2004年12月

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04/12/31(Fri)

親の知り合いの魚屋さんから、年末ということで天然物の夫婦鯛を頂きました。デカイ。買えばセットで軽く1万円を超える予感…。ありがたいことです。今までは普通に刺身に引いていたんですが、私も生まれてこのかた三十数年、知恵がついてきましたので、今回は湯霜造りというヤツを試してみました。一回やってみたかったんですよね〜。

鱗をとっておろす所までは普通の刺身と同じ。通常だとそこで皮を剥がしてしまうんですが、湯霜の場合は剥がしません。まな板の上に皮を上にして身をのせ、傾けたまな板の上から熱湯を注ぐ。皮に熱が伝わってチリチリになったら素早く氷水にとってそれ以上熱が身に伝わらないようにします。あとは普通に刺身にひいて完成。

魚は皮ギシがうまい、これはいまや常識ですが、鯛の湯霜はこの一番美味い皮のところを贅沢に味わってしまおうという一品。これ、想像以上に美味しかったです。普通の刺身が食べられなくなりそう…。養殖物にありがちな微妙な臭さも皆無だし、いやあ、今年は〆に来ていいものを食べさせていただきました。

04/12/30(Thu)

故郷の街を歩いていて、ふっと古くからあるであろう喫茶店に初めて入ってみました。なぜ入ったかというと、店頭のディスプレイにフォークの浮いたナポリタンが飾ってあったから。入る前から確信に近いものがありましたが、入ってみてその通りでした、ダメ喫茶。

ミソジさんのダメ喫茶認定条件はかなり厳しいですが、この店はかなりの高得点をたたき出しています。妙に充実したスポーツ新聞群、端がめくれていつ作ったか分からないパウチの写真入りメニュー、客の目を釘付けにするテレビ、卓上には昔懐かしい角砂糖。くたびれた革張りの椅子には、近所の店の暇なオヤジがたむろしていています。そして、極めつけは珈琲が不味い。

とはいえ、私はこういう店が大好きなんです。常連になってまで行こうとは思いませんが、定期的に行きたくなります。何より、人間観察が面白くてたまらない。近所のおじちゃんおばちゃんの日常会話なんて、ネタの宝庫。何事も極めると素晴らしいもので、ここまでダメだとその一連のダメ群がひとつの世界を形成してしまうので、ダメ喫茶万歳なのです。今回の帰省の一番の収穫になってしまうかも…。

04/12/29(Wed)

実家にいます。久しぶりに田舎の友達と会って食事なんていう、ベタな展開をしています。繁華街にあるファミレスをちょっと上等にしたような店に入ったのですが、隣に座っていた家族連れに気を取られてしまい、会話もそぞろ。

その家族は父親・母親・子供二人というスタンダードな構成だったんですが、入ってくるなりいきなり会話がありません。父親はスポーツ新聞、母親は婦人雑誌を読みふけり、子供二人はそれぞれに与えられた携帯用ゲーム機。ゲームをしながらの食事は難しいので、食事が来るとさすがに子供はゲームはやめましたが、両親は変わらず読みながらの食事。特に仲が悪そうな家族でもないのですが、会話はなくて、傍から見てるとちょっと不気味。彼らにとってはそういう風景が普通なのでしょう。

そういう食事でも、代金は5,000円を超えていたはず。う〜ん、モッタイナイ。せっかく外食するんだから、出てきたものについてあれこれ言うとか、せめて会話しながら食べるとか、そういうのないのかねと、老婆心ながら思ってしまいました。まっ、自分に子供がいても滅多なことじゃ外食なんて連れて行きませんけどね。

04/12/28(Tue)

今年の仕事も終わったので、とっとと帰省します。全日空を使うんで、噂の羽田第二ターミナルから。ちょっと楽しみです。飛行機の時間は11時半。目的地に到着するまで待っていると完全にランチタイムを逃してしまうので、ここはオニギリを握っていくしかないでしょう。お弁当でもいいんですが、弁当箱が日本の空を往復するのもどうかと思いまして。

前日までに冷蔵庫の中はあらかた整理してますが、このオニギリのことを計算に入れて、一合だけご飯を炊いておきました。これを四つに分け、塩をつけて握ります。具は味噌・干し肉・梅干し・浅利佃煮をそれぞれ一個づつ。佃煮以外は自家製です。海苔はペタッとしているほうが好きなので、この時点で巻いてしまいます。ラップと新聞紙の二重に包み、パチンと音をたてて輪ゴムをかけたら完成。

ハタチそこそこの時に比べて何が楽になったかって、空港なんかでこういう風に自家製のオニギリを取り出して平気で食べられるようになったことかな。以前は恥ずかしかったんですけどね。面の皮は着実に厚くなってます。

