめて5回以上は思わないと、買わない方がいいです。宝の持ち腐れほどもったいないものはありませんから。例えば、美味しいコンソメスープが飲みたいと思ったら、とりあえず市販のいいものを買ってみて、それでも満足できなかった場合のみ、寸胴を買いましょう。その先に泥沼が待っていても関知はしませんが。04/10/15(Fri)

うちで使っている寸胴は、確か7,000円台で買いましたが、こうやって道具の項を書いていると、つくづく料理は金がかかるなと思います。ウドン1人分作るのに、材料費は20円程度ですが、まず寸胴でこの値段。それに樫の木の麺棒3,000円(ただし、これは現在使ってません)。製菓用の麺棒1,000円。なんと、ウドン系の道具だけで軽く1万円オーバー。それに、ガス代もかかりますんで、結構使ってるなとシミジミ思います。

私が台所につぎ込んだお金を全部計算すると、相当な金額になる予感。まぁ、いいんです。これが私の趣味ですからと開き直ってみる。そうだ、食器にもそれと同じかそれ以上のお金を突っ込んでいるんだった…。もし仮に、地震で割れたら泣きそうです。あぁでも、また新しい食器を買い揃える喜びを味わえるのか。物は考えようです。05/08/17(Wed)

電子レンジ ★

電子レンジ、一応持ってはいますが、ほとんど使いません。冷ご飯を温めるのが主目的です。やはり10年ほど前に買ったもので、タイマーとスタートスイッチを兼ねたつまみがひとつあるだけのシンプル極まりないもの。コンビニで見かけるやつと同タイプです。たしか3,000円くらい。30,000円じゃないですよ。でも、私の使い方でしたらこれで十分。

案外見落とされがちなんですが、電子レンジって結構電気を喰うんです。私の持っているやつで、980W。これを使うということは、100W電球を10個一気に点灯するのと同じなわけです。だから、電子レンジクッキングといって、20分も30分も連続使用するなんて、小心者の私にはとても出来ません。冷えた煮物はもっぱら小鍋に入れてガスコンロで温めなおします。冷ご飯も、蒸せば電子レンジを使わずに温めなおせますけど、これはさすがに面倒なので、電子レンジのお世話になってます。

それに昔、お気に入りの銀彩の皿を誤って電子レンジに入れてしまい、台無しにした経験があって、あまりよく思っていないのです。かけたラップが溶けて銀彩に張り付いてしまい、酷いことに。皿の方が電子レンジより高かった…。04/10/14(Thu)

上の文章を書いた後で学んだのですが、コンビニの電子レンジは消費電力の大きい特別製で、お弁当の温め時間も、通常の電子レンジを使うのに比べて半分ほどで済むのだそうです。うちのはボタンの数こそコンビニのとそっくりですが、能力は一般家庭のそれ並。考えてみると、一分そこそこの使用では、家庭用電子レンジだとあの大きさのお弁当はとても温められませんね。さすがコンビニ、全く使いませんけど。まぁ、そうでなくてもうちではほとんど電子レンジ使わないんですけどね。なにせ、電子レンジは超電気喰いなもんですから。05/08/16(Tue)

冷蔵庫 ★★★

料理をしなくても、これが無い家はさすがに無いでしょう、冷蔵庫。以前魚柄仁之助氏の著書で、乾物を駆使して冷蔵庫を持たない人からの投書が採り上げられていましたが、私が今まで目にした中では、冷蔵庫を持たない人はこの人だけです。アンプラグド大好きな私といえど、さすがに冷蔵庫なしは無理です。そういう方、いらっしゃいますか?

うちの冷蔵庫は10年ほど前に買ったもので、容量は冷凍室が26Lで、冷蔵室が80L。一人暮らしとはいえ、毎日料理をするものにとっては、少し小さすぎる冷蔵庫です。買った当初はこんなに料理をするようになるとは思っていなくて、せいぜいコンビニで買った飲み物を冷やしたり、氷を作ったりできればいいやと思っていたのです。大誤算。それに、いまやコンビニで飲み物を買うこともありません。コンビニで最後に買い物をしたのは、思い出せないくらい昔のこと…。このあたりも大誤算でした。

ただ、よく考えてみると、このサイズで正解だったかも、とも思います。何しろ小さいので、無駄なものを入れてられません。冷蔵庫の中がブラックボックスになって、何が入っているのか分からない、という話をよく聞きますが、うちに関して言えばその心配は皆無。何があとどれくらい残っているのか、ほぼ完璧に把握しています。また、その小ささゆえに中身をストックすることよりも回転させることに重きを置いているため、鮮度も保てます。