04/12/27(Mon)

うちの近所の古本屋さん、スタッフのコが可愛いので…、いや、棚の一列が食関連の本で埋められているので時々立ち寄っています。その中に先日初めて見かけた本で、芸能人が2〜3ページづつそれぞれ食について思うところや得意のレシピを語る、というエッセイ集のような新書がありました。高峰三枝子がまとめていて、出版は25年ほど前。何気なく開いたページにのっていたのは、タモリ。

彼が料理好きなのは割と有名ですね。そこでも、“いろんな中華料理屋に行ったけど、俺より美味い餃子を作る店に出会ったことがない”なんて豪語しています。当時からかなりの売れっ子だったはずですが、家にいる限りは家族の食事は全て自分が作るとも。思わず親近感を覚えてしまいました。

しかし最後の方で、食欲というのは性欲と並んで非常に原始的な欲求だから、それを四の五の言うのは、実はとてもヤボなんだよ、というようなことをポロッと書いていました。いや、実に痛いところ突かれたな〜という感じ。食べることが好きで、こんなサイトを立ち上げ、日々いろんな事を書き散らしてるんですが、心の底のどこかでいつもボンヤリと思ってきたこと。タモリは食べることがとても好きだからこそ、逆にこういうことが書けたんだと思います。言葉にならなかったことが、思いもよらないところでふっと言葉になった、そんなカタルシスな出来事でした。とはいえ、これからもウダウダといろいろ書きますけどね。

04/12/26(Sun)

今日はちょっと汚い話です、すみません。いつもの私の食事は、植物性の食材が9割以上を占めてます。べつに菜食主義者じゃないんですが、こちらの方が体が軽いし、何せ安くあがるものですから。しかし、ここ一週間ほどは、お歳暮やお歳暮が回ってきたせいあって、動物性の食材が4割くらいを占めるようになってしまいました。網で焼いたジューシーな牛肉、ご飯に抜群にあう塩鮭などなど、食材そのものは大好きで、あると喜んで食べています。

しかし、考えさせられるのは大の事。そう、全てが終わったあとの大です。こういう食事になると、臭いがとたんにきつくなり、便器にくっつきやすくなってしまいます。別にそれが即実害につながるというわけではないのですが、これを見るとやはり、動物性の食材は体への負担が大きいのではないかと思ってしまうのです。無論、栄養学的には肉も魚も必要だそうですが、摂り過ぎはいけないと自分の体が言っているかのようです。

本やメディアに大量に流れる薀蓄には余り耳を傾けることのない私ですが、こういう自分の体からの主張には極力注意を払うことにしています。貰ったものを食べ切ったら、再び菜食メインの食事に戻すことにします。

04/12/25(Sat)

牛肉を貰って喜んだのはいいんですが、年末年始の帰省を控えていることもあって、どうも食べ切れそうにありません。かなり熟成が進んでしまった肉なので、今更冷凍するのもはばかられます。ここはやはり干し肉でしょう。すでに食べやすいようにカットされているので、加工は簡単。気持ち強めに塩胡椒をして一晩寝かせ、染み出たドリップを捨てたら、窓の外に吊った干し網の中に入れて風に当てるだけ。

牛肉は初めてですが、豚・鶏・魚と一通り経験済みなので、そのノウハウで何とかなるでしょう。去年ブロックの豚バラを干した時は、1ヶ月以上かかりましたが、今回は焼肉用のピース肉なので、2〜3日で仕上がってくれるものと思います。ここ数日急激に気温が下がっているのも追い風。雨も降りそうにないので、干すには絶好の気候です。ただひとつの心配は、カラス。牛肉はヤツラにとってモチロン極上の食材。食べられにくいであろう所に吊るしたんですが、四六時中見張るわけにはいかず、結局は祈るのみ。頼むよ〜。

04/12/24(Fri)

勤務先にお歳暮として、牛肉・タレ・キムチの焼肉セットが届きました。手慣れているということで、ワタクシが均等割りさせていただきます。もともとスタッフが少ないので取り分は多いのですが…。

“いやあ、美味しそうですねえ。でも、残念。配送が一日遅れたのと、配送中の環境が悪かったのかもしれませんね、ちょっと傷み始めてますねえ。ホラ、ここの所変色し始めてるでしょう?香りもホラ、ちょっとベストを過ぎた香りになってますねえ。イヤイヤ、しっかり焼けば大丈夫でしょうけど、半生で食べるのはよした方がいいですね。う〜ん、ベストの状態で食べたかったなあ、残念だなあ。”

なぜかほとんど私の取り分になってしまいました。ウソは言ってないですよ。

04/12/23(Thu)

大家さんに呼び出されまして、使わないからと頂き物のオリーブオイルを貰いました。そういえば、うちにはしばらくありませんでしたね、オリーブオイル。なんに使おうかとしばらく考えて、ハタと思いついたのがいつも使っている焼餅。いつもは胡麻油を使い、中に葱を刻んだヤツを練りこむんですが、これを葱無し・オリーブオイルでやってみたらどうかと。

粉と水の分量はノーマルの焼餅と全く同じ。中に練りこむ油をオリーブオイルに変えるだけ。ちょっとイタリアーンを意識してやや薄めにしてパリッと焼き上げ、1/8にカットしたものにオリーブオイルを垂らして塩をまぶせば完成。

これ、その美味さ予想以上。っていうか、どこかの地方でこういう料理があって、絶対名前とかついてる気がする。イタリアかギリシャかそのあたりで、小麦粉はとれるけど現金収入はあまり無くて、みたいな地方の主食として、絶対ありそう。野菜を焼いてオリーブとビネガーに漬け込んだヤツとか、豆のスープとか、そういう料理との相性も良さそう。うーん、いきなり定番確定か?の当たりな料理でした。ラッキー。

04/12/22(Wed)

デパートの地下の、おせち料理売り場が楽しいです。もう駆け込みの時期なので、受付のテーブルはひっきりなしのお客さん。いろんな人がいて、その様子も楽しいんですが、なんといっても楽しいのは壁一面に並んだおせち料理の蝋サンプル。よくこんな物作れるなぁという様な複雑な形のもの、色とりどりのもの、それがきれいに重箱に詰められ、並んでます。茹で海老が五つほど連になったものなんて、ちょっと欲しい。いや、別に使い途はないんですけど。

でも、とにかく高いですね。大体2万円から5万円くらい。そういうのばかり見ていると、1万5千円の品がやけに貧相に見えてくるから、人間オソロシイ。もちろん私は買いません(買えません)。少し前まで、元旦はスーパーなどすべて休みだったんですが、最近は大体開いてます。小売業も大変。本当に、盆も正月もないですねえ。

04/12/21(Tue)

今日は鮪の赤身を刺身にしたやつが古くなったので、パックにどさっと入れました100円、というのを買ってきました。色が少し悪くなり始めていて、どう見ても生で食べるのは危なそうですが、火を通せば平気。すでに刺身状態になっているので、サクと違って漬け込めばすぐに味が回るし、火もあっという間に通るので、調理簡単。入っている量にもよりますが、見かけるとかなりの率で買う一品です。今日のはかなり多かった。ラッキーです。

全部がギリギリ入る大きさのタッパーをチョイスし、味醂と醤油、それにほんの少しの胡麻油を入れ、蓋をしてシェイク。10分もすれば味がしみこむので、あとは網で焼くだけ。本当にすぐに火が通るし、それを通り越すとあっという間にパサパサになるので、目を離さず、色が変わったらすぐに引き上げるのが肝心。これに大根おろしをのせて食べると、美味いのよ。醤油に漬け込んであるから、数日は大丈夫だしね。

04/12/20(Mon)

日曜日のお楽しみ、近所の業務用スーパーで森羅万象を堪能していると、鮮魚売り場から小学校高学年くらいの女の子とその母親の会話が聞こえてきました。“(娘)うゎー、何この魚。変な形だし、グロ〜い。”“(母)まあ、本当に気持ちの悪い魚ね。触っちゃダメよ、手が汚れるから。”などと、ノッケから私に喧嘩を売っているようです(妄想)。

何だろうと思って、彼らが立ち去った後にそこに行ってみるとそれは、アンコウ。娘はともかく、母親が知らないのはちょっとどうかな〜と思われる魚種ですが、それは置いておいて。デカイです。軟体動物のような体が、発泡スチロールの板の上で座布団の様にデレーっと広がり、直径70cmくらい。先日買った2kgの鳥モモ肉を思い出してみると、その4倍から5倍はありそうです。お値段3,500円、安っ!アンコウの目利きなんて出来ませんが、それにしてもこれはお買い得では?鍋なら軽く10回は出来そう。

“(マテ私)いくらなんでもムリだって。10kg弱は絶対あるよ。処理しきれないよ。”“(イケオレ)何とかなるよ。冷凍庫&冷蔵庫に入りきらなかった分は、大家さんにあげるか職場に持ってけばいいよ。”“(マテ)…。”“(イケ)3,500円だよ〜、自分へのクリスマスプレゼントってことで、ひとつ。”“(マテ)…。”“(イケ)ホラホラ、口から肝も出てるよ〜。財布の中にも樋口さんもいらっしゃるし。”………(マテ)のうっちゃり。