これと正反対なのが、うちの実家。兼業農家で台所が妙に広いこと・土間があること・物を捨てられない性格であること、これら全てが負に作用して、父母・祖父母の4人家族にもかかわらず、稼動している冷蔵庫はなんと4台。うち2台は私が使っているような小型サイズで、あとの2台はフルサイズのもの。ところが、中身がガラガラかというと、そうでもないんですね。冷凍庫はいつ放り込んだか分からない肉や野菜がぎっしり。冷蔵庫も、〜の素系の調味料やこれまたいつのものか分からないビール、保存食…。機会があるたびに、いい加減整理したらといっているんですが、ダメです。電気代だってバカにならないと思うんですが。

実家はあまりにも極端ですが、大きい冷蔵庫を持っていると、多かれ少なかれその中身がブラックボックス化してきます。これは冷蔵庫というハードの問題ではなくて、使う側ソフトの問題でしょう。だから最近、冷蔵庫の付加価値を高めるという意味で、冷蔵庫の中身を常時管理して、それをいつでも携帯で取り出せる、なんてことが考えられているようですけど、私に言わせりゃムダですね。大きな冷蔵庫を持っていれば、溜め込みたくなる、これは人間の本性でもあるでしょうし、今まで溜め込んでいた人が携帯で情報を取り出せるようになったからといって、急に変わるとはとても思えません。メーカー側は付加価値をつけて値段をつり上げたいだけでしょうから、ホイホイとそれに乗ってしまうのも業腹です。

ついでに言えば、最近の冷蔵庫は消費電力がとても少ないらしく、古い冷蔵庫を使い続けるよりも、新しいのを買った方が長い目で見てお得ですよ、というメーカーの主張を耳にします。もっともらしく数字を挙げてシュミレートしてたりしますが、これもなんだかなという感じ。使えるものはトコトン使い倒すという私の性格にもまるで合いません。そんなわけで、どこかでもうワンサイズ大きな冷蔵庫が欲しいなと思いながらも、今の冷蔵庫が身の丈にあっているかな、とも思っています。

冷蔵庫のメンテナンスですが、外側こそ毎週末雑巾で拭いていますが、内側はほとんど何もしてません。中に入れるもののほとんどがタッパーに入れた常備菜と濡れ新聞紙・ビニール袋で包んだ野菜なので、そんなに汚れないのです。外気温が下がった冬場に一度、中身を全部外に出して拭き掃除をするくらいでしょうか。消臭剤も、特に冷蔵庫臭が気になったことがないので使っていません。04/10/13(Wed)

相変わらずボロい冷蔵庫で頑張ってます。最近さすがに内側を掃除したくなってきましたが、いまだ季節は夏。中の食品はどうするの?ってな季節は継続中なので、もうしばらく我慢するしかなさそうです。秋口にはきっと。

ところでうちの冷蔵庫の野菜室ですが、以前は安っぽいプラスチックの引き出しが付いていたのですが、あるとき思い切って捨ててしまいました。うちの冷蔵庫の場合、野菜室の奥にモーターがあるらしく、そこの奥行きが非常に狭くなっています。ただでさえ狭いのに、そこに引き出しなんかが付いたら、空間の利便性が悪くなる一方だと考え、ある時に決行。そのかわり、そこにピッタリ収まる様なタッパーの配置を計算し、無駄なく空間が使えるようになっています。使いにくい不定形の野菜室よりも、たとえ分割されていても使い易いキレイな形のタッパーです。05/08/15(Mon)

これも台所の必須アイテムですね、鍋。私が持っているのは、直径20cmの両手鍋が1つ(★★)と直径15cmの片手鍋が2つ(★★★)。あと、寸胴もあるのですが、これはちょっと特殊なのでまたそのうち扱います。片手鍋はメーカー違いで形も全然違っていて、3つとも多分アルミ製。アルミは溶け出してアルツハイマーの原因なるという説もありますが、溶け出す量なんてタカが知れてるだろうし、気にしすぎて大事な頭髪が減るのが怖いので、気にしません。

鍋といって真っ先に思いつくのは、なんといっても○・クルゼ。百貨店の調理用品売り場に行っても、特等席に鎮座しています。使ったことがないのでなんともいえないんですが、あれって使いやすいんですか?ちょっと重過ぎないですか?保温がいいのは分かりますけど、それは普通の鍋を新聞紙などで包んでも実現できるような気がします。私は保温の機会が多いので、専用の目張りした段ボール箱を準備してます。まあ、そんなことしなくても保温が良いというのが売りなんでしょうが、あの重さは毎日使うにはちょっと厳しいなと思うのですよ。あれにシチューなんかを作って、テーブルの上に出すと絵的に決まってかっこいいという点は、ちょっと惹かれますが。○・クルゼ、よく新婚家庭への贈り物に使われたりするそうですが、死蔵率高そう、といつも思ってしまいます。

別に○・クルゼに個人的な恨みがあるわけじゃないので、悪口はここまでにして、うちでの鍋の使用状況です。使い分けは、両手鍋は専らご飯炊きに使い、片手鍋で煮物・味噌汁というのが一般的。ご飯を炊かなくて空いているときは、もちろん両手鍋で煮物を作ったりもします。

自炊暦も長くなってきましたが、いまだに頭を悩ましているのが鍋の収納です。今は普通に流しの下に棚を切って並べているんですが、結構場所をとるのです。鍋って収納には向いてない形ですからね。吊るす、というのが1つ対応策です。でも、私は台所に色々ぶら下がっているのが嫌なのです。使っていない台所は、何もシンク上に無くて、ビシーーッと決まっているというのが理想。鍋がプラプラ下がっているのは、私の美学にあいません。あと1つ考えられるとすれば、入れ子にする、ということでしょうか。でもこれは即却下。鍋を出すのにワンアクション余計にかかるようになる、というのは、流れるような作業をモットーとする私の最も忌み嫌うところです。それをやるくらいなら、吊るしたほうがまだマシ。そんなわけで、コンパクトに収納し、素早く取り出せ、見た目も美しい鍋の収納場所をいまだに試行錯誤しています。04/10/12(Tue)

うちの両手鍋、たまにスモークにも使うので、中は真っ黒焦げです。クレンザーとタワシを駆使すればピカピカにするのは不可能ではないのですが、あまりにも綺麗に真っ黒焦げになっているので、それも味かと放置中。完全にこびりついていますので、中でご飯を炊こうが何をしようが、全く剥落しません。もはや、一種のコーティングと化しています。それになにより、スモークのたびに磨きなおすのって、面倒で。確かに、スモーク後最初に炊いたご飯がやや煙くさいことは否定しません。しかし、それも所詮1〜2回のみ。おまけにごく薄っすらとです。やはり、気にしないのが一番といえましょう。うちの両手鍋、ノリはほとんど“飯盒”です。05/08/13(Sat)

ガスコンロ ★★★

自炊のための必須アイテムの1つ、ガスコンロです。最近の単身者向け集合住宅では、料理をしない人が多いこと・火事の危険を減らすための2つの理由から、電気コンロ、それも1口電気コンロのところが少なくありません。実は私も、上京して最初に住んだアパートはこれでした。“設備が悪いので料理ができません”というのはなるべくしたくない言い訳です。大体のことは知恵と創意工夫で何とかなるものです。そんなわけで、1口電気コンロだって、料理ができないわけではないですが、かなり辛い。火力がもともと弱いうえに、コンロの面から鍋を離すと、その弱い火力が輪をかけて弱くなります。特に炒め物は…。ある程度料理をするのだったら、ガスコンロが2口(できれば3口)どうしても欲しいところです。ちなみに、うちは2口。もう1口欲しいなあ。

よくガスコンロの中に搭載されている、魚焼きグリル。私はこれは要らないと思います。中の温度が上がり過ぎて危険になるのを防ぐために、魚焼きグリルは中の皿に水を入れて使うことが指示されています。でも、これをやってしまうと、グリル内が水蒸気で充満してしまい、魚の皮をパリッときれいに焼くことが難しいのです。どうせ焼くなら、コンロの上に魚焼き網を乗せて焼いたほうが、ずっと簡単に綺麗に焼くことができます。それに、掃除も簡単。構造上グリル内は手が届きづらいので、どうしても汚れがたまってしまうのです。

そういうふうに考えてくると、私にとっての理想のガスコンロは、よく中華料理屋なんかで使われている、鋳物のコンロ。着火機能が付いていなくて、マッチや着火マンでシュボッっと火をつけるアレです。一度使ったことがあるのですが、同じところからガスをとっても、一般的なコンロに比べて火力が強くて安定しています。使い方を間違えると大惨事になる可能性は一般的なコンロに比べてはるかに高いですが、そのリスクを補って余りある機能の高さと、その機能美溢れるフォルム。それに、口数の追加が簡単にできる。現在私の欲しいものリストのかなり上の方に入っている一品です。ただ、今のコンロが使えるうちはそれを大事に使おうと思っているので、買うのはまだまだ先になりそうです。

コンロといえば、いつも不思議に思うのが、皿に敷くフォイルの存在。ふきこぼれなどを受ける皿、そこにアルミフォイルを敷いておき、汚れたら取り替える人が結構多いようですね。こまめに取り替えれば清潔なんでしょうけど、案外横着をしてそのまま汚れっぱなしになっているものです。カバーをしてある、ということで安心してしまっているのかもしれません。私は毎食後の洗い物の時にコンロの皿と五徳を外して洗うので、このフォイルは使っていません。慣れれば1分とかかりませんし、こっちのほうがずっと清潔で見た目も良いと思うんですが。

以前は私もこのフォイルを使っていました。でも、よく行く喫茶店で見た光景をきっかけに、その考え方を変えました。カウンターに座って見ていると、そのキッチンは惚れ惚れするほどピカピカ。飲食のプロなんだから当たり前といえばそれまでなんですが、閉店時間が近づいてくると、マスターは必ずガスコンロの皿と五徳を外して丹念に洗うのです。その姿を見たときに、頭を殴られたような衝撃を感じまして、あっ、ガスコンロって毎日洗うものなんだ、と。