今回は危なかった。本当に危なかった。でも、今もちょっと後悔してるかも。

04/12/19(Sun)

つい安さに惹かれて買ってしまった鶏モモ肉2kg780円(税抜き)、全て食べ終わりました。予想通り味醂醤油の焼き鳥が一番多かったです。簡単で美味いし、案外飽きない。今日、とは言わないけれど、また近々買ってきそうな予感がします。何をおいても、安いのはイイ。また、母親が送ってきた大量の野菜、大根やキャベツなどもほぼ食べ終わり、ゴールが見えてきました。大根はナマス・煮物・味噌汁の具あたりが常連で、キャベツは浅漬け・炒め物・味噌汁の具などが定番。

さあ、このまま少ない備蓄量で上手くやりくりし、そのまま年末帰省だと思っていたんですが、そうは問屋が卸さない。昨日またうっかり買ってしまいました。サツマイモ2kg128円。こんな安さを、安売りハンターを自認する私としては見逃せない。少なくとも年内は毎食サツマイモ。食べ方いろいろ企画中。

そして、会社で引き取り手がなく浮いてしまったリンゴ30個。これも、つい引き取ってきてしまいました。まだストックが5個ばかしあるのに…。玉は小さいんですが、減農薬栽培ということで、上物です。でも、この時期どこの家庭でもリンゴはインフレ気味らしく、皆2〜3個の単位でしか持って帰りません。なんてモッタイない。年内は毎食にリンゴのデザートがつきます。一人暮らしなのに、マア、豪華と思うのは私の自由。そりゃ、風邪もひきませんわ。

04/12/18(Sat)

以前、私が珈琲をブラックで飲み、砂糖を入れない理由がうちの母親にあるという話を書きましたが、今回はその続編。ブラックということは、ミルクも入れないわけです。これは別に誰から影響を受けたわけでもなく、自主的な判断です。

中学生の時に珈琲を飲み始めたときから思っていたんですが、珈琲ってとても綺麗な色をしています。深い黒ともこげ茶ともつかない透明感ある色で、淹れたてだと表面に残る本当に微細な泡沫がカップの中を回転してとても綺麗。ところが、ミルクを入れるとそれが白濁していきます。これが、イカン。みるみる白っぽい茶色に濁ってしまうのが許せず、ミルク禁止となりました。

ところが、今付き合っている彼女は断固たるミルクティー派。おまけにミルクファーストを頑なに譲りません。一瞬も澄んだお茶の状態がないじゃないかと、私が主張すると、お茶はこうやって飲むものなんだと激しく抵抗します。彼女は中学から高校にかけて約4年間イギリスにいたので、モロにその影響です。珈琲は基本的に飲みません。英国ちゃんと呼ぶと怒ります。“ケッ、この英国ちゃんが。”→“うるさい、このカフェインマニア。”

折り合わない面もありますが、非常に仲良くお付き合いさせていただいております。

04/12/17(Fri)

男だてらに料理するんです〜、なんて吹聴していると、この時期いろんなものが集まってきて、大助かりです。昨日貰ったのは、ハムとソーセージのセット。お歳暮で貰ったんだけど、健康上の理由で食べられないというので回ってきたのです。うーん、実はそんなにありがたくないんだけど、ありがたく頂きます。こういう品って、+αの味が必ず付いており、それがあまり味にいい影響を与えていない場合がほとんどなんです。保存のためには仕方のないことなんでしょうが。

というわけで、今夜は味噌汁にかわってミネストローネ(偽)に決定。普通に炒めても美味しく食べられないので、+αを散らしてしまおう作戦。ソーセージは中にゴロゴロ黒胡椒が入っているみたいなので、胡椒はどうも不要。ダシの役割付けなので、一本だけで十分でしょ。薄くスライスして鍋に入れ、沸騰したら練った小麦粉を入れます。重要なポイントは、これはスイトンではない、ニョッキだと自分に暗示をかけること。ニョッキです、どこからどう見ても。火が通ったら、その辺の野菜を刻んで放り込みます。これは大根の葉ではない、セロリの葉だと自分に言い聞かせながら。最後に塩で味を調えて完成。ソーセージからかなり塩分も出たので、そんなに必要ありませんでした。

そして最後、これはミネストローネ(偽)だと言い聞かせながら食すことも肝心。いや別に、洋風スイトンでもいいんですけど、初志貫徹の観点から、やっぱりミネストローネなのですよ。なかなか美味しかったですよ。