だから今では1日に1度必ず五徳と皿を洗い、コンロ全体をずらして後ろの壁も拭きます。汚れが激しい台所の中でもひときわ油汚れがひどいガスコンロ周り、それでも、毎日続ければ軽く拭くだけでかなり綺麗な状態を維持できるのです。コンロがまだ温かいこともあって、慣れればあっという間。汚れをためてしまった方が、かえって手間がかかります。特に私は鍋でご飯を炊くので、コンロの汚れが激しく、毎回洗っていないと目も当てられない状態になってしまう、という事情はありますが。04/10/12(Tue)

うちのコンロの掃除ローテーションは、毎日の拭き掃除と週末のクレンザー掃除。拭き掃除は五徳をばらして拭くだけなので、そのまんま。クレンザー掃除というのは、液体クレンザーを使って、一週間でたまった焦げつきを除去する作業です。用意するものは、液体クレンザー(一番安いやつ)、固めのスポンジ、毛足を短くした古歯ブラシの三点。平面部分をはじめとしてほとんどの部分は、一旦水につけて固く絞ったスポンジに液体クレンザーを垂らしてこすれば、たかが一週間分の汚れ、あっという間に綺麗になります。うちのコンロは、テフロンコーティングなのでかなり強めにこすっても傷つかないのですが、傷がつくとそこから傷んでくるのは目に見えているので、なるべく柔らかく。

スポンジが届きづらく、力を入れにくい角の部分などは、古歯ブラシに液体クレンザーをつけてこすっていきます。汚れがたまってしまい、どうにもならない時は、竹串で突っつくか、それでもダメなら本体を傷つけないように注意して、カッターで汚れだけを削り取ります。ただ、これはあくまでもたまった汚れをとる作業。掃除で一番大事なのは、頑固な汚れをいかにとるかではなく、汚れが頑固になる前にいかに取り去るかということ。次からはまめに掃除をして、そのようなことにならないようにすべきだと思います。

まぁ、別に多少汚れていたからって、コンロの性能が落ちるわけじゃありません。割り切ってそこそこで満足するのもひとつ。しかし、やっぱり毎日使うコンロ、綺麗な方がやる気出ますって、絶対。05/08/12(Fri)

クッキングスケール ★★

すみません、かっこつけてみました。いわゆる“秤”です。私が持っているのは、アンプラグドなスマートタイプ。すみません、いわゆる“平べったいバネ秤”です。買いに行った時に、よっぽどデジタルのやつを買おうかと思ったんですが、値段が倍することにビビッてしまい、アナログのバネ秤に落着いてしまいました。薄型なので、場所をとらない所が気に入っています。10g刻みで1kgまで計れる代物。

ところが、私は非常にアバウトな性格なので、レシピを見ながら重量を計って料理をする、なんてことは全くしません。目分量の料理万歳。それなので、原則的にはクッキングスケールは用無しです。が、たった一つの例外が手打ちウドンなのです。私はウドンが大好きで、週に3〜4回手打ちウドンを作るのですが、ウドンは水の量を厳密に計らないと見事に失敗します。私が一回に打つ量は一人分の150g(一般的には一人分100gですが、私は大食いなで、大盛り量です)。水の標準量はこの40%の60gです。夏ならもう少し少なめで35%くらい。まあ、粉の質によっても全然違いますけどね。で、この水の量ですが、5%違うと結果が全然違ってしまうのです(3%でも結構致命的)。150gの5%というと7.5g。大匙半分です。目勘でこの誤差を出さないのは私には無理なので、この場合のみクッキングスケールを使います。

以前は水の計量には計量カップを使っていました。水60cc=60g。小学生でも知ってますよね。でも、どうしてもウドンの質が安定しないんです。半年ほど色々試してみたけれど、どうしてもダメ。粉がダメなのかなとあきらめかけた頃、計量カップは結構イイカゲンな場合がある、という文章を読みまして、ダメモトで調べてみると、まさにそう。私の持っている計量カップだと水60cc=50g強でした。おまけに気温によって誤差も非常に大きい。それ以来ウドンを作る際の計量にはクッキングスケールを使うようになり、劇的にウドンの質が安定するようになりました。

そんなわけで、うちのクッキングスケールはウドン専用。こういう専業ツールを持つのは元来あまり好きじゃないのです。一粒で何度も美味しい、ボウルだけど鍋にも使う、みたいなのがいいのですが、私のウドン好きのおかげで、彼はうちの台所で見事に生き残っています。お菓子を作る家だともっと活躍の場があるのでしょうけれど。04/10/11(Mon)

あれ以来、ややクッキングスケール活動の場が広がっています。焼餅の小麦粉を量る際と、お好み焼きの小麦粉を量る際。それに、それぞれの水の重さを量る際。えー、全て水と小麦粉です。焼餅は小麦粉100gに対して水60g。お好み焼きは小麦粉100gに対して水150gです。結局、ウドンだけの時とあまり変わらないような…。相変わらず小麦粉系以外は全て目分量です。結論:小麦粉系の料理をしないのなら、クッキングスケールは要らない…のではないか。05/08/11(Thu)

ザル ★★★

ザルも材質は大きく分けてプラスチック製とステンレス製がありますが、ボウルのところで書いたのと同様の理由で、私はステンレス製です。つまり、ステンレス製のほうがずっと長持ち、ってことですね。それに、ザルって熱湯をざっとあけたりすることが多いので、プラスチックだと変な物質が溶け出したりしないんですかね?耐熱温度が100度を超えていれば変形はしないんでしょうけど、多少心配。それと、ステンレス製でも安いやつはすぐに網が広がってヘタってしまうので、ある程度いいやつを買った方がいいと思います。

うちは普通の編んだタイプのザルなんですが、実は柳宗理のパンチングボウルに強烈にあこがれています。知らない方に解説すると、コレ、普通のボウルに多数穴を開けてザルにしたもの。編んだタイプより強度があって、スマート。ただし、水切れは普通タイプに軍配が上がるとどこかで読んだことがあります(大した説明じゃなかったですね)。しかし欲しい。が、今のザルが私の生きている間は現役バリバリを貫きそうなので、買うことはなさそうで、残念。ちなみにこの柳宗理ボウル、大手百貨店などのちょっとコジャレた調理用具コーナーに行くと、大体売ってます。値段はやはり普通タイプより少し高め。しかしかっこいい。

ボウルにも言えることですが、ザルって結構セットで売ってます。大中小が入れ子になって、何でも使えますよ〜みたいな。でも、騙されてはいけません。台所仕事をやっていると、使用頻度には必ず如実な差が出てくるのです。そして大体、一番大きいのが一番利用頻度が高い。セットを買うくらいなら、大き目のを2つ買いましょう。そのほうが役に立つと思われます。まあ、台所仕事の内容にもよるので、一概には言えませんが、と逃げてみる。

ここで過去の恥ずかしい経験談を一つ。鉄のフライパンが汚れると、コンロで汚れを炭化させて綺麗にする、という掃除方法があります。昔、どこぞに汚れたザルでこれを試したアホウがいまして、それ以来そのアホウのザルの底にはガス火の円にあわせて青白く変色しているそうです。フライパンとザルを一緒にしてはいけません。04/10/10(Sun)

下茹でした野菜の熱湯を切るのにももちろん使いはしますが、うちのザルの二大用途は1. 研いだ米をザルとボウルをセットにしたヤツに入れて水に浸し、しばらくしてから水を切る。2. 茹でたウドンの湯切りです。ちょっと極端でしょうか。

米の方は、基本的に炊く食事の一回前の食事の時に研いで水を通し、夏場なら冷蔵庫、そうでなければ常温で次の食事の時まで放置します。この時、水に漬けっぱなしだと、水分を吸いすぎて上手く炊けないので、こうしてます。昔ながらの方法で手を使って水切りするのよりも、簡単で確実。やっぱり文明の利器ですね、ってそれほどの事でもないですが。

ウドンの方はそのまんま。ただし、夏バテなんかどこへやらの最近は、一回に200gの小麦粉を打ってしまいます。これを茹でると、直径21cmのうちのザルは八分目までいっぱいに。こんなに食えるかなと思いきや、うどんだとツルッと食べられてしまうのが恐ろしいところです。これ以上茹でる量が増えるようだと、大きいザルを買わなきゃいけません。そろそろ、一回に茹でる量もこの辺で止めとかなきゃとは思ってます。05/08/10(Wed)

ボウル ★★★

うちで使っているのは、直径25cmのもの(★★★)と21cmのもの(★★)が各1つづつです。材質はステンレス。プラスチックのものだと、同サイズのステンレス製のものの数分の一の値段で買えますが、私はステンレス製のものを押します。理由は2つ。

1つめは経年劣化が無いこと。プラスチックのものは使っているうちに傷がついて黒ずんだり、割れたり、また誤って火のそばに置いて溶かしてしまったりもします。が、ステンレス製にはこれが皆無。きちんとしたものを買えば、多少落としたって凹みもしません。丈夫です。一生もの、というか曾孫が使っても大丈夫。

そして2つめの理由、私にとってはこちらのほうがはるかにウェイトが大きいのですが、火にかけられるということ。台所もそんなに広いわけじゃないですから、もし手持ちのボウルを鍋として使えると、一気に鍋の数が2つ増えるわけです。もちろん、きちんと蓋ができないなど本格的な鍋には及びませんけど、野菜を下茹でする程度の用途なら十分です。うちでは、野菜に加えて肉類・モツ類の下茹でにもボウルを使っています。