04/12/16(Thu)

スーパーで見かけ、ふっと衝動買いしてしまった干し芋。なんだか久しぶりな気がします。それでも、去年も食べたはずだから一年ぶり?小さい頃、部屋の石油ストーブの天板で焼いて食べていたのを思い出しました。大人達は慣れた手つきでひょいっとひっくり返すのですが、子供心にそれが恐ろしくて、頑なに箸を使っていた記憶があります。まあ、素手でやったら火傷してたでしょうけど。

あれからだいぶ経ち、さすがに私も素手でひっくり返せるようになりました。出来るようになってしまえば、全然大したことではないんですが、当時はそれがとても大人っぽく見えたのですよ。味は変わらず懐かしい味。でも、実家で食べていたものは色がもっとオレンジっぽかった気がします。芋の種類が違うんでしょうね。こちらで手に入るものも十分美味しいんで、特に問題ないんですけどね。

04/12/15(Wed)

家から送ってきた荷物に、干し大根が入っていたので、今日は干し大根の煮たの。一緒に人参を干したのも入っていたので、これも一緒に入れます。水を張った鍋に、干し大根・干し人参・昆布・干し海老をいれ、そのまま外出。帰ってくる頃にはバッチリ戻ってます。戻し汁は捨てずにそのまま火にかけ、醤油・塩で味付け。醤油は香り付けだけ。これで塩味も決めようとすると醤油臭くなるので、それだけ注意かな。

5分もすれば火が通るので、戻していない高野豆腐をそのまま放り込んで、蓋。戻った頃に蓋を開け、賽の目に切って元に戻せば完成。なんてことない料理なんですが、うちでは珍しく比較的レシピが確立している品です。それにしても、大根って一回干すと、味も食感も全く別の食品になるんですね。不思議。

04/12/14(Tue)

親戚から蜜柑が一箱送られてきました。ありがたいんですが、この時期ご多分に漏れず蜜柑はだぶつき気味。買いはしませんが、他でも貰う機会が多く、部屋にはかなりの数の蜜柑が転がっています。最近の蜜柑は甘くて美味しいものが多いし、腐らせるのは痛恨なので、ひたすら食べる、食べる。1日6〜8個くらいは食べているはずですが、全然減ってないように感じるのは、なぜでしょう。現在体内のビタミンCレベルは高く、風邪なんかひく気配すらありません。

ここはおすそ分けしかない、とばかりに大家さんのところに10個持っていったんですが、“あらっ、ありがとう。うちにもあるから食べ比べてみてね。”と10個返ってくるのはいかがなものか。確かにありがたいんですが、おすそ分けのお返しは、他の品にして欲しかったなあ。大体おすそ分けって、沢山あるので分けるわけですから。まあ、こういう話はよく聞きますけどね。

04/12/13(Mon)

日曜日の昼前、隣家からニンニクを炒めるいい香りがしてきまして、本日の昼食はペペロンチーネに決定。ハイ、単純とか思わない!先日のリベンジです。しかし、人生30年を超えてくると、同じ失敗は繰り返さないように努めるくらいの知恵はついてきます。また、二連敗では寂しいこと限りなしなので、今回はガチガチに“手打ちパスタのペペロンチーネ”。要するに、いつも作ってる手打ちウドンを、ペペロンチーネに加工すると、それだけなんですが。

パスタは、ウドンより一回り細く作ります。太くてもいいんですが、このほうが気分が出ますんで。ただ、パスタマシーンを使わないので、それにも限界があって、うちで作るのは、1.8mmを茹でた時よりやや太め。打ち方はウドンと全く一緒なのですが、茹で時間はかなり短めにします。今回は4分でやったのですが、久しぶりなので、どうしてもウドンの感覚が抜けず、少し茹ですぎました。あと1分短くてよかった。

パスタはウドンと違って冷水で〆ないで熱いままオイルを絡めるうえに、そのあとフライパンにのせるので、ウドンの感覚でやると、本番で理想的な食感に持っていけません。それに、料理の性質からも、固茹でが美味しいです。感覚を思い出したので、次は大丈夫でしょう。

ペペロンチーネの時は、パスタを炒めようとするのではなく、フライパンの上で温めながら具と絡める感じ。以前、イタリアーンに食べてもらったら、えらい褒めてました。まあ、半分はお世辞でしょうけどね。少し茹で過ぎではありましたが、結構満足。

04/12/12(Sun)

大家さんから、蟹パックを貰いました。小さなプラスチック容器に、ほんの少しの蟹が密封パックになっているもの。使い切りで、独り暮らしには便利です。こういう商品があるんですね、初めて知りました。蟹といえば、生か缶詰くらいしか知りませんでした。いかにも日本っぽい。せっかく貰ったんだから、ベタに蟹炒飯。たまにはこういうのもいいですね。