ボウルを鍋として使うときに、ボウルが本職鍋に勝る点がいくつかあります。まずは、極めてふきこぼれにくいということ。ボウルは構造上、上にいくほど広がってますから、どうも沸騰してできた泡が閉じ込められにくいみたいです。それに、上が広がっているので、長い野菜なんかを菜箸で湯の中に突っ込みやすい。これは非常に便利です。

反対にボウルを使うとまずい点、これもいくつかあって、まず安定が悪いということ。底が狭いですから、菜箸で野菜を突っ込もうとして、熱湯の入ったボウルをひっくり返す、という可能性があります。それに、持ち手が無い。縁は極めて熱くなるので素手で持つと大火傷します。鍋掴み等の併用が必須。まあ、このあたりはもう自己責任なんで、自分は間違ってひっくり返すことなんて絶対無くて、素手でボウルをつかんだりも絶対しない、という自身のある人はボウルを鍋として使うととても便利です。実際私はほとんどボウル=鍋だと思ってますし。

ただ、今になってちょっと反省している点といえば、大は小を兼ねるではないですが、25cmのを2つにしておけばよかったと思ってます。大きい方が断然使いやすいんですよ。25cmと21cmの使用頻度の比率は、7:3くらい。昔料理本か何かを見て、ボウルは大中それぞれ用意しましょう、なんていう無責任な文章をウブにも信じた自分がアホでした。今買うとしたら、絶対大×2です。それと、最近よく深めのボウルを見かけますけど、あれ、日本食をメインに考えるんだったら使い辛いんじゃないでしょうか。火にかけるときもそうですけど、あえる時なんかも従来のオーソドックスな形のほうが使いやすい気がします。ボウルって中に手を突っ込んでグリグリ混ぜることが多いので、そういう場合、従来型の方が手を大きく動かせるので楽なのではないかと。ただ、私は深いタイプを使ったことが無いので、確信を持ってはいえませんけど。そのあたり、経験した方の意見をいただければこれ幸い。04/10/10(Sun)

この文章を読んでくださった方から、深型のボウルは卵や生クリームの泡立てには便利だが、小麦を練ったりするには口の広さがないので不便かと思うと教えていただきました。ありがとうございました。05/01/06(Thu)

実家にあったクーネルに載っていたのですが、菓子職人の方はボウルを鍋として使うことがあるそうですね。製菓ではボウルを使うことが多いので、そのまま火にかけてしまうのでしょう。プロらしい選択だと思います。そして相変わらずうちでは、ボウルが鍋として大活躍。あと、夏の時期限定ですが、お茶を沸かして冷蔵庫で冷す際に、粗熱をとるためにも使います。沸騰したお湯に適量の茶葉を投入、蓋をしてボウルに入れ、水道の水を細く出しておけば、約半時間で冷蔵庫に入れても問題の無い温度まで、粗熱がとれます。この際にも、ボウル大のほうがずっと使い勝手良し。ボウルに関して言えば、絶対に、大は小を兼ねます。05/08/09(Tue)

砥石 ★★

切れない包丁、これほどストレスのたまるものも少ないと思います。葱なんか切ると一発ですね。よく切れる包丁だと、スッスッと切れるんだけど、そうでないと葱の繊維がつながって残ってしまいます。素人料理人気分台無し。というわけで、砥石必須です。研ぎ方は他でたくさん取り扱っているので、ここでは書きません。書くのは、その他のことについてです。

砥石も包丁同様上を見ればきりが無いくらい高価なものがたくさんありますが。車が一台買えてしまうとかしまわないとか。しかし、私はとりあえず研げればいいので、2,000円くらいの安いやつ。それも、中砥と仕上砥が裏表で張り合わさった安直なもの。いや、それでも結構研げるんです。更に安直な商品としては、包丁を差し込んで前後させると研げる、という便利研ぎ器もありますが、日本人の血でしょうか、どうもあれでは研いでいる気がしないので却下です。

一番気をつけているのは、意外にも研ぎの頻度。もしある瞬間一気に包丁の切れが悪くなったとしたら、ハイそこで研ぎましょう、ということになるんですが、実際包丁は毎日使うもの。少しずつ少しずつ切れ味は鈍っていきます。人間の感覚なんて当てにならないもので、こうやって少しづつ鈍っていくと、簡単にそれに慣れてしまうんですね。こんなものだと。そして、慣れているものだから、多少切れ味が悪いなと感じても、そのまま使ってしまい、余計切れ味が悪くなって研ぐのが更に大変になる…という悪循環。

こういう悪循環を断つために、私は月頭には必ず強制的に包丁を研ぐようにしています。もちろん2・3日ずれることはありますが。自分のためだけに毎日料理をするくらいの包丁使用量なら、これで十分。

そしてこの定期的な研ぎに加え、研ぐ機会がもう一つ。ストレス発散のときです。包丁研ぎ、これってとてもいいストレス発散になるのです。姿勢を正して一定のリズムで研ぐ。研ぎ汁がたまったら、それをさっと水で流して研ぐ。簡単に無心になれて、おまけに包丁の切れ味アップ。ストレスが大きいほどいきおい研ぎ時間も長くなるので、効果倍増。傍からみるとちょっと不気味に見えるかもしれませんが、本人の心の中は意外に健全なのですよ。こういう姿は日本人ならあの山姥を思い出しますが、ね。04/10/09(Sat)

知り合いのお年寄りに、刃物大好き・研ぐの大好きというお年寄りがおりまして、その人の持っている砥石コレクションは大変なものでした。知らない人が見たらただの平らな石っころなんですが、その値段を聞くと絶句。趣味なんてそんなものです。それにしても、研ぐのが趣味というのはこの様に男性に絶対的に多いと思います。刃物を研ぐのが大好きな女性というのは、あまり聞いたことがありません。以前、沢村貞子がエッセイで、ストレス解消は刃物研ぎに限るといった事を書いているのを読んだことがありますが、それくらい。何故なんでしょう。やはり、男性には狩猟の血が流れているから?面白い説ではありますが、イマイチ説得力にはかけるような気がします。05/08/08(Mon)

マナイタ ★★★

マナイタ、これも無い家が最近はあるそうですね。理由は包丁と同じく、キッチンバサミを使うから。無くても何とかなるんでしょうが、うちではバリバリ使います。

うちのマナイタは、オーソドックスに木製のもの。あまり覚えていないんですけど、たしかイチョウだったような。材質が柔らかすぎて、マナイタにしか使えないというイチョウ、その男らしい限定っぷりがいいじゃないですか。板の片側に持つための穴が開いているんですが、これは無い方が良かったですね。べつに持って振り回す道具じゃないんで、そんな穴を開けるくらいなら、そこもマナイタとして使えたほうがよかった。

今の主流はプラスチック製のようです。私も友人の家で使ったことがありますが、どうも馴染めませんでした。木製だと包丁の刃がいい具合に食い込むので、リズムよく包丁を使えるんですが、プラスチックだと刃先が滑る感じ。慣れもあるし、プラスチックと一口に言っても色々、表面処理も色々なんで、一概には言えないでしょうけど。

プラスチック製が主流になった原因は、なんと言っても清潔感だと思います。木製だと切ったものの汁がしみこむので、雑菌が繁殖しやすいとのこと。それはそうなんでしょうね。でも、やはり私は木製にこだわりたい。天気のいい日にこまめに直射日光に当てれば、そんなに雑菌も気にならないと思うのですよ。昔はずっとこれを使っていたわけで、それが健康に致命的に悪いのなら、日本人は全滅してますよ(ちょっと極端)。

それは冗談としても、私が包丁との相性以外にプラスチック製を使わない理由は、経年劣化なんです。長いこと使っていると、どうしても表面に包丁の傷跡ができ、そこが黒ずんできます。木でも傷はできるんですが、どうしても気になったら鉋をかけるという手段が残されています。そうすると、そのマナイタに対して愛着も沸いてくるのですよ。実際今のマナイタは何度か自分で鉋をかけています。

私が道具を選ぶときの基準のひとつとして、使うほどに悪くなっていくものはなるべく選ばない、というのがあります。プラスチックのマナイタはまさにそれ。買った時点がピカピカで一番綺麗、それからどんどん悪くなっていく、そういうものはあまり手元において愛用したくないのです。これが一番大きな理由かな。使い込むほどに味の出る道具を自分でメンテナンスしながら大事に使う、これが私の道具に対する一番のスタンスです。

ただ、最近よく見かける、ペナペナでしなるマナイタ。あれはちょっと興味があります。切った物を上に載せたまま折り曲げて鍋に落とせる、便利かなあと。ただ、大体において色がパステルファンシー系なのですね。うちの台所には合いそうもありません。当分は現行の木のマナイタ一本で行くでしょう。04/10/08(Fri)

この文章を読んでくださった方から、イソプロピルアルコール70%の消毒用アルコールを洗ったあとに吹きかければ、プラスチックマナイタでも変色しないというメールをいただきました。プラスチックマナイタをお使いの方はぜひ。04/10/10(Sun)

木のマナイタは、よく使う部分が段々凹んできます。目に見えるくらい凹ませるのはかなり大変ですが、そこまで行かなくても凹みが一番実感できるのは、手打ちウドンを切る時。コレ、ほんの少し凹んでいただけでも、麺同士がものの見事に繋がります。無論本筋から言えば、鉋をかけて常時真っ平らにしておくのがベストなんでしょうが、面倒ですし、何よりマナイタが減る。そうそう鉋をかけるわけにもいきません。そこで、私が使うのはマナイタの端。中心部に比べると、端はずっと刃の当たる頻度が低いので、かなり平ら。ここを上手く使って切っていれば、かなり持ちます。