フライパンに油をひき、弱火で葱・ニンニク・玉葱をゆっくり炒め、香りが出たら強火に上げて冷飯投入。お玉の背中でご飯の塊をほぐしながら、あおります。隙を見て、塩・胡椒で味を決定。卵は入れません。卵炒飯なら入れるけど、蟹炒飯ですから、かえって卵の味が邪魔になる気がします。この材料だと、家庭用の火力でもそんなにべたつくことは無いです。ただし、水分の多い野菜を入れたり、醤油・酒といった液体を入れると、その瞬間からべたつき始める気がします。だから、入れる必要のあるときは寸前に腹をくくりますが、今回入れないので、その必要もなし。

炒飯はハイカロリーバーナーじゃないと美味しく出来ないという主張も聞きますが、家庭用でも限界の強火を上手く使えば、そこそこ大丈夫。ただし、二人分以上を作る時は、分けて作った方がいいかもしれません。

04/12/11(Sat)

仕事でいつもは行かない街に行きました。すると、見慣れた看板が。大学時代によく通ったラーメン屋が移転してきていると聞いてはいたんですが、まさにその店です。そっと店の中を覗き込むと、少々老けはしましたが、あのおっちゃんが相変わらず不機嫌そうに鍋を振ってます。7〜8年ぶりのはず。元気そう。相変わらず繁盛してるな〜。そして、よみがえるラーメンの味。美味しかったんだよね〜。

そして続いてよみがえるあの頃の記憶。当時付き合っていた彼女とよく通い、顔見知りになっていろいろオマケしてもらったなあ。友達がちょっかいを出してきて、三角関係になり、グチャグチャのズタズタのボロボロだったなあ。そんでもって、二年くらい人間不信になって立ち直れなかったっけ…。それも、クリスマス前の今頃の季節だったなあ…。(ここでミソジさん、ちょっと潤んだ遠い目。)すっかり食生活の嗜好性が変わってしまったので、少し迷って入りはしなかったんですが、そっと親父にエールを送ってきました。芋蔓式によみがえってきた、ワタクシの甘酸っぱ過ぎる青春の思い出と共に。

04/12/10(Fri)

私、珈琲はブラック派なのですが、そのルーツは中学の時にさかのぼります。最初は砂糖を入れて飲んでいたのですが、“珈琲に砂糖を入れるなんざ、ガキの証拠”という母親の発言に頭にきまして、数ヵ月後に珈琲はブラック派に生まれ変わったというわけ。

ところが先日、母と喫茶店に行くと、砂糖をドバドバ入れて飲んでるじゃないですか。問いただすと、“珈琲はブラックなんて粋がっているのがガキの証拠”なんて言いやがります。あの時の発言は、その場の適当なもので、私の珈琲の嗜好はそれに決められてしまったのか…。この人のキャラクターを勘定に入れるべきだった。

04/12/09(Thu)

自宅から自転車で10分くらいのところに、24時間営業の業務用スーパーがあります。こういうのは、都心に住んでいて素晴らしいなあと思うところ。それはともかく、買いたい物があったのと、気分転換も兼ね、仕事帰りに回り道していってきました。一斗缶の油を普通に売ってたりして、非常に面白いです。

当然私のような素人ではなくて、飲食業界の人が買い物をしていることが多く、レジで前に並んでいたコワモテのおっちゃんは、坊主頭・白衣・下駄。お寿司屋さんでしょうか、カゴに山盛りの魚介類。鯛・平目・鯵など、美味そうだなあと思ってみていると、最後になぜか魚肉ソーセージ。巻物にして出すのかな?いやいや、実は案外あのおっちゃんの好物に違いない、客が途絶えた時にこっそりセロファンを剥いて食べてるに違いない、なんて余計なことを考えてる東京の夜。

04/12/08(Wed)

味醂醤油に漬け込んだ鳥モモ肉、毎日焼き鳥も飽きるべと思い、実家から送ってきたキャベツと蒸してみました。キャベツの葉を千切りにし、片手鍋に入れ、その上に鶏肉をのせ、蓋をして弱火。理論上はキャベツの水分だけで蒸せるはずなんだけど、ちょと心配だったので、日本酒をほんの少し水分補充で入れてみる。こういう料理は放っておいても焦げないので、非常に楽。他に色々作業ができるんで。