ちなみに、築地のたむらという料亭の主人が書いた文章によると、料理人はこのマナイタの中心をことのほか大事にするそうで、例えば出刃を豪快に使って鯛の兜を割る場合には、マナイタの四隅を使うそうです。で、中心をなるべく平らにしておいて、野菜を切ったり刺身を切ったり、そういう繊細な仕事に使う。なるほど職人だなと思いました。私はそこまで深く考えてはいませんが、目に見えないくらいでも、凹んでいると色々繋がります。うちのマナイタも、そろそろ鉋をかけなくてはいけない時期に来ているのですが…。05/08/06(Sat)

包丁 ★★★

包丁なんてどこの台所にもあるでしょう、と思ったら、最近はない家が結構あるそうですね。大体キッチンバサミで済ませてしまうとのこと。でも私は結構料理をするので、さすがに包丁がないとやってられません。

材質はステンレス。実家で使っているので分かるんですが、鋼のほうが明らかに切れ味はいいです。どこかのテレビショッピングじゃないですけれど、トマトなんか切ると明らかに違います。魚も鋼の方がずっとおろしやすい。でもうちはステンレス。鋼ってあっという間に錆びるんですよ。刃先でなければ多少錆びても切れ味は変わらないんですが、それでも手入れの負担は大きいです。

きちんと手入れをしていれば、もちろん鋼だって錆びません。でも、使うたびに慎重に水分をぬぐいとり、少し使わない時期が長ければ油を塗っておく、毎回こんな作業はちょっと出来ません。したがって、ステンレス。怠慢ですが、いいんです、素人だから。

私が持っている包丁は、三徳(★★★)・菜切(★★)・肉切(★)・小出刃(★)・果物ナイフ(★★)の5本です。メーカーはバラバラ。多分、多い方だと思います。使用頻度では三徳包丁がダントツ。9割方これで処理してしまいます。あとのは極限定された特定の用途にしか使いません。

野菜を切るのは三徳包丁なので、菜切包丁で野菜を切ることはありません。切るのは専ら手打ちウドン。刃が真っ直ぐなので、この用途に最適なのです。週に2〜3回は打つので、結構出番多し。肉切包丁は、以前は骨付き肉の処理に使っていたのですが、最近買わなくなったので、全く出番無し。知り合いで欲しい人がいればあげてもいいかもと思っているくらいです。

小出刃は専ら冬の干物作成用。寒くなってくると、安い豆鯵なんかを干物にするのですが、そういう小魚をおろす時に使います。大きさ的に果物ナイフでもよさそうですが、刃先が長すぎてイマイチ不便。やっぱり餅は餅屋ですね。果物ナイフはその名の通り果物の皮を剥くのにしか使いません。

よく通販で包丁セットなんか売ってますけど、あんなの要らないと思います。特にこれから料理を始めるって時に買っても使いこなせないでしょう。お金の無駄です。どんな料理をするかにもよりますけど、とりあえず三徳包丁一本で全然OKだと思います。もう一本どれかというならば、果物ナイフ。あとははっきり言って趣味の世界です。そういうのが好きな人じゃなければ、全く無用の長物ではないでしょうか。私なら三徳包丁一本でもほとんど困りません。

それに、包丁ってセットで買うのに適したものなんでしょうか。確かに揃いの包丁がラックに刺さっているとかっこいい。が、A社の三徳包丁が使いやすかったからといって、A社の菜切包丁が使いやすいとどうして言えるでしょうか?包丁は必要に応じて一本づつ揃えていった方がいいと思います。04/10/06(Wed)

包丁最初の一本にちょっと追記。一般論ではないかもしれませんが、個人的には砥石は必須だと思います。刃を挟んでシャコシャコするヤツじゃなく、直方体の石のヤツ。包丁は使っているうちに必ず切れ味が落ちてきます。切れない包丁の切れ味を腕に覚えこませてはイケマセン。必ず研ぎましょう。ちなみに、研いだことがないとひるむ人が必ずいますが、気楽にやればいいんですよ、あんなの。お金を貰って研ぐわけじゃないんだから、切れなくなった包丁が、それよりも切れるようになったら大成功。サイトや本で研究して、数回実践すれば、大体出来るようになります。その後は、どうやればより上手く研げるのかを、考えながら研いでいけば、すぐに上手くなりますって。最初から完璧を目指さないことが、コツかと思います。切れ味10の包丁があったとして、名人が研げば100になるところ、13くらいいけば良いのではないかと。一年も研いでいれば、30くらいはいけるかもしれません。私もそんなもんです。適当・適当。

ちなみに、砥石も安いやつでOKです。2,000円も出せば、一生使えるような砥石が買えます。安いもんです。05/08/05(Fri)


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