そして、試食タ〜イム。うーん、失敗ではないけど、イマイチ。これだったら焼き鳥の方が美味しい。なんか、肉汁が流れ出てしまってスカスカになった感じ。でも、味醂醤油とキャベツの相性は悪くない。水炊きにするとジューシーなのは、茹でると蒸すという調理法の違いなのかなあ。それとも酢醤油が茹でてスカスカ感のある鶏肉をカバーしているのか。蒸すと何でこうなっちゃうんだろう?味の方向性は悪くないので、次は片栗粉をはたいてからやってみよう。そうするとある程度は肉汁の流出も防げるし、そのプリプリした感じでパサつきがちな鶏肉の食味もカバーできるかも。

などと考えながら一人夕食。いいんだか、悪いんだか。

04/12/07(Tue)

米を研いで水に漬け、笊にあげた状態でいつでもご飯が炊けるような状態で出かけたのですが、疲れて帰ってきて、炊くのが何となく億劫だったし、何となく油っぽいものが食べたくなったので、急遽夕食メインをお好み焼きに変更。ところが、冷蔵庫をあさっても、具に使えそうなものが葱・玉葱・油揚げくらいしか見つかりません。何せ疲れて思考能力がないので、まあいいかと強行。揚げ玉入りの葱焼きと思えばいいやと。他に作り置きの惣菜は何種類かあるわけですし。

お好み焼きの時は小麦粉100gに水200ccがミソジさん一人前の量。ここに上にあげた様な本日の具を小さく切って放り込み焼く、だけではあまり美味くないので、手持ちのダシが出そうな乾物を片っ端から少しづつ入れます。鰹節・昆布・青海苔・干海老・干貝柱・干肉・リンゴの皮を干したの・スルメを削ったの、本日はこんなところです。コレだけ入れると、具が貧相でも結構美味い。

最初強火。焦げ目がついたら弱火にして蓋をし、両面からゆっくりと中まで火を通す。最後に蓋をとって中火にし、両面をパリッとさせて完成。オッサンらしく醤油で食います。今日はことのほか焼きが上手くいき、満足。疲れて雑念が払われたからか、いやいや、マグレでしょ。

04/12/06(Mon)

鶏モモ肉が安かったんで、買ってきました。味醂醤油に漬け込んで、ちょっと焦げるくらいまで網で焼いたやつが食べたくなったんです。100g39円(税込み)と破格に安いんですが、2kgパックとちょっと量が多めなのが、…。今のところ冷凍庫にかなり余裕があるんで、何とかなるでしょ、と購入。

冷蔵庫に入れて半日ほどかけて解凍すると、モモが8枚出てきました。2枚はそのまま塩胡椒をしてタッパーへ。数日間かけてドリップを出したら、陰干しすると美味かろう。5ミリほどの厚さに切って、軽く炙って喰うと最高。ちょうど好きな人が来てたんで、半分は白菜と一緒に水炊き。季節は冬ですねえ。残った半分に1枚足して、1口大に切り、味醂醤油に玉葱やらリンゴの芯やらその辺のものを適当に突っ込んでタッパーへ。これは想定どおり網で焼いて食べたら美味かろう。残りは二枚づつ密封して冷凍。どうやって食べるかは、未定。ホラ、独り暮らしでも2kgなんて割と簡単に処理できるじゃないですか。12月は鶏三昧ですね。クリスマスだし、季節感もバッチリ。モモ肉が2kgで780円なんて激安。また買ってこよう。

04/12/05(Sun)

春雨が沢山あるので、ビーフン風に炒めて食べてみようと思い立ちました。100gの束を熱湯に放り込み、軽く火を通したら、食べやすいようにザクザクと大振りに切って、適当な具と一緒にフライパンで炒めるだけ。ところが、今夜は何を思ったか、ペペロンチーネ風にしたらどうだろうと思いついてしまったんです。フライパンに油をひき、ニンニクと鷹の爪で香りを付けたら、玉葱と干肉をゆっくりと炒め、そこに春雨投入。塩胡椒で味をつけ、火を最強にして煽れば完成。

………失敗。不味いです。鷹の爪・ニンニク・玉葱からなるペペロンチーネの香りと、春雨の相性が最悪。それでも、一口食べて不味い、二口食べて不味いと思いながら、全部食べます。食事は決して残さないというのがうちの大原則ですから。それに、こういうチャレンジをすると、3回に1回はどうしようもないものができてしまい、それはそれで経験として次につながるんですけどね。それにしても不味かった。カルボナーラは、やめとこう。

04/12/04(Sat)

最近、リンゴが美味しくなってきて嬉しいかぎりです。ところで、リンゴを食べる時に少し悩むことがあります。リンゴを食べる場合場合、八つに割る→芯をとるという工程を経ることになります。(皮は食べてしまうので、剥きません。また、齧っても血は出ませんが、丸齧りはしません。)ところが、ほとんどの場合リンゴは方向によって生育状況が微妙に違うために、きっちり45度で切ると、ピースに大小ができてしまいます。逆に、ピースの大きさを揃えようとすると、この角度を変えなければならなくなります。皿に並んだクシのリンゴ、大きさが揃っていないのも気持ちが悪いし、角度が揃っていなくても気持ちが悪い。以前から悩んでおり、最近は一応大きさ統一の方向で処理してますが、納得してません。角度45度のクシリンゴがビシッーっと並んでいるのもいいものです。

てな話を好きな人にしたら、“うわっ、ミソジっぽすぎ!そんなの、聞いた事無いよ。”といって爆笑されました。密かにこういう悩み、私だけじゃないと思うんですけどね。あっ、柿はなぜかこういうことはほとんどありません。梨ではよくおこります。そしてやっぱり悩みます。A型ですねえ。

04/12/03(Fri)

ここしばらく、鮪粗のヅケ焼きが続きそうな勢いですが、その網の端で葱や玉葱を焼いて楽しんでます。葱は3cm程度の長さに切って、玉葱は1/8のクシに切って。下味は、無し。弱火でじっくりと焼いた方が甘くて美味しいので、家に帰ってくると服も着替えずに、網と葱or玉葱をセット。そのまま弱火で攻める間に服を着替えたり、コンタクトを外したり。焼き加減は、表面にやや焦げ目が付くくらい。特に玉葱は火が通りにくいので、こまめに返して均一に火が通るようにします。

たかが添え野菜と言うなかれ。焼いているときの匂いからして、美味いのは確実。食べる時にほんの少し塩をつけてますが、これがイイ。鮪の脂っこさとも絶妙にマッチして、葱と鮪は黄金コンビなのだなあと思い知らされます。串に刺して焼くのが店風ですが、火の通り方が全然違うので、別々に焼いた方が美味いと思います。

04/12/02(Thu)

帰りに見つけた鮪の粗。やたら筋ばかり入って、1パック200円。一般に筋って嫌われてるんですけど、私は鮪の筋が大好きなので、即購入。それにしても鮪の粗が出てたのって久しぶり。もっと頻繁に出てくれると売れしいんだけど。筋は生の状態だととても食べられないけれど、火を通すとプニプニになって、たまらんくらい美味しいのです。一瞬ネギマ鍋にしようかとも思ったんだけど、昨日も鍋だったので、今日はヅケ。

味醂醤油に漬け込んだものを、網で焼くだけの超簡単料理。大根おろしがあいますね〜。何せ粗なんで、薄いの厚いの様々。火の通り方も全然違うので、基本的に網から目が離せないのが、面倒といえば面倒。サクだとタイミングが一緒なんで、放っておけるんですが。漬け込む段になって、イヤイヤ味噌漬けのほうがよくないか?と一瞬悩むも、初志貫徹。やっぱり鮪はヅケでしょ。

ついでに安かった泥里芋98円。半分使うと鍋が一杯になってしまうほど大量に入っていました、お得。こちらはタワシで泥と毛をこそげ落とし、少々大きかったので四つに割って出汁で煮るだけ。下茹では面倒なんで、無し。別に料亭じゃないですから、これでOK。指南書には米糠で下茹ですると白くなります、皮は六角にむきましょう、なんて書いてあるけど、全て無視。美味しくあれば、それだけでOK。余計な手間をかけてる暇はありません。早く食べたいですからね。

04/12/01(Wed)

スーパーの店先で下仁田ネギが大束128円で売っているのを見かけ、どうしても食べたくなりまして、発作的に購入。78円の鶏挽肉に値引きシールが張られていたので、これも買って鶏鍋に。

挽肉は適当に味をつけ、スプーンですくって熱湯に落として固めます。斜めに切った下仁田ネギと、茹でて一旦取り出した肉団子を、昆布を入れた茹で汁で茹でながら食べます。茹でるというよりも、むしろ温めるという感じ。タレは、柚子酢と醤油を混ぜ、ゆで汁を入れて加減よく希釈したもの。冷蔵庫の中にあった大根をすりおろして、少し添えます。具は二種類のみ。ごちゃごちゃしたのはそれはそれでにぎやかで楽しいけれど、本当に好きなのは、こういうあまり具の種類が多くない鍋なのです。

そこはかとなく、池波正太郎気分に浸りながら、ああ、やっぱり俺様イケてると相変わらず勘違いな一夜。イケてるというよりむしろキてるではないかと自分で突っ込んでみるテスト。

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